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05文通_たわいもない話を。

編集長と、高校2年生・道前さんの文通を更新します。(1つ前の更新はこちら)今回は世の中の話からお笑いのことまで幅広く…。いろんなことを自由に話せるのが文通のいいところ。なんでも話そう。


道前さん

こんにちは。
東京は暖かくなってきたので、最近はベランダのテーブルでお仕事をしています。隣の家の窓が開く音とか、子供が喋る声とか、意外といろんな生活が聞こえてくるんだなぁって。13年住んでいて初めて気づきました。

道前さんのお返事を読みながら、「優しさ」を追求するって必然なのかもしれないと思いました。少し話が広がってしまうんですけど、考えたことを聞いてほしいです。

コロナウイルスが発生してからの日本では、休業補償の少なさや多くの税金を使ってのマスク配布など、政治的対応に人々が疑問を感じていて、それに引き換えヨーロッパあるいは台湾などでは政治のリーダーシップがあったように感じています。もちろん、それは一面的な見方で、どこかで日本の政治的手腕は発揮されているのかもしれないです。あくまで僕の所感です。

だけど、少なくとも今の日本には「ビジョン」というか、「これから、日本はこんな国になっていきたい」というメッセージが不在なんじゃないかと。そう感じたんです。

あまりに不安定な国に生きているという事実が、今回の件で顕在化したのかなぁと思います。だから、小さくとも確実に対話ができて、お互いの未来について考えることができる、行動を起こしたらお互いに応援し合える。そんな、顔が見える小さなコミュニティがこれからはもっと必要になる気がしています。そういう存在がないと、あまりにも寄る辺ないから。

どんな非常事態になっても、まずはコミュニティ単位で何をすべきか考える。それができればすごく強いと思います。

今までは集落とか町内会とか、実際の土地に根ざしたものがそれを担ってきたけど、もちろんこれからは離れた土地に暮らしていても関係ないし、「列島ききがきノート」もゆるやかなコミュニティの1つだと思っています。「属する」「入る」という感覚ではなく、野原や広場みたいに、ときおり皆が遊びに来れる場所になれたらいいなと。

長くなりました。
じゃあ、小さなコミュニティに必要なものってなんだろう?と考えると、まずは「優しさ」なんじゃないかと思うんです。他者への想像力とか、利他的であることとか、他の言葉でも表現できそうですけど、ひっくるめて「優しさ」を問うって今の時代に大切なことだと思います。

最近、抽象的な話が続いていたので今度は好きなものの話もしましょう!

工藤大貴(5月3日、芝浦より)

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工藤さん

こんにちは!
買い物や仕事に出かける両親の話を聞いていると、段々外は暖かくなってきたようなのですが、家にいると気候の変化をほとんど感じません(笑)。学校に行き始めたとき、熱中症にならないか少し不安です。

3月頃は、コロナウイルスがある程度収束したら、beforeコロナと全く同じような生活に戻るのだと信じ切っていました。ですが、どうやらそうではなさそうですよね。withコロナの社会のなかで、自分が大事にしていたものまで変わってしまいそうで少し怖いです。

お手紙読みました。私も、何らかのコミュニティにとって一番大切なものは「優しさ」だと思います。もちろんそのコミュニティを運営していくうえで、リーダーシップを持つ人なんかも必要になってはくると思うのですが、そのコミュニティの中で生きていく人全員が共通して持つべきものは「優しさ」ではないかなあ、と。

そして、世界がそんな優しさで溢れたたくさんのコミュニティで形成されたなら、すごく生きやすくなるんじゃないかなと思います。


工藤さんのお手紙に、「好きなものの話を」と書かれていたので、今日はお笑いについてお話しさせてください!プロフィールにも書いてある通り、私はお笑い鑑賞が大好きです。

お笑い好きの母のもとで育ったこともあり、小さな頃からバラエティ番組はよく見ていたのですが、「バツウケテイナー」という関西ローカルの番組に出会ってから、どっぷりとはまっていったように思います…笑

アキナ、和牛、アインシュタインの三組が罰ゲームをかけて大喜利や即興コントなどで戦う番組だったのですが、テレビ局のスタジオではなく吉本の劇場で撮影していたんです。

また、三組がその頃劇場を中心に活躍していたこともあり、劇場に行ってみたいなあと思うようになりました。そんなこんなで劇場の公演を調べているうちに、まだテレビにあまり出ていない芸人さんのことも知るようになり、もうずぶずぶとお笑いにはまっていきました(笑)。

そしてお笑いにはまってから、ある冬の風物詩ができました。
漫才頂上決戦、M-1グランプリです。 

期末テストの2日前でもリアルタイムで見る大好きな大会です。夏ごろからはじまる予選から、自分の好きな芸人さんたちが残ってるかをチェックしては、一喜一憂しています。

漫才が面白いのはもう当たり前ですが、芸人さんたちが漫才に懸ける思いが伝わってきてじーんとしたり、優勝した芸人さんたちがその日を境に大ブレイクする、いわゆるM-1ドリームを見たりするのも含めて大好きです。
その年の大会が終わった途端に、来年の大会が待ち遠しくなります。そのぐらい大好きです(笑)。

実はお笑いにはまった頃、人生最高レベルで悩んでいたんですけど、そんな時もお笑いを見たらしっかり笑えて、笑いっていいなあ、芸人さんってすごいなあって思いました。

どん底にいる時に出会った趣味や友達って一生モノだなあと思うことがよくあります。本当の自分をさらけ出してるときに出会ったからでしょう。

長々と語ってしまいました…
また工藤さんの好きなことも聞かせてください!(お笑いのことを話せたら、とっても嬉しいです(笑)。

道前結(5月12日、西宮より)

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ありがとうございます。 列島ききがきノートの取材エリアは北海道から沖縄まで。聞きたい、伝えたい、残したいコトバはたくさんあります。各地での取材にかかる交通費、宿泊費などに使わせて頂きます。そして、またその足跡をnoteで書いていければ。