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人生をコントロールする勉強法(まえがき)

世界には天才がいて、ほんの数分で本を読み切り、しかも書いてあることを一度で正確に思い出せると聞きます。そんな超人的な能力に憧れ、速読の本を買い、見様見真似で訓練してみたりもしました。眼球を速く動かすトレーニングや、文字としてとらえず面で読んでみたり、本を逆さにしてひたすらページをめくって文字を追ってみたり——そんな意味があるのかよく分からないトレーニングを一時期繰り返してみたことがあります。残念ながらほとんど効果は実感できず、無駄に時間を費やしてしまったのですが。

ただ、色々と調べて試行錯誤をするうちに、なんとか要領よく大量の本を読むことができるようになったのではと思います。速読のことを勘違いしてしまっていた反省と、速読は正しく訓練を積めば上達できる、ということを実感することができました。

話は逸れますが、現在気候危機に代表される環境問題はますます状況が悪くなり、待ったなしの解決が求められています。従来の社会の在り方そのものが問われており、根本的な解決のためには、科学、経済、法律、宗教、哲学、文化など、文理の垣根を越えた幅広くかつ底深い教養が求められています。

正しい決断するためには、あまりに多すぎる情報を処理しなければなりません。目を閉じていては解決は叶わず、盲目ゆえに人にだまされ、誰かの思惑に載せられてもいけません。アクセスできる情報は拡大に増加する一方で、人が処理できる能力は追い付かず、両者の乖離が日に日に大きくなっています。

私たちは無限とも思われる情報の渦の中から、効率よく必要な情報を探し出し、正確に意味を捉え、だまされることなく決断しなければなりません。一票を持ち、政治を決定する立場にある大人が、しっかりと現実を受け止め、正しくあらねばなりません。膨大な情報を処理する能力は、高い授業料が負担できる一部の人のみで囲い込むべきものではなく、できる限り低予算で、誰でも、どんな環境にいても自力でたどり着けられる、そんな手法があれば、という思いがありました。

このnoteでは、速読のやり方と、そのための前準備について紹介します。残念ながら、速読に王道はなく、地道な努力の積み重ねです。けれど正しい努力を積み重ねれば、着実に伸ばし続けられるものになります。

step1は、「やりたいことを見つける・フローの状態になる」です。人は基本的に、やりたいことしか本気になれない生き物です。であるならば、自分と誠実に向き合い、本当にやりたいことを見つけ、その前向きな気持ちを最大限に読む力に活かすべきです。

step2は、「アイデアを出し続ける」です。人の置かれた環境は人それぞれで、遺伝や生まれ育った環境に応じて様々に脳を発達させています。それゆえに万人に適した速読法は原理的に存在しません。それぞれが、自分の適性に合わせてチューニング(調整)する手法を紹介します。

step3は、本題である「読書術」です。読書は、いつでもどこでもマイペースで行うことができます。たとえ自分を取り巻く環境が恵まれないものであったとしても、そうした要因に最も左右されにくい学習法です。不朽の名作を通して偉人の考えに触れたり、最先端の知識にアクセスできるなど、読書には無限の可能性があります。読書を制し、情報戦を制することは、自分の人生をコントロールすることに他なりません。その読書をより効果的に実行するためのテクニックやトレーニング法について次章で紹介したと思います。


twitter:kiki@kiki_project
note:kiki(持続不可能な社会への警鐘者)

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