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職場復帰支援にモヤモヤー産業看護職に出来ることを真剣に考えてみたー

はい!皆さん!こんにちは~🦒産業保健師のきりんです。

さて、今回は「復職支援と産業看護職の関り」について。
実は、5月(いや、もっとずっと前かもしれません、、、、)頃からずーーーと迷子になっておりまして、ここ数か月【復職】と名の付くものが気になって気になって気になってしょうがない!
モヤモヤモヤ
という🦒でした。

「職場復帰支援の実務」「職場復帰支援ガイドブック」「職場のメンタルヘルス~、、、」など、復職支援とメンタルヘルスという言葉に片っ端から飛びつき、何かを模索している日々。。。。

そして、ようやく何を模索しているのかがほんの少し見えてきたので一旦noteに書き連ねる事にしたのです。

今日は、私なりに見えてきた”産業看護職としての復職支援への関り”について、お話していきたいと思います!
どこかで誰かの何かのヒントになれれば嬉しいな。
さて、始まり始まり。。。。。🦒

※正直今回の話題は所属の事業場によって大きく異なることと思います。
でも、何か同じようなことで迷子になっている方がいらっしゃればと思いまして、自分の備忘録も兼ねて作成しました。

1.「復職って何?」というか「そもそも休職って何?」

色んな本で、「復職支援」って聞きますよね!

でも、待って!「復職する」ってことは「休職から職場に戻るってことよね?」🦒
はて?そもそも、休職するって?なんなんでしょう?
という所から、ちょっと調べてみました。

私傷病による休業=休職制度とは…
私傷病によって労働者側に労務を提供することが不能又は不適当な事由が生じ た場合に、事業場の被雇用者としての身分を一定期間保障しつつ、労働契約に基 づく一部の(正常な)権利・義務関係を凍結し、実際の労務の提供を免除又は禁止 する制度〔「業務外の傷病により労務を提供できない労働者に対し解雇を猶予し、 〔関連する裁判例〕 その間傷病の回復を待つことによって労働者を解雇から保護する制度」

神奈川産業保健総合支援センター
「職場復帰支援プログラム」構築のためのガイドライン

あー。産業保健っぽくて長いし、イマイチ何言ってるの分からないー。
というそこのアナタ(ここの私)
ガチ本(五十嵐 侑 (著))が少しマイルドに表現してますわ。

【産業医のピットフォール】
休職制度とは。従業員が私傷病(業務以外に理由で生じた傷病)により労務が提供できない際に、回復が見込まれるならば、直ちに解雇せず会社に在籍させたまま「一定期間勤務を免除する制度」のことです。

ガチ産業医presents 産業医のピットフォールP.166より引用

よく聞く「解雇猶予期間」というのがイメージがつきやすですね…。
何だかその言葉だけだと、とってもトゲトゲしていて、、、、
「✨キラキラ復職支援✨」っていうイメージからは遠くかけ離れた感じがしてました

医療職って何だかサポートとか支援とか何か助けてあげたい!
っていうキラキラ(って表現が正しいのかは分からない)な考えって少なからずあると思うのですが
(え?きりん?はい。ありますよ、、、えぇまぁ動物だもの。)
でも、色んなケースに出会い、復職支援ってもっと何ていうか「全然キラキラじゃないわYO!」と今の私は思っています。

「働けるかどうか」に尽きるんだな、、、、というのが今現在2年目の私の感想です。

も、勿論、我々看護職の腕の見せ所✨っていうのはあるので、後半でお話しますよー!

そんな「解雇猶予期間」…。


【法律で定められている制度ではないため、企業ごとに休職制度は異なります】か…。(ガチ本続きより)

ここも、私を悩ませる1つだと個人的には思います。
諸所自社の制度や関係する部署を十分熟知した上で、復職支援に入らないと…。もう迷子迷子。
関係者間のやり取りを調整していくためには関連する制度の正しい理解は必須だと個人的には思っています。

前の会社が●●、他社が●●というのではなく、自社の制度を!
所属する企業によって役割は若干異なる事もあると思います。
ですので、「郷に入っては郷に従え」良く良く自社を知り、その中で自分の役割を考えてみるのが良いのかなと思います。

そんなこんなで産業保健師2年生の🦒は手元に
・就業規則
・休職に関するしおり(人事作/お休みに入られた方へ人事から配っているしおり)
・組織図(本人を取り巻く上司などの関係が分かるもの)
を用意し、とりあえず自社における大きな流れと規則、環境などを学ぶところに立ち戻り、モヤモヤとの戦いを始めました。


