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2021年夏、私はキム・ナムジュンにひとめぼれをする

人が恋におちる瞬間をはじめてみてしまった


それは2021年7月末のこと。本当になんとなくだった。
実家に帰省して、仕事もひと段落し、暇を持て余して、YouTubeを見漁っていた。好きなYouTuberの動画も、好きなグループのMVも見飽きて、たまたまおすすめ欄に出てきたのがBTSのButterのスペシャルパフォーマンス動画。本当に見るものがなくて、なんの気なしにその動画を選ぶ。そう、すべてはここからはじまる。


動画を再生後、開始何秒かにして、私は黄色いニット帽をかぶった彼に目を奪われる。時間が止まったみたいに、という表現は安直だけど、文字どおり私の視線は釘付けになって、その人しか目に入ってこない。

その時の私はこう思っていた、エッロ!!

不特定多数の人が見るnoteだけど、あえて言葉を選ばずに言わせてもらう。
まず最初に、エッロ!!と思った。

ええ?なになに?どゆこと?なんか1人めちゃくちゃエロい人いません?……え??なんだ?いや、エロすぎん?

と、私の頭はキャパオーバーを起こす。彼がこのなかにいることに違和感すら覚えてしまうくらいのエロさを感じた。

いや、エロ!!
おいおい!エロすぎだろ!
エッロ!!!!

ドラゴンボールで、スーパーサイヤ人になったとき、シュンシュンシュンって周囲を金色のオーラみたいなものが取り巻く。どうかしてると思うけど、私の目には、この人の周りにそんなエロいオーラが溢れ出ているように見えたのだ!!!!(すべて個人の感想です)。

こういうこと。

一応スクショなんぞ貼ってみたけど、ここだけじゃないし、何分何秒ここがエロいとかじゃない。もうずっとなのだ。常時!常時エロいの!!

念のため、私の名誉にかけて言わせてもらうが、今まで人のことをエロいから好き!と思ったことなんてないし、初対面の人をエロい目で見たことなんてない。しかし、この動画で初めて彼を見た時、私の脳へ直接訴えかけてきた。そのどストレートな脳直エロを受け取ってしまったのだ。
私はまずそこで、金属バットで頭をぶん殴られたような衝撃を受ける。


第一印象エロから、次にぶっ刺さったのは、やっぱり、なんと言っても顔!
ド直球にタイプだったんですよねー。

あのぉ、私のタイプなんて、ほんっとにどうでもいいと思うんですけどぉ、実は私、一重や奥二重で、スッとした目の人が大好きなんですう。
白目の割合が多くて、綺麗な三白眼というのでしょうか。彼もすごく綺麗なスッとした目をしていらっしゃったんです。

やめろ!こっち見るな!好き!
アア~~~顔が好き!
この目ェよ!!

「顔のここのパーツが」、「あの表情が」とか言い出したらキリがないし、あんまり考えたくない。言語化されて理解したくないんです。ただ、ひたすらにしんどいんです。なので最近はそのスイッチをオフすることを覚えました!(できてないけど)。
でも、いろんなところを挙げ連ねても、結局「はあ、好き」に落ち着くので、言語表現の意味すら問われるのだと思います。(???)

あと!!!
私、メイク前後でめちゃくちゃ顔が変わる人が好きなんです。ギャルが化粧落とした後とか、もう大好物!ギラッギラのアイシャドウやゴリッゴリのマスカラやギャンギャンのアイラインなどがキレイさっぱりなくなって、もはや「どなたですか?」となるくらいのスッピンに、同性異性関係なく、ドキドキしちゃうんです。
きっと彼も、化粧映えしそうな顔している!そんな気配をこの動画の彼から感じ取ったんですよねえー。

実のところ、今までの私は、「顔重視」みたいな人たちを冷たい視線と馬鹿にした気持ちで見ていました。はあ?いやいや、顔より中身だろ、顔なんて歳をとったら変わるじゃん、それなのに、見た目が可愛い、可愛くないで付き合うかどうかを決めちゃってなんなの?結局中身なのよ!と思っていました。
しかし、彼に出会ってからはこう思う。
顔が好きって最高!
結局一番強い!
いやあ、やっぱり顔だもんな~。
顔が好きならなんでも許せる!!
……そう、これまで30年余り生きてきて、培ったことすべてを覆されたのです。
たまにさあ、顔ファンなのに顔ファンってことを隠して、「いいえ、楽曲が好きなんです」みたいに言う人いるけど、やめなやめな!ヤメチマイナァ!!堂々と言ったらいい、「顔が好き」って!!
顔ファンって最高!顔が好きって最強じゃーん!


