メンチからのキス、挑発からのスパンキング

30年前にTBSテレビで大流行した「ガチンコファイトクラブ」のノリで造られたBREAKING DOWNとか言うネット配信番組のパロディだけど、若手芸人が入場するシーンが「出落ち」の型で一番面白い。

ボクシングの、対戦相手との「ご対面からの乱闘」はテレビ的に欲しい画ではあるが、何をどう頑張ってもこうした画角はダチョウ倶楽部がやったキス芸に辿り着いてしまうし、超えられない。そもそも、お互いを罵り合う行為はSMプレイの一つで、ややもするとアンダーグラウンドシーンのパフォーマーはこの性行為を作品として勘違いしてしまう

しかしそこは吉本芸人勢、全員がこういう挑発行為の自己紹介・入場の場面で笑いを獲らないといけない、という事が解ってる。他にもブレイキンのパロディがやられてるが、本家に出ているチンピラ・不良たちは世間の笑い者にされてる事に気付けないからテレビ屋がその言動を有難がって欲しがる訳で。

こういうクラシックなコントでも、あぶれ者とそれを宥めすかす者のやりとりは題材にされているし、あぶれる行為だけでは芸にならない。UNDERGROUND、地下のパフォーマンスはSUBWAY STATIONの路上シンガーの呻き・叫びであり、どう頑張ってもGROUND ZERO(地上階)には這い上がれない。

「あの頃は飲んだくれて腐っていた、今は違うんだ」と回顧も出来ず、何時まで経っても抜け出せない人達もいる。自分の居場所を見つけられない事は大いなる不幸だ。つまり何が言いたいかというと、新作動画をみてちゃぶだい。


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