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【LAD】ドジャースの試合が100倍面白くなる戦力分析-野手編-

どうも、こんにちは。雨宿りです。

いよいよ待ちに待ったレギュラーシーズンがやってきました。開幕ロースターもほぼ確定したことなので、今回はその開幕ロースターに入った野手について解説、分析していこうと思います。投手編はもう一人のLAD担当である滋賀さんが書いてくださったので、ぜひそちらも読んでみてください。

開幕ロースター入りを果たした13人

ここからはドジャースの開幕ロースター入りを果たした13人の野手について一人ひとり紹介しつつ、私、雨宿りの評価、そして簡易的かつ楽観的(願望込み)な成績予想を簡単に記していこうと思います。

・捕手

Will Smith (C)

【紹介】ドジャースの正捕手。打てるキャッチャーとしてドジャースでは重宝されており、WBCではアメリカ代表に選出されていた。昨年のSTでは同姓同名の俳優 Will Smith が不祥事を起こしたことでブーイングを浴びる場面もあったが(いくらなんでも理不尽)、今年はなかった模様。

【評価】打撃はキャッチャーとしては申し分ないが、やはり今季はドジャースのクリーンナップを任せられる機会も多くなるため、キャリアハイの数字を期待したいところ。STでは3割を超える打率をキープしていたものの、本塁打が1本もなかったのはやや懸念。打撃面での期待が大きい一方で、今季は守備での貢献にも期待がかかる。特にリード面。昨シーズンは、単調な配球や、意図が伝わりにくいミットの構え方など、改善の必要がありそうなところが特にリード面には見られた。この点は改善を期待する一方で、ピッチクロック導入が結果的に火に油を注ぐこととならないことを願うばかり。とりあえずは攻撃面でドジャースを盛り上げていってほしい。

【成績予想】 .251/.361/.501  OPS .862  29HR  6.0WAR

Austin Barnes (C)

【紹介】ドジャースの第二捕手。フレーミングの申し子。彼のフレーミングを見たことがある方も多いはず。WBCではメキシコ代表として日本代表とも対戦。ドジャースには Smith がいるため、出場機会は50試合前後に限定される予想だが、大事な場面では鍵となる選手。またKershaw 登板時にスタメン起用されることが多い。

【評価】Smith よりも守備面では安定感がある。キャッチングもさることながら、配球やミットの構え方が良い。自分が投手であれば、Barnes の方がよっぽど安心して(意図を持って)投げられるなと常々思う。攻撃面ではそれほど期待できる選手ではないが、意外にもパンチ力はあるタイプ。ドジャース打線が沈黙しているときに Barnes だけホームランを打つなんてことも今季はあるかも。

【成績予想】 .221/.312/.379  OPS .691  8HR  2.0WAR

・内野手

Freddie Freeman (1B)

【紹介】球界の人気者。ドジャースへの在籍期間はわずか1年ながら、ドジャースファンからの人気はトップオブトップ。選手としての実力にとどまらず、人柄さえも素晴らしい。また子供も可愛い。昨年は惜しくも首位打者を逃したが、今年こそは首位打者に輝いてほしいところ。

【評価】とにかく巧打者。そして走攻守でチームに貢献できる選手。イメージにあまりないかもしれないが、実は Freeman 、昨年はチーム3位の13盗塁( Betts よりも多い)を記録している。昨シーズンは例年に比べてやや本塁打が減ったが、今年のSTでは40打席で3本打てているので、今年はホームランの増加にも期待したい。怪我なく1年間プレーしてくれることを何よりも願っている。

【成績予想】 .303/.395/.529  OPS .924  30HR  7.0WAR

Miguel Vargas (2B)

【紹介】ドジャース期待のトッププロスペクト。マイナーでは通算で3割を超える打率を残し、昨年メジャーデビューを果たした。父親はキューバリーグで16シーズンプレーし通算打率.322を誇る好打者。今年はセカンドのレギュラーとして出場機会にも恵まれると予想されるが、周囲の期待に応えることはできるだろうか。

