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シニアへの不採用通知。

ふと、考えた。

60歳で定年退職をしてから
どれだけの履歴書と職務経歴書を書き、
面接を受けただろう。

日本全国不採用通知ランキングというものが
あったとしたら、
私はきっとベスト20には、入るはずだ。

なかなか面接まで進めない。

でも、どうせ不採用になるなら、
面接というエネルギーを使うより、
いっそ、応募した時点で断って欲しい。

だからと言って、せっかく面接日時まで
決まっているのに、行かないなどとは、
会社に対して失礼過ぎる。

面接までして不採用になった時は、
軽い心臓発作を起こしそうな勢いである。

どう、責任とってくれるんだっ(笑)


<事例 その1>

ある公立小学校2校が統合されるそうだ。
そのため、整理、整頓、片付け、掃除などの
作業をするスタッフを募集していた。

私は、そもそも整理整頓が大好きである。
早速応募して、面接までこぎつけた。

面接場所の小学校の会議室で待つと、
教頭と教務主任が現れた。

ふたりは、履歴書と職務経歴書と私の顔を
交互に見ながら、、

「いやぁ、凄いですね、立派なお仕事を
されてたんですね」
「もっと、前のお仕事について、お聞きしたいので話して下さいよ」
と、ニコニコしながら教頭が言った。

聞かれることは丁寧に説明し、話終えると、

ふたりは、交互に、

「素晴らしいです」
「僕らも、あなたみたいな歳の取り方を
したいですわ」
[いや、今日はあなたに会えて本当に
良かったですよ」
「しかも、半袖なんですね、お元気ですね。
やる気を感じますね」
「ね」
「ほんとうに、ね」
「私たちも、これから頑張ります。
励みになりました。ありがとうございます。」

そして、
一週間後、ポストに1通の封書。

「不合格です。この件について何か、
問題があれば××××市×××課に
お問い合わせ下さい。順位をお伝えします。」

と書いてあった。

褒めまくって、喋らせて、
不合格にする、、、という作戦よね?

Mission impossibleか?
Double o sevenか?

どんな作戦やねん。

不採用ではなく、不合格という文字に
衝撃を受けた。

本当に良い勉強になりました、、、と
返信したかった(笑)

コワスギルヨ、センセイ。

なのに不合格?

<事例 その2>

65歳で定年退職した際の仕事は
大学の留学生宿舎であった。
大学は違うが、
まったく同じ仕事の募集があった。

ハローワークの女性職員さんは、

「あっ、いいかもしれませんね。
経験ありますもんね。この会社に電話しますね、
ちょっと待ってね」

「直接、お話したいと言ってますよ。
1時間後くらいに、携帯に連絡するそうですよ。
だから、お家で待っててくださいね。
採用してくれるといいですね。」

家に着くと、10分後くらいに
電話が鳴った。

「あー、×××会社の×××です。
先ほどのハローワークの件ですが、
あれね、もう募集してないです。じゃ、」
と言って電話は切れた。

私も切れた(笑)

どうして、そうなるの?

先ほどのハローワークの職員さんとの
電話の時に募集が終了していること、
言うべきでしょ。

理解不能。ワケワカンナイ。


<事例 その3>

マンションコンシェルジュの面接に行った。

待ち合わせは4時だ。だけど、15分前に着いた。 
つまり、3時45分。

担当の中年男性にめちゃ、不愉快な顔をされた。

「早すぎますよ。4時って言ったでしょ。
んもぅ、忙しいんだから。
時間は、守ってくださいよっ。
外、外で待って」

「始めますよ。」

「はいっ、背筋伸ばして、手は真横に」
「アゴはひいて、前を真っ直ぐ見て」
「そう、そう」

丁寧にお断りの言葉を述べて
逃げ帰った(笑)

怪しい。 

怒らなくったっていいじゃない。

特に、印象に残った3件を書いたが
応募したうちの96パーセント断られた。

無視されたのも、もちろんある。

そして、
数多くの面接を経験して気づいたことがある。

しっかり、真面目な顔で私の目を見て
会社の概要及び仕事内容を
説明されたら採用される可能性が大である。

結局、
61歳から大学で
65歳からは大学発の企業で採用してもらえた。 

この2件での面接は、
私を褒めたり、煽たりしなかった。 
ニコリともしていなかった。

そして、入社初日を迎えた。

行きたくない。怖い。
なんでやねん。(笑)

ドアをノックする手が震えた。

意外と度胸のない私である。

自信ないわ。

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