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【遊学】5月20日(ボン・リンツ)

◯ベートーベンの生まれ故郷

この日は止めてもらっているグリゴールの友人の車選びを手伝ったあと、ケルンから南の方にあるボンとリンツに連れて行ってもらった。

ボンの街は中心地をサッと見ただけだったが、この日は土曜日ということもあってか多くの人で賑わっていた。中心部の広場にはヨーロッパではお馴染みの土地名が書かれたモニュメントがあり、そのすぐ近くにはベートーベンが堂々と立っている。

ボンはベートーベンの生まれ故郷であるだけではなく、その他にもドイツの首都だった過去を持つ。そのため今でもなおいくつかの国の在ドイツ総領事館がボンにはある。しかし、それを感じさせないような緑の多さなど落ち着いた街並みが印象的であった。

ベートーベン像
ボン・ミュンスター内部

◯リンツへ

ボンからさらに南下してリンツへと向かう。リンツはライン川の対岸の側にあるので川を渡らなければいけないのだが、これが中々面白かった。何と橋を使わずに船で渡るのである。橋はあることにはあるそうなのだが、リンツ付近にはないようで車ならいざ知らず、歩きでは到底橋まで行く気にはならない。

僕らは車で来ていたのだが折角の機会なので船に乗って川を渡る。車ごと船に乗り対岸に着いたら車で船から降りる。何とも奇妙で面白い体験だった。

橋を渡ってすぐのところにはレイマーゲンの橋の跡地があった。これは第二次世界大戦の時、西側陣営が初めてドイツ領に入り込むのに渡った橋で、ここで激しい戦闘が行われた。跡地と言われていることからも分かるように、この橋は復元されずに今に至る。

先頭の方で船待ちをしてました

リンツはライン川のすぐそばにあり、この辺りは長距離の交通手段が馬車であった頃にバカンスの場所として人気だったそう。しかし、ライン川沿いとなれば水害の危険性が常について回る。リンツに入る門には、過去の記録的な水害時の水位を門に記録しており、その凄まじさが見て取れる。

門と水位の記録

門から中に入ると、そこは昔ながらのドイツの街並みで絵本の世界のようで楽しい気分になってくる。さらに、この日は国際オルガンデーなるものだったそうで、街中のそこかしこでオルガンの音が聞こえてきて楽しさを助長する。

オルゴールのように取っ手を回すとオルガンがなる仕組み

昔のドイツの家は階段が螺旋状になっていたりするなど狭かったため大きな家具を2階以上に運ぶ手段が別に必要だったそうで、そのために屋根の部分に滑車が付いており、窓から荷物を搬入できるようにしているそう。
また、土地にかかる税金対策として、1階部分よりも2階部分の方が広くなっている家が多かった。他にも家の柱などの装飾からその持ち主の裕福さが分かったり、馬車の内輪差で家を傷つけられないようにする工夫など、先人たちのささやかな知恵を教えてもらった。

荷物搬入のための滑車
節税のために突き出た2階

帰りは折角ドイツにいるので高速でビックリするほどのスピードを体験してみたいと言ってみたところ、185km/hまで出してもらった。速すぎると恐怖はなく、妙な笑いが込み上げてくるだけだった。笑

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