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スーパー・ストーリーと気付きの嬉しさと難しさ

 レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドを使ったワークショップが2時間以上になると、問いに対するモデルの共有だけで終わらず、レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドで参加者のモデル同士をつなぐスーパー・ストーリーを考える機会を持つことができる。

 自分のモデルのみの共有に比べて、他者のモデルを加えてストーリーを作ることは、自分のアイデアとは異なるアイデアを取り込むという点と、そのプロセスにおいて他者の視点を取得するという点において、新たな気づきや発見の可能性が高くなると思われる。

 同時に、他者が作ったモデルをストーリーに組み込むことは、自分の作ったモデル同士をつなぐことに比べ、難易度が高くなる。

 そこで、個人ではなくグループでスーパー・ストーリーを探すことになる。そのとき、参加者相互が意見交換をしながら徐々にスーパー・ストーリーの探索をするが、もっとも先に気づいた人が最も強く、新たな気付きや発見の興奮を味わうことになりやすいようだ。他の人は、最初の発見者のストーリーに追随して承認する側に回ることになる。

 このとき、追随して承認する人は、気づきや発見の興奮が弱いので自身の記憶に残りにくい。発見した人以外が、グループを代表してストーリーを語ろうとしようとするとうまくいかないことが多い。

 そこで、ファシリテーターとしてはグループのメンバー全員がストーリーを語れるように働きかけることが必要となる。
 ただ、このプロセスは普通にすると、他の人のストーリーの復唱をするだけになりがちなので(それでも良い感じもするが)、参加者がより、そのプロセスに没入してもらう工夫を講じる必要であると感じている。この点については私にとっての今後のチャレンジ課題のひとつである。

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