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改めて思う、「命は動くもの」〜北海道遊覧船事故を教訓に。

みなさんこんにちは。気学Style 西島です。

暦の上でも5月に入りました。
京都も最近は天気の良い日は少し暑いほど。
そんな春の陽気をあびて、庭の草花もどんどんと育っていっております。

今年はプランターなどで水菜や黒豆などを植えておりますが、地上に出てきた芽が日に日に大きくなっていくのを見ておりますとやはりどこか嬉しく感じますね。

ひとたび動き出した命はどんどん前に向かって動いております。
「命とは動くもの」蓋し真理であると実感いたします。

北海道観光船事故

4月23日、とても痛ましい事故が起こりました。
最近はそのニュースが取り上げられない日はございませんが、北海道で観光船が沈没し乗客全員が助からなかったという事故です。

日々、運行会社の不手際を糾弾するかの如くニュースで様々なことが伝えられておりますが、確かに観光船事業の運用状況を伝え聞くにおいて
「さすがにそれは…」
という内容が様々に出て参ります。

そうした話を聞いて見え隠れするのが、

「さまざまな問題はあるものの、これまで大丈夫だったから今回も問題ないだろう」

という運行会社のスタンスです。
組織の風土としてそうであったのか、社長のワンマンさによりそういう運用になっていたのかはわかりませんが、いずれにせよその背景にあるのは
「現状維持・現状放置」
のスタンスです。

(今回たまたまこの会社が事故を起こしたために取り沙汰されておりますが、実際のところは他の会社も似たり寄ったりの状況であるのかもしれません。)

こうしたことは、この運行会社に限らず、他の会社や組織でもよくあることではあるのだろうと思います。

現状維持は五黄殺

今年に入ってこのコラムでも書いておりましたが、2022年の盤面は五黄土星が中宮にいる盤面です。

本来中心にいる五黄土星がその本拠地に回帰するわけですが、
今年はその五黄土星の気によって人は動いてゆきます。

もともと盤面の中心にいて車軸の如く中央にどっしりと構えている五黄土星。
その気を受けるということは、一つに

あれこれ動かず今いる自分の場所に居座っていたい/居座るのが楽

…という感覚を得るということでもあります。

「今いる自分の場所に居座っていたい」とは、すなわち
「今いる場所にいたい」
ということであり、これは
「今いる場所から動きたくない」
…につながり、そしてひいては

「現状維持のままでもいいのでは?」
…という感覚につながってくるというわけです。

五黄土星の配置の如く、真ん中にいてじっと動かずにいること楽ちんのように思えるというわけですが、
しかしながら改めてここで盤面を確認してみましょう。

今年の盤面において、
「真ん中に居座る」
とは、即ち五黄土星の上に居座るという形になります。

これは見方を変えれば、
「五黄殺の上に居座る」
という形でもあることに気づかれますでしょうか。

船舶会社の五黄殺

気学における五大凶方の代表格である五黄殺。

その効果は端的に言えば

自分が行ったことが全て腐って、
なおかつそれが自分へのダメージとして帰ってくる

というものになります。

つまり、今回の船舶会社の事件になぞらえてみるのであれば、

船舶会社の行なった現状維持とは、

・深刻な問題が起きかねない対処すべき課題をそのまま放置した
→ これまで問題がなかったのでそのまま課題を放置して現状維持した

…ということになり、これにおける五黄殺とは、

・自身で行った「課題・問題を放置する」という「現状維持」が
今回の事故を引き起こし、
・さらに自分自身=社長・会社…に深刻な問題を与える結果になった

…という図式として解釈することができるでしょう。

「居心地がいい」罠

今回の遊覧船事故における船舶会社の様相を見ても分かりますように、
現状維持はある意味楽です。

ですが、今年に関してはそこに落とし穴が潜んでいることを覚えておきましょう。

現状に満足すること。
そしてその居心地の良さにかまけてしまうこと。

他の年はともかくとしても、2022年において上のような感覚に流されてしまうようなら注意しておきましょう。

命は動くもの

このコラムでも何度も書いてきておりますが、
気学、そしてその前身となっている易における共通のコンセプトがあります。

それはこの項目のタイトルにも書いていますように、

「命は動くもの」

であるということです。

命とは、冒頭にも少し書いた我が家の庭の様子のように、一度芽生えて仕舞えばあとはひたすら成長するべく前に動いてゆくものです。

もちろん、時には休息して小休止するということもあるでしょう。
しかしながら厳密にこれは「止まっている」というわけではありません。

次に動いてゆく前提あっての、前向きな停止です。

前向きも後ろ向きもなく、その命が真に動かない状況…
それは、その命が死ぬときだけです。

「ならば、動け」と五黄は言う

2022年、中宮にくる星、五黄土星。
今年のコンセプトを示す星でもあります。

五黄土星とは、「生きる」ということを真摯に考える星でもあります。

九星のなかでも五黄土星は「生きるとは」「死ぬとは」をとことん考え尽くしている星であり、それ故にどの星よりも一つ一つの行動に腹がくくれている星でもあります。

その2022年において、
現状維持…即ち前に進むこと・動くこと・変化…を放棄することはそのまま五黄殺、つまり(場合によっては死を予感させるほどの)深刻な状況を招きます。

そして現状に甘んじず、様々に動いてゆくことがそうした深刻な事態を回避するための単純にして唯一の方策となります。

今年のこの環境、こうして話をまとめておりますと、2022年における中宮の星=五黄土星の声が聞こえてくるように感じます。

命とは本来、動くもの・前に進むもの・変化するものである。
そうした動きをしないのならばもはや死んでいるのも同じこと。
お前たちが死んでおらず、生きているというのならば、動け。
その命を全うせよ。
お前たちはそのために生まれてきたのではないか。

…2022年。

かつて

…のコラムにて、

「今年は今という瞬間に自分の命を尽くすことを求められる一年」

になりそうだということを書きました。

今回の遊覧船事故を振り返って考えてゆきますと、
改めて本当に今年はそんな年なのだなと感慨深く思います。


2022年に入って暦の上でははや2ヶ月ほどが過ぎました。

慌ただしく過ごす中にあってもこの今年のテーマを忘れることなく前に進んでゆきたいと思います。

ここまでお読みいただきほんとうにありがとうございます。


次回の投稿は5月14日です。

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