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レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドで、「こどもの判断」を取り戻す

 Twitterをチェックしていたら、孫泰蔵さんのツイートの中で次の動画がオススメされていた。

 最初から最後まで、全編が刺激的で、一気に見てしまった。

 さまざまな議論の中で、とりわけ刺激的だったのが、子どもは倫理的に何が善い事で、何が悪い事なのか判断する力をもっているという指摘である。
 ここから、社会のあり方を決める議会や企業の中の取締役会に、子どもを声を聞き票を投じる権利を与えるべきだというアイデアである。

 ここで言われる「子ども」は知識の偏りや経験によって生まれた偏りがないニュートラルな視点を持つ存在ともいえる。その「偏り」は、「習慣的思考」や「凝り固まった前提」であるとも言い換えることもできる。

 レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドは、私たちを”プレイ”の世界へと引き込むことによって、普段はなかなか捨てられない「習慣的思考」や「凝り固まった前提」を捨てて考える機会を提供する。そうして最も大事なことを改めて確認することができるのである。

 一方で、すべての人類が子どものままでいれば、社会的な問題が解決するというわけでもない。子どもの思考は、善悪を見分ける倫理的認識においてしばしば大人よりも優れているが、それを現実世界で実現するための仕組み作りにおいてはそうではない。また同時に、大事なことをつかむことができても、現実の行動へと反映できない大人も多い(もちろん私も含めて…)。

 私たちにとって最も大事なことの発見から、それを実現する仕組み作り、そして具体的な行動へと私たちは思考の橋をかけていかねばならない。この橋掛けのプロセスのどこをどのような手法で行うのが最も善い方法なのだろうか。

 私のこれまでの経験で言えば、レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドを使うことで、大事なことの発見から、それを実現する基本的な仕組みの構想までは描けると感じている。より構想が具体的かつ詳細になるほど、ブロックで表現するには限界が出てくるため、どこかで線引き(別の手法へとリレー)をしなければならない。

 この辺りについては私にとっても、このメソッドの発展にとっても大きなポイントになるので、難しいながらも(多くの研修に共通する課題ともいえる)よりよい方法を求めて考え・実践していきたい。

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