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潮目を見る

最近、かなりの頻度で、ただ単に「ああ、生きてるなぁ」と感じる。息してて、とりあえず病に伏せることなく、やることやって、毎日、生きている。仕事とか、遊びとか、休みとか、これまで歩んできた人生の殆どがそうであったように、時間とか義務とかそんな感じの外的要因に縛られることなく、飛び込んできた外からの要請と内から湧き出る衝動が、適度な緊張関係にあるというか。ああ、なんというか。絶妙な塩梅で均衡がとれてるような。はたまた、絶望的に何もない、ような。

流れってのはいつでも潮目があるように思う。生きること、それも一つの流れ。あなたの流れ。みんなの流れ。こどもの流れ。みんな流れてる。潮目ははるか遠くから見渡した時に見えることもあるし、かなり近くまで接近しないと見えてこないこともある。静かに潮目を見ようじゃないか。そして静かに船を漕いでいこう。

先日、導かれるように訪れた樂土の森が、とてつもなく恋しい。土から生まれ、土に生き、土に還る。流れて流れて行き着く先は行き止まり。命はいずれ土に還る、という紛れもない真実を喉元に突きつけつつ満面の笑みを称える女神に、今のわたしはただ、跪くしかない。

非常に無知で無力な己が、なぜ生きていられるのか。

きっと、生かされているんだろう。何か大きな存在に。

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