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テクニック系パーツの最小セットで「悪夢のようなマネジャー」を作ってみる

レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドでは、ワークショップを進めやすいブロックセットがある。

 その代表は以下のウィンドウ・エクスプロレーション・バッグ(WEB)である。

 これが1人分で大体51ピースのセットである。

 これは主に積み上げた表現がしやすいパーツが中心となっている。

 もう一つ、レゴ🄬ブロックにはテクニック系パーツというものがある。

 「リフトアーム」と呼ばれる穴の開いた棒状のパーツに「コネクター」と呼ばれる連結パーツや「軸」パーツ、「ギア」パーツ、「車輪」パーツなどを組み合わせながら、機械およびその内部の機構を表現するものである。

 テクニック系の人気のある商品では、バイク、車、建設機械などがある。テクニック系のパーツでは、WEBで使われている積み上げ表現がしやすいブロックよりも「動き」の表現に優れている。

 レゴ🄬シリアスプレイ🄬のブロックセットでも、これらテクニック系パーツがある程度含まれている。とはいえ、主役は積み上げ表現がしやすいブロックが中心で、作品もテクニック系のパーツはあまり使われないことが多い。

 そこで、あえてテクニック系のパーツを主に作品を作るとどうなるかを試してみた。

 パーツは、スターターキットの中に含まれるテクニック系のパーツを使ってみることにした。

スターターキットの中にあるテクニック系のパーツ

 上記の写真にあるものは、実際にはテクニック系のパーツのみではないが、ブロックの中にはテクニックの「軸」や「コネクター」と連結することを想定して丸い穴や+型の穴があいているものもあり、それも含めることにした。写真の中のパーツ数は53パーツぐらいでWEBとほぼ同じ数になっている。

 これを使って、レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドの基礎練習でよく出される「悪夢のようなマネジャーとは?」というお題に対する作品を作ってみた。

作品「悪夢のようなマネジャー」

 この作品のストーリーを説明すると以下のとおりである。

 まず写真の左側にあるギアの組み合わせが現場を表している。現場はお互いに力を合わせて成果(黄色のスケルトン・ブロック)を出すが、中央にいるマネジャーはその手柄を取り上げて、左側の自分の上司に自分の手柄として報告する。また上司に甘い言葉を吹きかける(赤いチューブ)。
 同時に現場に余計な口出しをして(左側のギアのかみ合わせに挟まる白いチューブ)、現場の歯車を止めてしまう。そんなマネジャーが悪夢のようなマネジャーである。

 実際に作品とストーリーを作ってみて、
・「動き」がより浮き彫りになるストーリーができる。
・純粋な「動き」のみでストーリーは作るのは難しい。ストーリーには動く「主体」もしくは動きが向かう「対象」の表現が必要で、そうなるとそれを表現するためにスタンダードなブロックがある程度は必要である。
・パーツの色の幅がないので、感情表現がしにくい。
・50パーツで生み出せる「動き」のバリエーションが少ない感じがする。これは長いパーツと短いパーツの差がありすぎるためではないか(中間の長さのパーツが増えれば違うかも)。

パーツの選定を含めて、もう少し可能性を探る必要がありそうだ。

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