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あなたがくれた いのちの名前


これまでキンプリについてが多かったですが、
初めて、なにわ男子の大西流星くん(通称りゅちぇ)についてです。
うつと闘う友人と、彼について書きました。



「でもね、
りゅちぇがそんな私に名前をつけてくれたの」


スタバに居座りすぎて2杯目を買ってきたなにわ担の友人が、突然そう言った。

新卒で入社した会社で
毎朝4時に起床、6時出社、シフト制で変則的な休み
という鬼のような出勤サイクルに懸命に適応して慣れてきた2年目、優秀だからこそヘッドハンティングされて全く違う部署へ異動。
職業柄、コロナによって忙殺されることになり、次は遅くまで残業の毎日。

頑張り屋で弱音を吐かない友人の心と体はついに悲鳴をあげて、どこでも涙が出るようになった。
病院に行くと、うつ病と診断された。

休職期間での復帰は難しく、去年の6月に退社。

半年後、元気になってきて転職活動を再開しようとした矢先、突然発症した息ができない程の発作。
パニック障害の疑いも出てきて、それからは精神科の先生の許可が下りるまで、転職活動が禁止された。
それからはフリーターとして今日まで過ごしている。

友人はいつも明るい。
本当にこの子はうつ病なのだろうか?
と思ってしまうくらいに愉快で楽しい。

その明るさってどこからくるんだろう
そんなことをいつもぼんやり思っていた。



友人は強いから、普段は病気のことを話さない。
でもその日はなぜか色々話してくれた。
転職活動すら禁止されたことで、動きたいのに動けないもどかしさ。将来への漠然とした不安。
そしてやっと、スタバの2杯目(滅多にいないだろ)を飲みながら口にしてくれたのが最初の一言だ。


「でもね、
りゅちぇがそんな私に名前をつけてくれたの」


??

最初は何のことだかさっぱり分からなかったけど、
友人はすぐに続けてこう言った

「私いま、
"人生頑張りザウルス"として生きてるから!笑」


思わず吹き出した。

でもすぐに理解した。

"人生頑張りザウルス"とは、毎週日曜日に投稿されるりゅちぇのブログに、いつも出てくる言葉だ。
りゅちぇはいつもこうやってブログを締めくくる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

明日は月曜日!

お仕事のみなさん💻お勉強のみなさん✏️

       人生頑張りザウルスのみなさん🦖



『一緒にがんばろう‼️』


みんなが笑顔で元気に過ごせますように🦄💭

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


仕事や勉強がんばろう!は、色んな人のブログでよく目にする言葉だ。

じゃあ、それ以外の人は?

毎日家で家事を頑張っている人たち、何か理由があって仕事に行けない人たち、学校に行けない人たち、病気や事情と闘う人たち。
仕事、勉強、誰もが当たり前に向き合っているであろうそれらと、隔離された人たち。


この世の中で生きている、様々なシチュエーションの人たちを 彼はまるっと"人生頑張りザウルス"
と名付けているのだ。
もしかしたら、そういう人だけでなく、その前のいわゆる一般的な会社員、学生も含めた全人類をそう名付けているのかもしれない。
どっちにしろ、彼は当たり前から隔離された人たちを置いてけぼりにしないでいるのだ。



すごい。なんて温かい心なんだろう。

私は友人に言われるまで、人生頑張りザウルスというカテゴリーについて、気に留めたことがなかった。

それはきっと、私が 当たり前 のカテゴリーの中で生きている人間だからだ。

友人は続けた。

「しかもすごいのがさ、
クスッと笑えるような名前なところだよね」


その通りだと思う。
彼はいつでもそうだ。
ワードセンスが秀逸であることは彼を好きになった当初から知っている。そういう彼を好きになったし、彼の言葉に何度も何度も救われた(この話はまたいつか、機会があれば書きたいな)。

事情を抱えた人に、何でも無いように、さらりと言及している。
この上なくスマートで、粋で、それでいて温かい。
彼の持つ視野の広さと彼の温かさと、言葉を操るセンスに、感服するしかなかった。また更に、彼が大好きになった。


そして友人は
「りゅちぇが私に人権をくれた」
とも言った。
それを聞いた時に
あー、この子は明るく見えて、自分には人権無いって思ってたんだ
って、胸がぎゅってなった。
ひとつだけの正解なんて、ないのにね。

"人権"って、冗談でもよく使う言葉だけど、やっぱり重たい言葉だ。人権ってもう、"いのち"と同じような言葉だから。
でもそんな友人に、いつも居場所を与えていたのが大西流星くんだった。
そうやって彼がくれたいのちの名前によって、友人は大きく救われたんだと思う。明るくいられる要因のひとつになっていたんだと思う。


私の大好きな人が、私の大好きな人のいのちを救ってた。

このあまりにも温かく素敵な事実に、涙が出そうだった。
スタバで談笑してるのに泣くなんて変だから、我慢したけど。
でも今も、あの情景を思い出しながら、友人の笑顔を思い出しながら、これを書きながら、涙が出そう。
そのくらい、素敵な事実だった。

友人と私の、りゅちぇからの言葉の解釈は全部推測の域を出ないし、こんなことまで考えて発言してるわけじゃないかもしれない。
ぜーんぶ、思い込みかもしれない。
でも、あの言葉に救われた人がいることは事実だし、この事実はこれからも消えない。りゅちぇがあの言葉を紡いでくれる限り、私の友人はいのちを救われる。



ありがとう、大好きな友人の心を支えてくれて。

ありがとうという言葉だけじゃ到底伝えきれない、
感謝のきもちでいっぱいです。



2022年7月14日、大西流星くんはアイドル10周年を
迎えた。
私、あなたの大切な日をちゃんとお祝いできてなかったから、この大きな感謝の気持ちを、花束に代えて贈らせてください。



この世の全ての"素敵"をかき集めたら、大西流星という人間ができるのだと思う。

本当に出会ってくれてありがとう。
アイドルでいてくれてありがとう。
あなたという存在が、あなたの紡ぐ言葉が、人のいのちを救っています。
これからも私たちは勝手にあなたに救われて生きていくし、その分私も紡いで返すよ。
あなたがくれた言葉はぜんぶ、ぜんぶ宝物だから

そんな素敵なあなたがこれから歩む道のりに、
沢山の色鮮やかな花が咲きますように。

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