2.復職支援の大まかな流れとポイント(産業保健師きりんから見た視点)

さて、あれだけ自社!と前項で唱っていた🦒ですが、制度は異なれど産業保健的思考と流れ(軸)はどこに行ってもそんなに変わらないと思っているので、復職支援と言えばコレ!を引っ張ってきました。

心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き
~メンタルヘルス対策における職場復帰支援~
(以下手引きと記載) 


これを、産業保健界に入って復職支援を学ぶ際、最初にめくりました。
一番最初ににこれを手に取った頃、ちょうどメンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種(ラインケアコース)主催:大阪商工会議所、施行商工会議所 後援:日本商工会議所の受験を控えており、実務と勉強が繋がっているぞ!
とビビッと来た!のでした。
※私にとって復職支援と関わる中で大切な気持ちだと思ったのでここに残しました。

そして、同時に思った←というか驚いたのが「ラインケアコース」(ま、要するに部下を持つ人が受けるコース)でここまで復職の流れを学ぶんだな!
という事。
メンタルヘルスマネジメント検定は人事や管理監督者の受験者も多いと聞きまして、産業保健職の自分と一緒に復職を支えるメンバーも復職について学んでいるんだなーと何となく実感したのでした。

さて、いつものように話が脱線したので元に戻します。
手引きには、復職の支援には
「基本的な考え方」「流れ(ステップ)が」ありますよー。
っていう内容が書かれています。(省略しすぎ)
内容はリンクに飛んでいただければ読めるので、きりんがおさえたポイントなどを、ここではお話したいと思います。

①基本的な考え方
これは、どこに行っても必要!と思いました。

【基本的な考え方】(手引きP.1より引用)
心の健康問題で休業している労働者が円滑に職場復帰するためには、職場復帰支援プロ グラムの策定や関連規程の整備等により、休業から復職までの流れをあらかじめ明確にし ておくことが必要です。

https://www.johas.go.jp/Portals/0/pdf/johoteikyo/return_all2.pdf

うんうん。プログラムの策定や関連規定の整備ね。
ルールをしっかり作っておこうという話が大事なのね。
わ、私の会社、自社のルールはどうなんだろう?調べてみよう!
話はそれからだ!(と前項に戻る)

※因みに私は現在産業保健2社目。
今の会社はほぼ立ち上げなので、産業保健職のルールは特には明文化されておりませんでした。(現在整備中)

色々と復職支援の本や判例を読み漁ると、ルールがいかに大切か、自分や相手を守るのかが見えて来たところもありました。
是非、その辺も含め青本を手に取って頂くと良いのではと思います。
青本(ケースでわかる 実践型 職場のメンタルヘルス対応マニュアル/森本英樹 (著), 向井 蘭 (著))
は初学者のきりんにとって非常に分かりやすく、今でもすぐ手の届くところに置いて置く本リストに入っています!(O★SU★SU★ME)

自社における復職のルールは関わる人々(復職されるご本人も含め、人事や上司、産業保健スタッフ間においても!)皆の共通理解と向かう方向性の一致の為には不可欠であると日々の業務の中で痛感する🦒です。
更には、休職期間の満了での退職、休復職を繰り返す場合、少し事情がある休職(オブラートに包んでみた)など、特殊なケースにおいては、非常に重要だな、、、と少ない経験でも感じています。

🦒Let'sルール確認!🦒

さて、手引きにまた戻りますが、この手引きの大部分を占めるのが
➁「復職支援のステップ」!
ステップは1-5までの5段階

一番最初に🦒が気になったのは。
【産業看護職である、🦒の出番はどこだー?】
という部分(自分の役割を知りたかったのです)
そこを探しながら、STEP1からとりあえず目を通して見ると…。

まず、STEP1!「病気休業開始及び休業中のケア」
えぇ?復職支援って、休職開始!から既に始まってるんですか?
というのが、最初の感想。
え?「復職支援」なんだから、復職が決まってからじゃなのかーい!
とツッコミを入れた🦒。

【休職前から従業員さんと関り、休職に入られ、復職して、その後職場に戻って元気に働く姿を見る】
という一連の流れを経験した今。
安心して休める準備から関わっていくことは帰ってくる時にも、トーーーっても大切だな。と感じています。
主治医との連携や、休職に至った経緯/上司等の関係者とのコミュニケーション。これは、始まった時(なんなら始まる前のSTEP0)から大事と思う今日この頃です。

