実践コミュニティをレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドで作りだす(5)変容
上掲書で紹介されている「実践コミュニティの発展段階」に沿って、その発展ポイントとレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドで支援できることを考えている。今回は発展モデルの第5段階である「変容」である。
<実践コミュニティの発展段階>
1.潜在
2.結託
3.成熟
4.維持・向上
5.変容
5.変容の段階の活動ポイント
変容は、実践コミュニティの活動が、いよいよ行き詰まり衰退の兆候を示し始めたときの状態を指す。実践コミュニティがそのまま衰弱して無くなってしまうのか、それとも大きく変容する機会を与えるのか、中心的なメンバーたちに決断が迫られることになる。
レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドで「変容の段階」のコミュニティをどう支援できるか
この段階に陥った組織や実践コミュニティに、外部から介入したり支援する機会は個人的に、ほとんどない。コミュニティの一員として、そのような状態を迎えたことがあるが、レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドに限らず、ワークショップそのものを開催しようと呼びかけられる感じではなかった。
こうした段階の実践コミュニティにどう働きかけていくかについては、私にとっては(経験の少なさもあり)今後の大きな課題の一つだと感じている。ブライダル産業と葬祭産業において接客や相談対応のポイントが全く異なるように、この段階に特有のファシリテーションのポイントがありそうな感じは強くある。
そのような開催の現実的な難しさはありながらも、もし機会をいただけるならば、メンバーたちが実践コミュニティについて感じている価値観や思いに立ち戻るというテーマで行うことが良さそうだ。
ここまで、「実践コミュニティの発展段階」に応じて、どのように支援の形が変わってくるかということを考えてきた。
段階によって支援のテーマは少し異なるものの、言葉にしにくい経験や感情、雰囲気を可視化することと、経験や立場に左右されず参加するメンバーを等しく扱いという点で、レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドが実践コミュニティを支援する機会は多くありそうである。
この一連の支援についての論考は理論・概念ベースでの話なので「仮説」にとどまっている。今後は、多くの実践経験の機会を積んで、これらの「仮説」を確かめていきたい。
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