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「2050年の未来を旅するワークショップ」についての雑感 その2

 今回は、以下のNoteの続きとして書く。

 このワークショップにおける未来を旅する体験は「エキサイティング」で何回ファシリテーション(ツアーガイドかな)しても面白い。

 未来を見てきた最後に、未来の社会で最もうまくいっている自分の会社を作ってもらう。

 その後、現代に戻ってきて今からすることを考える。このときに、再び、断絶を感じることになる(30年近くタイムスパンがあるので感じないことはまずない)。

 現在と未来をつなぐとき、現在に重心を置きながら考えることと、未来に重心を置きながら考える方法がある。前者はフォアキャスティング思考であり、後者はバックキャスティング思考となる。

 前者の場合には、やや現実性を考えるので延長線上では届かないことが多い。自社のカラを破りながら進むことを意識して30年後を見据えなければならない。その「カラ」とは何か、社風なのか、連携力なのか、発想なのか、知識量なのか、足元のどこから変えていくべきなのか、優先順位を考えねばならない

 後者の場合には、理想型から考える。理想型を形成している要素を分析して考えなければならない。そのときに実現に何が足りないのか、それをそろえるためにどのくらいの時間と労力が必要かなどを考えることになるだろう。ほとんどの場合、理想形のためのリソースは不足することが予想され、それをどうやって得ていくかということになる。戦略的提携は実現ルートを描くための一つの方法である。
 それでも届かない場合によっては、理想型の再修正が必要となるであろう。理想のある部分を我慢したり捨てることも求められるかもしれない(地方創生型のバックキャスティングはここに落とし込まざるを得ない場合が多々あるだろう)。そのときには、改めて何を最優先に守るかを考えなければならない。捨てることは痛みを伴うが、最優先に守るものを新たな基盤としてこれからの在り方を考えたとき、見えなかった展開に出会える可能性はある。

 いずれのアプローチをとるにせよ、この思考をどのようにワークに落とし込むのか、改めてブラッシュアップをかけて未来の旅の意味を深く掘りだすことができそうである。


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