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調子に乗って、2度目の海外旅行。


13時間のフライトを終えて
ヒースロー空港に到着した。
2度目である。

慣れたものである。(うそ)

入国審査場はやはり長蛇の列。
JALとANAがほぼ同じ時刻に到着したと
団体ツアー客のおじさんたちが喋っている。

気分良く並んでいると、
ちょうど、審査官に質問されている男性に
目が釘付けになった。
18か20歳くらいの若い日本人男性だ。

長いのだ。なかなかOKが出ない。
私の周りに並んでいる団体ツアー客も
口々に
「可哀想ね、どうしたのかしら?」
「英語が話せないのかな?」

ツアーコンダクターがついている
団体ツアー客の皆さんは、
何の心配もないようだ。

飛行機の中でも、
ビールは飲むわ、おつまみの柿ピーは食べるわ、
食べ終わるとガーッと寝るわ、
夕食になると、すぐ目が覚めるわ、、、

ひとり旅は、そんな余裕はない。
ゲーム感覚。
ひとつ、ことを成し遂げると
よっしゃ!クリア!な感じである。

私は、困ってる彼を見ていると、
不安でいっぱいになった。

娘が到着ロビーで待ってるはずだが
呼びに行く訳にもいかない。

彼のように困ったら
団体ツアー客with 柿ピーの
誰かに泣いて頼もう(笑)

滞在期間は?→5days.

目的は?→Sightseeing.

どこに泊まるの?→My daughter’s house.

帰りの航空券は?→I have.

最後に→Thank you. Have a good day.
(余計なことは言わなくていいけどね)

質問が分からなかったら、

I’m not sure ,what you are saying.
Please speak slowly more slowly.
と、言えばいいか。

脳内リフレインした。

結局、私はすんなり入国パスしたが、
あの若い男性は、まだ同じ状況が続いていた。  

多分、もう少ししたら、日本人スタッフか
日本語話せるスタッフが来るはずよ。
頑張れ!と言いたかった。

あれから何年も経ったが
彼は今頃、どうしているだろうと時々、思う。
金融街City of Londonあたりで
高級スーツを着て闊歩しているのではないか。

そうだったら嬉しい。知らない人だけど。


夕食はMuseum Streetにある
「お好み焼きABENO」に行った。
ビールも飲み、お好み焼きをたらふく食べた。

時間は21:00。
外に出ると、太陽は燦々と輝き、まるで昼だ。

そのせいか、
悪い酔い方をしてしまった。気持ち悪い。
私は、やはり夜は暗い方が好きだ。

6月のロンドンは
暑かったり、寒かったり、
晴れたり、雨が降ったり、
上着を脱いだり、着たり、、、
まあ、忙しい。どないやねん。

その激しく移り変わる空模様の中、

コヴェントガーデンやボンドストリート、
ハロッズ、フォートナム&メイソン、
ローラアシュレイ、
ロンドン三越などを見てまわると、

5daysは、すぐ終わりを迎えた。

じゃ、またね。
元気でね、、、、
娘の背中に言った。うっ。(泣)


帰りの飛行機の座席は、
思い通りの席を確保してあったが、
いざ、席に着くと周りはガラガラ。
4人席を独占できた。

しっかり横になり毛布をかぶって爆睡。
途中、キャビンアテンダントさんが、
毛布を直してくれて目が覚める。

飛行機のゴーという音だけだ、静かだ。
団体ツアー客はいない(笑)

しっかり眠ったので気分が良い。

窓から外を見ると
ロシアの村々の灯りがポツポツと見える。 

照明が消えた客室内は、読書灯だけが
光の点となっている。

素敵な空の旅だ。

こんな時間をくれた夫と娘に感謝、、、したい。


娘はロンドンに、
夫は東京に、
私は×××市に、
三都物語実践中である。

3人が一緒に生活できるのは、いつだろうか。


「お飲み物、いかがですか?」

グレープフルーツジュース、お願いします。

ちょっと苦くて、甘い味は
現在の私たち家族のようだ。


到着を知らせる機内アナウンスが流れる。

Ladies and gentleman
We have started our descent.

We will be landing at Narita International Airport in about 5 minutes.

We will be on the ground shortly.

到着した。


ただいま。
誰もいない部屋に向かって言ってみた。

って言ったらダメかしら?

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