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<第11回>鎌倉インテルFCジュニアスパーサッカースクール(2020.9.08)

【鎌倉インテルとは・・・】

日本に「インテル」を作ろう、を合言葉に、鎌倉からJリーグを目指すサッカークラブです。鎌倉インテルでは、古都鎌倉から日本サッカーの常識を覆す、まったく新しい国際型サッカークラブとなり、日本や日本人を国際化させることを目指しています。
クラブが掲げるビジョンは、「ますます国際化していくグローバル社会において、スポーツを通じて、さまざまな障壁にチャレンジし、 世界で活躍できる人材を創出するとともに、ワールドクラスの価値を創造できるプラットフォームとなる事を目指す」です。

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【本スクールのコンセプト】

『サッカーの本質の追求』
本スクールは、スクール生がサッカーという競技を本質的に理解し、上手くなることを目的としています。
サッカーにはボールを持たずにプレーする時間があります。Off The Ball と呼ばれるものです。どうしてもボール保持時(On The Ball)のトレーニングばかりに目が向けられがちですが、サッカーのゲームではボールに触っていない時間がほとんどです。そのため本スクールでは、Off The Ballのプレーもトレーニングします。
そして、サッカーにおける最終的な目標は「ゴールを奪う」「ゴールを奪われないように守る」ことです。スクール生には、1シーズンの練習を通じてこれらの目標を達成するために必要な技術と考え方を養っていただきます。

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「共に学び、共に歩む」

9月8日(火)第11回練習。

時折激しい雨が降る、不安定な天候が続いていましたが、スクールの時間は晴天。とても気持ちよく練習を行うことができました。

今回のテーマは、

「寄せる・止まる・基本姿勢」

「長友獲り」

です。

今シーズン、フランスの名門・マルセイユに完全移籍を果たした長友佑都選手。彼が明治大学体育会サッカー部に在籍していた時に、私はこのチームの監督を務めていました。

2005年春。

まだあどけない表情で入部してきた姿を、いまでも鮮明に覚えています。

その彼が最初の練習で見せたプレーが「長友獲り」です。

それは、1vs1の守備の時に、相手からボールを奪い取る技術のことです。当時から、彼はほぼ完璧にマスターしていました。あまりに体に染みついた技術でしたので、みんなの前でお手本として示したほどでした。

この守備の技術の高さが、今でも長友選手が世界のトップクラスで活躍している原動力なのです。

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1.ウォーミングアップ

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ウォーミングアップは、1vs1を実施しました。

コーチが攻撃者にパス。守備の選手はボールの移動中に素早く寄せて、コントロールするタイミングで止まります。

その際、ボクサーのように前後左右、どこにでも動ける態勢を作ることが大切です。足を揃えてしまうとうまく対応できません。

次に大切なことは「長友獲り」をするタイミングです。

攻撃者がドリブルで仕掛ける際、必ず足からボールが離れる瞬間があります。そのタイミングで、相手とボールの間に自分の体を滑り込ませてボールを奪い取るのです。

注意すべきは「足を出さない」ことです。

うまく体を使って奪い取ることが必要であり、奪った後、スムーズに攻撃へ移行することも求められます。

基本動作を体得するべく、通常よりも時間をかけて練習しました。

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<神川コーチによる「長友獲り」の実践>

(上の写真)ボール保持者に対して、素早く体を寄せる

(下の写真)相手とボールの間に自分の体を滑り込ませてボールを奪い取る


2.練習1

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練習1は、2vs2+GKを実施しました。(GKはコーチ)

GK役のコーチの配球で開始。守備側は自分のラインを越えたら、素早く寄せて、コントロールするタイミングで止まります。

ボールを保持する選手をマークする守備の選手を「ファーストディフェンダー」

ボールを持たない選手をマークし、かつ「ファーストディフェンダー」をカバーする守備の選手を「セカンドディフェンダー」と言います。

「ファーストディフェンダー」は、攻撃の選手を自由にプレーさせないように、「長友獲り」のタイミングを計ります。

「セカンドディフェンダー」は、カバーリングを意識しながらも、自分のマークしている攻撃の選手にボールが入った際には、素早く寄せて「ファーストディフェンダー」に成り替わります。

こうした攻防の中で、ボールを奪い取った際には、すぐに守備から攻撃に切り替えて、ラインを突破する、またはGKとのパス交換を行うことを求めました。

リッキーとリオは協力して守備する中で、1vs2の場面を作り出し、見事なボール奪取を成功させていました。

最高のプレーでした。

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3.練習2

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練習2は、4+サーバー vs 4+GK を実施しました。(サーバーとGKはコーチ)

2ラインの守備の体型になることで、前方の守備の選手は、常に後方の攻撃の選手の存在を頭に入れたポジショニングをとる必要があり、後方の守備の選手は、前方の守備の選手に声かけをしてポジションを調整することも求められます。

最初は、中央のパスラインを空けてしまうことがありましたが、徐々に適切なポジショニングから、素早く「ファーストディフェンダー」を決定できるようになっていきました。

もうひとつ要求したことは「パッキング」の実行です。

「バッキング」とは、後方の守備の選手がボール保持者をしっかりとマークしているところに、前方の守備の選手が「プレスバック」(自身のゴール方向に戻ること)して、ふたりで挟み込んでボールを奪い取る守備の戦術のことです。

スクール生たちは、一度説明しただけにも関わらず、「パッキング」でのボール奪取に成功し、攻撃に繋げていました。

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4.試合

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最後の試合は、6vs6を実施しました。(GKはコーチ)

前回よりも、ひとりあたりのスペースが狭くなり、テーマである「長友獲り」を実行しやすい状況です。スクール生たちは、全力で試合に臨み、白熱した攻防を繰り広げていました。

わたしのサッカー哲学のひとつに「3原則の徹底」があります。

これは、

「運動量・球際・切替」で、常に相手を上回ることが、勝利への条件である

という理論です。

スクール生たちにも「3原則の徹底」を追求することで、攻守共に隙のない、強度の高い、素晴らしい試合ができることを理解して欲しいと願っています。

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<第12回に続く . . .>

文章:神川明彦 編集:田中俊哉

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<(左)加藤雅樹選手 (右)藤田航規選手 / 現役の鎌倉インテルの選手がスクールを手伝ってくれています>


【お問い合わせ先】

鎌倉インテルFCジュニアスーパーサッカースクールに関するお問い合わせは、以下からお問い合わせください。


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