エロさ!顔!ときて、忘れてはいけないのが、そうです!
ガタイのよさ!
不特定多数の方が見ていらっしゃるなか、突然の性癖暴露で申し訳ないんですけど、実は私、野球選手や格闘家みたいな体格のがっしりした人が好きなんですよねー!!

膝、腰、腹、胸筋、腕!分かる?もっかい言うよ、
膝!!腰!!腹!!胸筋!!腕!!
これさあ、ねえ、これ、すっごくない?
すごいでしょ、これ、ねえ、
ピャァ(絶命)

私のスクショ技術がもう少し高ければ!……伝わりますか?このガタイの良さ。
彼やBTSのことを知っている方の中には、この動画じゃなくても、「えっ?こんなにデカかったっけ?」と、時折つい目を疑ってしまったという経験をお持ちの方もいらっしゃると思います。要はそういうことなんです。彼が履くズボンによっては、この片足にジミンちゃん丸々入っちゃうんじゃないかな?ってドキドキ&ワクワクしちゃいますっ!

さて、ここで突然のTMIターーーイム!
私、昔はガリガリ、ヒョロヒョロみたいな人が好きでした。それ以外は無理くらい思っていた時期が、私にもあるんです。
それがガラッと変わったのは、20代後半で野球選手を好きになってから。
自論ですが、30歳前後にしてタイプや価値観がガラっと変わることってあると思います。恋愛面でもそれ以外のことでも。いろんなことを経験して広がるっていうのかなあ。
あと友達のお姉さんの話を聞いたこともすごく大きかった。そのお姉さんは、アメフトをやっている人と付き合っていたそうなんですが、その人と別れても、またアメフトをやっている人と付き合い出したんです。
何故かって言うと、アメフトをやっていた人にしてもらったバックハグが忘れられなかったからとか。
バババババックハグ!!!
バックハグって最高ですよねえー。

大きい!!
あらやだ、きゃわいい!
大きい人が走ってくるよ~~!!

ということで、私は彼を見た時に、この人すごく体が大きい!!とキュンキュンしてしまったんです。
背はすらっと高くて、手足は長い、小学6年生の身長くらいありそうな腰の位置!太ももとふくらはぎがミッチリ詰まってて、肩幅もがっしりしていて、背中もめちゃくちゃ広い!でも、顔がめちゃくちゃちっちゃい!そんなパーフェクトな人いる?ここにいたんだね、世界の人口、78億7500万分の1だね。どこを探しても、あなただけだね。

好きなところについて、こうやって順を追って説明してしまうと、皆さんに「冷静ですね」と思われるかもしれません。が、当時は違う。
エロ!!顔好き!!体が大きい!!が、同時に一挙手一投足、彼が動くたびに押し寄せてくる。分かんない、いや分かる、全然分かんない、いやもう分かる!と、私のなかの私が訴えかけてくる。

それを何度もくりかえして、少し冷静になった私は、あることに気づく。

靴下の丈!!!!

え、なに?あの靴下の丈(困惑)。
どゆこと?え、あの靴下の丈選びますか?いや選ばない(反語)。
あんなんイチかバチかの丈やろ。普通なら大失敗になる履く人を選ぶ丈やろ。太いふくらはぎをより強調させて、鏡を見て、「太っ!」ってなって、ガチへこみする丈やろ。それなのに、あんなに似合ってるなんて、どうゆうことなの??……しかし、なんであの丈なんだろう?なんでだあ。。。

隣のジミンちゃんの丈を見てよ!
これが普通に知ってる丈よ!
ねえ、分かる?!このふくらはぎ素晴らしさ。
分かる?!
膝下何センチの丈なんだろう?