【評価】父親譲りの打撃センスは光るものがある。守備が課題とは言われていたものの、今年のSTでは球際の強さを見せるようなファインプレーを何度も披露しており、思ったよりもそこは心配しなくて良さそう。やはりなんといっても注目ポイントは打撃。変化球への対応には目を見張るものがあるが、一方で速球には弱いイメージ。オフシーズンに J.D. Martinez と一緒にトレーニングをしたこともあり、打撃フォームがどことなく Martinez に近くなったが、それが吉と出るか凶と出るか。今季のバッティングは速球への対応が鍵となりそう。

【成績予想】 .282/.341/.439  OPS .780  16HR  4.0WAR

Max Muncy (3B)

【紹介】ドジャース再生工場の筆頭株。ドジャースで見事に才能を開花させチームの主力として活躍してきたが、昨シーズンは前年の怪我の影響などもあり不調。今年はドジャースの4番を任される機会も多くなるため、復活してほしいところ。嫌い(苦手)なピッチャーはマリナーズの Luis Castillo。

こちらの記事で Muncy について詳しく触れているので、よければご覧ください。

【評価】今年はポジションが3Bで固定される見込みであること、シフトが制限されることなど、Muncy にとっては追い風となることが多い。事実、今年のSTでは打率は3割、OPSは1.000を超えており、ホームランも3本打っている。Muncy がドジャース打線の鍵を握っている選手であることは間違いなく、ドジャースは彼の前にランナーをいかに溜められるかが大事になりそう。昨年の成績が振るわなかっただけに、今年は個人的にはもっとも期待している選手。キャリアハイナンバーを期待したい。

【成績予想】 .264/.388/.524  OPS .912  37HR  7.5WAR

Miguel Rojas (SS)

【紹介】Rojas はドジャースが今オフにデプス強化を図るためにトレードで獲得した選手。昨年まではマーリンズの内野を支えてきた選手で、リーダー的存在。今季からドジャースのSSを守るはずであった Gavin Lux が怪我で今季絶望となったことで、レギュラーSSに昇格。獲得当初の倍以上は出場機会が与えられる見込み。今までの野球人生で最高の出来事は「イチローとチームメイトであった」ことだそう。

こちらの記事で滋賀さんが Rojas について書いてくださっているので、ぜひ読んでみてください。

【評価】彼はとにもかくにも守備の名手。昨年のSSの守備ではDRS+15, UZR+4.9を記録、どちらもかなり高い値。実際この春だけでも何度も守備で魅せている。また彼のようなリーダーシップのあるベテラン選手はドジャースにも上手くフィットするはず。課題はやはりバッティング。そんな彼だが、今年のSTでは打率.283 OPS .831 2本塁打をマークしており、ファンからの期待は高まるばかり。まずはディフェンス面とメンタル面でチームを牽引してほしいところだが、あわよくば打撃も開花してくれないかと願っている。

【成績予想】 .273/.328/.400  OPS .728  10HR  3.0WAR

・外野手

Chris Taylor (LF)

【紹介】今やドジャースの古参とも言える選手。5年前のドジャース開幕ロースターにも入っていた。近年はおもに外野を主戦場とするが、それまでは内野を守ることも多かったUTプレイヤー。走攻守で平均以上をマークすることのできる使い勝手の良い選手であったが、近年は打撃成績が振るわず思うような活躍ができていない。今年こそは契約に見合う活躍をしてほしいところ。嫌い(苦手)な投手はダルビッシュ有。野球選手じゃなかったら消防士になりたかったそう。

【評価】Lux が怪我したことでSSも守れる Taylor の価値は高まったものの、レギュラーSSには Rojas、外野には Peralta や Outman ら新戦力が控えるため今季の Taylor にはいつも以上に結果が求められる。昨年のK%はMLB全体でもワーストの数字で、今年のSTでも68打席で25三振と改善が見られていない。これは主観的だが、Taylor はスランプとかではなく単純に能力が衰えている気がする。今までのような打撃スタイルは限界かと。注目したいのは、速球への対応。速球が打てるようになれば、使い道も増えるはず。さらに言えば Peralta を獲得したため左投手相手に打てればとりあえずは文句なしでしょう。