さて、1から熱くなってしまいましたが、

STEP2 「主治医による職場復帰可能の判断」
まずは、療養を経て主治医がそろそろ仕事に戻っても大丈夫!と考えた所が次なのね。
ふむふむ。じゃこれで復職が決まるのか。。。。。。
と思っていた🦒。が、、、STEP2の中身を見ると。。。。

 主治医による診断は、日常生活における病状の回復程度によって職場復帰の可能性を判 断していることが多く、必ずしも職場で求められる業務遂行能力まで回復しているとの判 断とは限りません。このため、主治医の判断と職場で必要とされる業務遂行能力の内容等 について、産業医等が精査した上で採るべき対応を判断し、意見を述べることが重要です。

手引きP2より引用(https://www.johas.go.jp/Portals/0/pdf/johoteikyo/return_all2.pdf)

え?主治医が働いてOKって言ってるんだから、それでOKではないの?
主治医の診断は「日常生活における病状の回復」?
そ、そこで産業医が出て来るのか。。。
産業医は…「現場で働ける体調か?」を評価するのか!!

ここで、今すごーく難しい壁にぶち当たっている🦒。
主治医のOKと現場のOK!の乖離…
日常生活はOK!≠仕事OK!

という事…
少し道がそれてしまうのですが、そこの乖離をいかに埋めるか!
その仕組み作りには産業保健スタッフとしての役割もあるのかな…(弊社の場合)と感じている今日この頃です。
※これはこれからの課題ですね。。。

さて、また脱線!((笑))

あれ?おや?事業者、従業員、産業医、、、、
🦒の出番はどこだ??

所々に「産業保健スタッフ等」って言葉は出て来るけど、、、、
あんまり明確にコレ!って出来ない。。。
(手引きを読み進める🦒。。ない?)
STEP内には保健師や看護職がガッツリ明文化されてなさそう。。。
(手引きを読み進める🦒。。ない?)

おお!ようやく!「保健師等」の言葉が!
【労働者に対するケアおよび管理監督者に対する支援】
んー。んー。
分かりにくい!具体的にコレ!ってのはないのね。
というのが、🦒最初の感想。
元々「コレ!」が好きな🦒にはあいまいで、分かりにくくてモヤモヤ&むずむず…

じゃあ、私は実際何をすればいいのさ?
という迷路に入ったのでした🦒…。

3.向き合って、学んで、実践して、見えた”今”の解

さて、手引きを見ても、教科書を漁っても、
具体的に産業看護職は「コレ!」をしましょう。
ってのは正直どこにも見つけることはできませんでした。
※もし、明文化さてれている資料があったら教えて下さい!

じゃあ、私は何をしたらいいのでしょう?
「復職支援における産業看護職の関り」ってなんなのかしら?
と悩む🦒。
その間も実務では、待ったなしで復職案件は来る。。。。
書類を整えて面談の準備をするだけが私の仕事ではないはず!
と心の中では思っていました。

もやもや…。

私が出来る事。。。。

産業医は明文化されてるけどさ、、、看護職はないんだよな。。。
(正直、殆どの業務がそうなんですけどね💦)

そこで1つの復職面談調整が…。
事前に周囲の方々から相談を受け、職場環境や上司のキャラクター状況を掴んでいた🦒
復職にあたり、職場環境調整が必要かも。
先に関係者間で認識を確認しあった方が良いかも?
と動物的勘が発動したケース。
※もっとしっかり学んでいれば、辿り着いたのかもしれないが、当時は勘で動いていた。
そこでアレコレ(詳細は事情あり省略)動いてみた。

その時に、産業医(今やバディ)から。「良かったよ。今の動き!」
との声かけが…。(嬉泣)
その他にも、産業医の先生がどんなネタが面談に必要なのか?
これを知っておくことが、先生の面談にプラスになるかも!とネタ集めに走る🦒。

ケースを重ねる中で、バディや人事、上司など復職を支えるチームの中での自分の動きが少しづつ見えてきました。
言語化すると。。。。

【きりんの考える🦒の役割】
①周辺環境のを熟知している人になる

(担当部署だと、管理監督者のキャラクターを割と知っている/関連図とか書いちゃう)
➁産業医が面談前に欲しいなというネタを集める
(バディとの信頼関係の構築をし、会話を重ね、密な連携でケース毎にネタ検討して探してくる)
③関係者で共通認識を持つための環境作り
④復職後のフォロー

なのかな、、、、と思います。
復職してからの支援も大きな仕事。
細やかな声掛けや、散歩がてらお顔を見に行く事の出来る産業保健職ならでは!
ちょっとその辺で「元気ですかー?」と声を掛けるウザい系🦒ですが…
(あ、もちろんTPOは弁えてますYO!)

