<第23回>鎌倉インテルFCジュニアスパーサッカースクール(2020.12.22)
【鎌倉インテルとは・・・】
日本に「インテル」を作ろう、を合言葉に、鎌倉からJリーグを目指すサッカークラブです。鎌倉インテルでは、古都鎌倉から日本サッカーの常識を覆す、まったく新しい国際型サッカークラブとなり、日本や日本人を国際化させることを目指しています。
クラブが掲げるビジョンは、「ますます国際化していくグローバル社会において、スポーツを通じて、さまざまな障壁にチャレンジし、 世界で活躍できる人材を創出するとともに、ワールドクラスの価値を創造できるプラットフォームとなる事を目指す」です。
【本スクールのコンセプト】
『サッカーの本質の追求』
本スクールは、スクール生がサッカーという競技を本質的に理解し、上手くなることを目的としています。
サッカーにはボールを持たずにプレーする時間があります。Off The Ball と呼ばれるものです。どうしてもボール保持時(On The Ball)のトレーニングばかりに目が向けられがちですが、サッカーのゲームではボールに触っていない時間がほとんどです。そのため本スクールでは、Off The Ballのプレーもトレーニングします。
そして、サッカーにおける最終的な目標は「ゴールを奪う」「ゴールを奪われないように守る」ことです。スクール生には、1シーズンの練習を通じてこれらの目標を達成するために必要な技術と考え方を養っていただきます。
「共に学び、共に歩む」
12月22日(火)第23回練習
今回のテーマは
「ゾーン3の守備 - プレッシング」
先週につづき、守備に関するテーマ設定。
相手ゴールに一番近いゾーン3でプレッシングを行い、ボールを奪ってカウンターを仕掛けることに主眼をおいた練習内容です。
この守備行動は、試合の立ち上がりや、スコアがビハインドの状況でよく活用されます。
ボールを奪えれば、得点につながりやすい反面、うまく連動できないと背後のスペースを使われてピンチを招きかねない、リスクの高い戦術とも言えます。
しかしながら、このゾーン3での積極的な守備行動を理解し練習することは、この年代でも必要なことです。
とても難しい戦術ですが、スクール生たちは果敢にチャレンジしていました。
1.ウォーミングアップ
ウォーミングアップは、3vs2+2vs1を実施しました。
攻撃側は、数的優位を活かして、ラインゴールを目指します。
守備側は、ゾーン3は数的不利、ゾーン2は数的同数の状態ですが、協力してボールを奪い、ミニゴールへの得点をめざします。
ゾーン3の数的不利な状況での守備におけるポイントは、
「2度追い」
まずゾーン2へのパスラインを消して、ゾーン3のサイドに展開させます。ファーストDFは縦方向を切り、中央に戻させて、リターンのパスラインを消しながら、「2度追い」をします。
ゾーン3のセカンドDFは、ゾーン2へのパスラインを消しつつ、サイドへの展開を予測します。この状況はすでに2vs2と同様です。
こうして、数的不利から数的同数にして、ボールを奪える状況を創り出すことを求めていきました。
もちろん、最初からうまくボールを奪うことはできません。スクール生たちは、失敗を繰り返しながら、徐々に成功の回数を増やしていきました。
2.練習1
練習1は3vs2+3vs2を設定しました。
(㊟ 怪我の影響で見学者が3名になってしまったので、この練習は実施しませんでした。)
常に、攻撃側が数的優位な状況での練習です。
守備側は、ゾーン3での積極的なプレッシングからボールを奪い、ミニゴールへの得点を目指します。
この練習のポイントは、
「サイドへの追い込み」
ゾーン3で中央へのパスラインを消して、サイドへの展開を誘導させます。
ファーストDFは、レーンを変えさせないように内側のパスラインを消しながらプレッシング。
セカンドDFは、中央へのななめのパスラインを消して、縦方向への限定を強化し、サイドのレーンに追い込んで、複数人でボールを奪える状況を創り出します。
言葉で表現すると簡単ですが、この守備行動を動きながら実現することは、とても難しいことです。繰り返し練習しながら、習得する必要があります。
3.練習 2
練習2は、GK+2vs1+2vs2+1vs2+GKを実施しました。(GKはコーチ)
守備側から見て、
ゾーン3は数的不利
ゾーン2は数的同数
ゾーン1は数的優位
という、通常の試合同様の状況設定です。この練習のポイントは
「縦方向のマークの受け渡し」
ゾーン3は、数的不利な状況ですが、ファーストDFが「2度追い」を実行すると同時に、ゾーン2からセカンドDFがマークを捨てて、ゾーン3にプレッシング、ゾーン1からゾーン2の浮いた攻撃者をマークしに行く、というハイレベルな守備行動です。
最初にスクール生たちをゆっくりと動かしながら、メカニズムについて説明し、頭で理解させてから練習に取り組みました。
ゾーン2からゾーン3へのプレッシングは割とできるものの、ゾーン1からゾーン2へのマークの受け渡しをスムーズに行うことが難しかったようです。
「ボールから遠いポジションの守備者の関わり」
が課題だなと感じました。
4.試合
最後の試合は、6vs6を実施しました。(GKはコーチ)
2 - 2 - 1 システムを採用し
「ゾーン3の守備-プレッシング」
に積極的にチャレンジすることを求めました。
コーチがGKを務めていることもあり、ゾーン3で奪い切ることは困難でしたが、高い位置から攻撃方向を限定することによって、ゾーン2で奪うことにつながっていました。
そうした中、相手のプレッシングをかいくぐり、ゾーン3に数的優位な状況で進入して得点を奪う場面もあり、強度の高い守備が攻撃力を磨くことを再確認することができました。
また、この日はクリスマス直前の練習ということで、スクール生全員にクリスマスプレゼントを贈呈しました。各コーチが選ぶMVPは、岡崎コーチはアオト、タケコーチはアンちゃん、わたしはトーマを選びました。
みんなの嬉しそうな表情が印象的でした。
そして次回は、本スクールの最後の授業になります。
<第24回に続く . . .>
文章:神川明彦 編集:田中俊哉
【お問い合わせ先】
鎌倉インテルFCジュニアスーパーサッカースクールに関するお問い合わせは、以下からお問い合わせください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?