【成績予想】 .247/.327/.403  OPS .730  12HR  2.5WAR

David Peralta (LF)

【紹介】Dバックスの選手として長年ドジャースを苦しませてきた Peralta。まさかそんな選手が今年からドジャーブルーに身を包むことになるとは思いもしなかった。2018年にはSS賞、2019年にはGG賞を獲得するなど攻守にわたってチームに貢献できる選手であったが、ここ数年は怪我の影響などもあり活躍できていない。ちなみに今回のWBCではベネズエラ代表として活躍していた。元マクドナルド店員。

【評価】STやWBCでも軽快な守備を見せていたのは好感。WBCでは打撃成績も好調だったのに対し、STではさっぱり。もともと右投手相手に強いタイプの打者のため、プラトーン起用がメインになるはず。このSTでは左腕相手にも出場しているため、成績が芳しくないのは目を瞑る。チャンスに強く、熱い男でもあるため、その点でドジャースに大きく貢献してほしいところ。

【成績予想】 .257/.333/448  OPS .781  13HR  2.0WAR

James Outman (CF)

【紹介】大学時代の通算打率が.249だった男がここまで注目される存在になるとは。彼は走攻守でチームに貢献できるオールラウンダータイプ。昨年マイナーでは2度サイクルヒットを達成。5月には26歳とルーキーにしては年齢も高いが、ドジャースファンからの期待は大きい。お守り代わりに顔が描かれた石を常に持ち歩いており、名前はロッカというそう。試合前には口の部分にコーヒーをかけるらしい(彼曰く、コーヒーを飲ませてあげているそう)。

【評価】打撃に粗さはあるものの、昨季はマイナーで3割近い打率にOPSも1.000近くをマークしており、十分メジャーでもやっていける存在ではある。自分の間合いで打つのが上手な選手という印象。アウトコースを逆らわずに打てるようになれば化けるかも。三振の多さが懸念点ではあるが、ドジャースファンの楽しみを増やしてくれる存在にはなってくれるはず。彼がCFとして定着できるようになれば、きっとドジャースも強くなる。

【成績予想】 .277/.353/.445  OPS .798  19HR  4.0WAR

Trayce Thompson (CF)

【紹介】何球団も渡り歩いた結果、昨年やっと実を結んだジャーニーマン。過去にはダルビッシュに背番号を譲ったこともある。NBAドラフトで全体1位指名を受けた父親を持ち、兄もかの有名な Klay Thompson。Klay は1試合における最多3ポイントの成功記録(14本)を保持している選手だが、Trayce にも1試合で3ランホームランを14本くらい打ってほしいものだ。

【評価】正直なところ昨年の Thompson は出来過ぎ感が否めない。アプローチが特別良い選手というわけではないため、今年は苦しむのではないかと予想している。昨年は山を張ってボールを引っ張る打席が多かった。今年は器用な打撃に期待したいところであったが、STでは打率は1割にも満たず、先行き不安である。また Outman との併用が考えられるが、そうなると対左の打席が増えるはず。昨年は対左に弱く、対右に強かったが、今年はどうなるのか。

【成績予想】  .229/.307/.422  OPS .729  12HR  2.0WAR

Mookie Betts (RF)

【紹介】数年前からは想像できなかったが、今やドジャースの主役的存在。全てにおいてドジャースを引っ張っていく存在。ボーリングでは300点をとったことも。ということで野球もトリプルスリーに期待。メーガン妃とは親戚。朝食にクリームチーズ、オニオン、ガーリックソースをのせたベーグルを食べる女の子に対して「気持ち悪い。」と発言し、女の子を悲しませたことがある。

【評価】レッドソックス時代の彼を知っているからこそ、もっとやってほしいと思ってしまう。ドジャースの選手としてMVPに輝いてほしい。アウトコースのボールに対してヘッドが寝てしまうことが昨年は多かったように感じたが、今季はそこに注目。オフにスイングスピードを速くしたらしく、鋭い打球が増えるのかにも着目したいところ。