「足が長い人って、膝から下が長いんだよなあ」なんて、当たり前のことに気づかせてくれる。そもそもの膝の位置が高いから、靴下が膝下からすごく下にある丈に見えるけど(下ばっかりでゲシュタルト崩壊しそうな文章)、これって普通に考えたらバグってるよね。おっかしんだよな。どう見ても、おっかしい。こんなん私が履いたら、ニーソックスぐらいなるんじゃないか?はあ?

もちろん状況によってさまざまだけど、私はよく分からない人に興味を抱いて、惹かれる傾向がある。それも、わざとらしく自分をそう見せるのではなくて、当然としてやっている人。
その人にはきっと考えやルールみたいなのがあるんだろうけど、それを理解しようと、私が生きてきた経験をもってしても答えを導き出せない、よく分からない人。
この人の脳はどうなっているんだろう?
そうやって、頭のなかを見てみたいと思わせてくれる人に、心酔してしまう。それは異性であろうが同性であろうが、恋愛感情でなくてもだ。
きっと彼は、見た目だけでなく、中身も私を夢中にしてくれる人なんだろう、と靴下の丈を見て感じとった。

そんなことを考えながら、この動画を何回も何十分も観て、やっと現実世界に戻ってきた私は、仕事を通じて知り合った、いつもBTSのことをストーリーに上げている知人に連絡する。
この動画のスクショを送り、「この黄色いニット帽を被ったすごくセクシーな人は誰ですか?」と訊ねた。
(仕事の知人なので、さすがにエロいとは言わなかった。常識人ですから)

そして、その知人から、彼はRMという名前であること、そしてグループのリーダーをしていることを知る。
 
調べていくうちに、本名はキム・ナムジュン、ファンからは、ナムさんと呼ばれていることを知った。

そうか。あなたは、RMで、キム・ナムジュンで、ナムさんなんですね。

ファンなら常識であることを、私は初めて知る。なんのトリビアもない、プロフィールの一番上に書かれているような情報でも、私にとっては大事な1ページだった。知れば知るほど、納得した。惹かれる理由は十分にあった。

こうしてナムさんに出逢った。
しかし、その時の私には、もうすでにナムさん以外で、好きなものごとがたくさんあった。だからこれ以上は増やさないと心に決めていた。
けれど、そんな決意、まるで意味なかった。あの動画を見て、彼に目が奪われた瞬間、どうあがいても無理だったのだ。
彼は私の心のなかにこっそり侵入していた。ホットに、スイートに、クールに。そう、Butterのようになめらかにね。

……おあとがよろしいようで。






蛇足なあとがき。

終わりたくないなあー。
これを書き上げてしまったら、ひとつの答えになるわけじゃないですか?それがすごく嫌だなあと書いておきながら思う。
でも好きの理由に明確な答えなんて無いんです。好きなところもここだけじゃない。だから、終わらせたくない。
終わらせずに、一生ダラダラ、好きなとこを話してたい。

これだけナムさんのこと話しても、どうせみんな自分の推ししか見てないんだろ?私が貼ったスクショだって、ナムさんパッと見て、すぐ自分の推し探すんだろ??……いいじゃん、最高じゃん。
それでいい。そんなもんなんだよ、オタクなんて。

以前、K-POP好きの知り合いにBTSにハマったことを話した時、「ナムさんが好きで、ナムさんしか見ていない」と言ったら、「ええ?ナムさん?」と聞き返されたことがある。
いい、いい!おまえはそれでいい!
私はナムさんだけずっと見てる!それでいい!ナムさん自身が、良いと思えた日も、良くなかったと思った日も、私が全部見てる。私が見てるから、それでいい。それで十分。……それ以上でもそれ以下でもない。私にとって当たり前な普通のこと。

はあ、今日も今日とて、キム・ナムジュンさんが好き。大好き。愛してる。
はあ、好き。

世界で一番かっこいいよ、大好き。