まだまだスタートしたばかりなので、上記は
【今】私が出来る役割なんだとは思います。
もう少し経験を重ねるともっと違った役割を果たせるのかな?
1つ1つが粗削りなので、そこがもっと研ぎ澄まされていくのかな?
とワクワクする🦒です。
視野ももっと広がってきて、視点も沢山持てたら、もっと進化できるかも?

まだまだ学びは続きますが、
少し、ほんの少しモヤモヤが晴れて、次に向かう先が見えて来たような🦒です。

4.こんな支えもーTwitterからの学びー

私にとって、Twitterは第二の教科書です。
復職迷子のさなか、大先生達が復職に関して色んなお話をしていました。

こんなタイムリーにこんな資料や会話を見せてくれちゃってキャー💛
と嬉し泣きしたtweetをいくつか…。

産業医の小橋先生のツリー(私にとって伝説のツリーの1つです)

このツリー自体がもはや教科書!(全てにビビッと!)
これを見て初めて『産業保健における復職ガイダンス2017』というのを知りました。(復職関連ググってたはずなのに見つけられていなかった)
一緒にタッグを組む産業医の先生達がどんな視点で復職の判断をするのかな?というのは、ネタ集めには必須!
なので、ガイダンス含め、先生たちの会話から、自分が出来そうな事を妄想してみるのも、私の仕事の1つなのかな、、、と思っています。

そして、そのツリー中で役割迷子の私がビビビット来たのが
ゴリラ産業医先生のコチラ👇

凄くイメージしやすい表現でした。
復職支援チームを集めて、巻き込んでいく(船のメンテナンスかな?)も私にできる1つの仕事なのかな、、、とも妄想してみたり。

Twitterによって、私の復職迷子は少し解消され、
ほんの1歩また成長出来たのかな。
と思います。

「No Twitter,No 産業保健」

👆仲間の中の誰かも同じようなことを言っていたような…💛

また、
今回の迷子の助けになった教科書も以下に記載します。
勿論、ガチ本/青本も片手に…。
是非、お手に取って見られてはいかがでしょうか?

【🦒の図書館;復職支援編】
メンタルヘルスと職場復帰支援ガイドブック(日本産業精神保健学会 (著, 編集))
増補改訂版 メンタルヘルス どう進める? 職場復帰支援の実務 (How to 産業保健3) 廣 尚典 (著) 
職場のメンタルヘルス 予防・対応・支援のすべて: 産業保健スタッフ必携 (産業保健と看護2021年春季増刊)  畑中 純子 (監修)
治療と仕事の「両立支援」メンタルヘルス不調編 小山 文彦 (著)
産業保健と看護 2017年6号(第9巻6号)特集:メンタルヘルス困難事例から学ぶ 休職・復職支援 対応ポイントはこれだけ!

5.まとめ

本日もお付き合いいただきありがとうございました🦒!
実務で、モヤモヤが伴走するのが産業保健!
と思っていても、モヤモヤしてどうしたら良いのか分からない!【迷子】になるのは辛いですよね。

まだまだ迷子ですが、言語化することで自分の普段の動きやここに至るまでのプロセスを振り返り、次のステップが見えてきた気がします。
勿論、ケース毎に対応はことなりますが、
「今回のケースはどう動いていこうかな?🤔」
と案件を貰うごとに考えるようになったこと。
そして、周囲に相談することやチームでの中で自分の立ち位置を考えることが出来るようになったこと。
は1つ成長したなと。

明日からの産業保健活動。
もっともっと楽しみになりました🦒✨

今後も、壁やモヤモヤに当たったら、Twitterを読み、本を読み、noteに書いたらヨシッ!

引き続きよろしくお願いいたします~🦒

【最後に】
このnoteにてtweet掲載をさせて頂くにあたり、快く承諾下さった先生方。
感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました🙌
🦒はTwitterランド重鎮達の産業保健愛に支えら毎日過ごしています。

是非、迷子の皆さんは掲載tweetを読みつつとTwitterランドへ!

本日は以上!
次は本業?の女性関連書きます✍🦒!

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