【成績予想】.293/.371/.555  OPS .926  36HR  8.5WAR

Jason Heyward (RF)

【紹介】ファンからも選手からも愛されるベテラン外野手。Freeman(元チームメイト)のススメでドジャースのフロント陣が獲得に動いたという情報も。ここ数年は年齢の衰えからか納得のいくシーズンを過ごせていないが、今年のSTではなんとか結果を残し開幕ロースターに入ることができた。彼は2016年のワールドシリーズでチーム(カブス)の流れを変えたとさえ言われている伝説のスピーチでも有名。

【評価】今オフに打撃フォームを変えたことで注目されている。始動が早くなり、またアプローチ自体もコンパクトになっているように感じた。アウトコースのボールを引っ掛けて一、二塁方向のゴロという打席がやや目についたが、STを見た限りではまだパワーは健在。さらには軽快な守備も見せていた。個人的に彼に求める役割は得点圏に強いバッター。長打率や出塁率ではなく得点圏打率。チャンスでランナーを返してくれるバッターであってほしい。

【成績予想】 .241/.322/.409  OPS .731  9HR  1.5WAR

・指名打者

J.D. Martinez (DH)

【紹介】彼もまたドジャースを苦しめたことで有名な選手である。なかでも2017年の夏にDバックスにトレードされると、62試合で打率.302 29本塁打 65打点 OPS 1.107と大暴れし、ドジャース相手にMLB史上18人目となる1試合4本塁打も記録した。そんな選手が今オフにドジャースと1年契約。最近は全盛期ほどの数字を残せておらず、成績に陰りが出始めたと言われている。彼は調子が良いときは毎日同じ服で球場入りするそうだが、今シーズンはチームメイトから臭いと評判になるくらいであってほしい。

【評価】彼も Vargas 同様に変化球への対応が上手い一方で、速球に対して振り遅れる場面が何度か見られた。STの成績からも本調子ではなさそうだが、シーズンが始まってからはしっかりと速球にも対応してもらいたい。ドジャースが再びチャンピオンリングを奪るために全身全霊で頑張ってほしい。

【成績予想】 .283/.348/.512  OPS .860  28HR  3.0WAR

起用方法

主な起用方法はこんな感じになるでしょうか。Roberts 監督はプラトーン・システムを起用したがる監督なので、相手先発が右投手のときは Peraltaと Outman、左投手のときは Taylor と Thompson を起用する気がします。実際に昨年は Thompson が左投手を苦手にしていたにも関わらず、左投手が先発する試合でスタメン起用していました。

ドジャースの野手起用法(左画像がvs右投手、右画像がvs左投手)

Heyward はおもに代打からの起用が多くなる予想です。また Betts の休養日にRFとして先発させることも考えられます。内野は基本的にはこのメンバーで固定されるはずですが、Vargas の休養日には Betts が2B、Rojas の休養日には Taylor がSSを守る可能性もあります。シーズン途中にプロスペクトの Busch が昇格すれば、内野陣の起用パターンもいくつか増えそうです。まあシーズンが始まれば、選手の調子の良し悪しや怪我人の状況などさまざまな要素でスタメンを決めることになるので、先述のパターンが当てはまらないこともあるかもしれません。

Dバックスとの開幕戦は相手先発が Zac Gallen ということなので、LFとCFはPeraltaとOutmanな気がしますが、Roberts 監督は Taylor のことが好きなので、もしかすると LF は Taylor かもしれませんね。ドジャースが勝ってくれさえいれば問題なしということで、がんばれドジャース。

最後に

「今オフは静かだった」「今年のドジャースは怖くない」「今年はパドレスだな」というような声を散々聞きましたが、僕自身は全くそんなこと思ってないです。確かに主力選手が他球団に移籍はしましたが、見た目ほど戦力が去年より劣っているとも思いません。シーズンが始まってもいないのに悲観するのは早い!ドジャースを信じ、ドジャースと共に戦いましょう。

ドジャースの勝利を願い、みんなで "IT'S TIME FOR DODGER BASEBALL"!

サムネ画像引用:https://twitter.com/MLB/status/1286470668507328512

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