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「俺は、車を降りたアイルトン・セナと呼ばれている」/スピードを求めて真心ブラザーズを聴く金曜日
ここ最近何かで聞いた本記事タイトルのセリフがふと頭をよぎった。
お笑いだったかな。
「じゃあ普通の人じゃねーか」、そんなツッコミが続いたような気がした。
最近、書きたいことが増え、自身の執筆速度では思いついたその日に全てを文章にすることが難しい。
こういう時は大抵、「影分身ができたらな」とか「カイリキーになれたらな」とか、そんな空想に耽りがちな私。
フィクションでは現実を乗り越えられないことなんて、宿題を放置して絶望した小学4年生の夏休み最終日に学習済みなのに。
どうしようもないからとりあえずスピードの上がりそうな曲を聴いてみることにした。
圧倒的な力の差にひれ伏しているラスボス戦でOPが流れた瞬間、「あ、これ勝てるわ」と子供ながらに思ったように、緊張する場面でこち亀のBGMを流したら全てがどうでもよく感じるように、音楽が人に与える影響は計り知れない。
スピードが上がりそうな曲といえば、真心ブラザーズの「スピード」を置いて他あるまい。
だるい感じ かったりーぜ
こんな嘆きから始まる曲だが、1分30秒からスピードが上がる爽快感が心地いい。
うだうだ考えているとスピードが落ちる アイルトンセナ おれのスピードは落ちていないか
自分に言われている気がして少しドキリとしながらも、着実に自身の作業スピードが上がっていくように感じる。
再生ボタンを押してから5分38秒後、感動の余韻に浸りプラマイゼロ。
結局、自分の能力の限界を超えるなど不可能だ。
人間は急にスーパーサイヤ人やウルトラマンのような超人にはなれやしないのだ。
自分では扱いきれないスピードを出して事故る前に、通常運転に切り替えよう。
大丈夫、私たちはみんな、車を降りたアイルトン・セナだ。
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