長島聡(きづきアーキテクト株式会社代表)

由紀ホールディングス社外取締役、FS協会理事、慶應大学SDM特任教授、NDMA代表理事…

長島聡(きづきアーキテクト株式会社代表)

由紀ホールディングス社外取締役、FS協会理事、慶應大学SDM特任教授、NDMA代表理事、工学博士。 早稲田大学理工学部助手、ローランド・ベルガー日本代表、同グローバル共同代表を経て、2020年7月きづきアーキテクトを創業。 https://kidukiarchitect.jp/

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    日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のリーダーたちが、社会に思うこと、専門領域の知見などを投稿するサービスです。 【noteで投稿されている方へ】 #COMEMOがついた投稿を日々COMEMOスタッフが巡回し、COMEMOマガジンや日経電子版でご紹介させていただきます。「書けば、つながる」をスローガンに、より多くのビジネスパーソンが発信し、つながり、ビジネスシーンを活性化する世界を創っていきたいと思います。 https://bit.ly/2EbuxaF

最近の記事

知識集めではなく、志と意思を鍛える。

ふと、石坂産業の石坂典子社長のリーダー論についての記事が目に止まった。叩き上げ、裸一貫、志という言葉がまさに当てはまる「先代の社長」であり、「典子氏の実の父親」でもある方との特訓の日々が語られている。絶対的な権力に挑んでいく、当時はそんな状況だったようだ。 長い話も仕事の中断も嫌いな先代社長に対しては、毎朝短い時間をもらったという。そこでは厳選して簡潔に準備した幾つかの提案を順序立てて話し続けた。おそらく最初は失敗の連続だったと思うが、身につけたことはなんだったのだろうか。

    • 会社員30年。感謝しかない貴重なステップ

      私が会社員であった時間は合計で30年くらいだ。最初の会社員は学校法人早稲田大学だ。理工学部の助手という立場で雇用された。大学には、博士課程に進学した学生の経済的な負担を軽減しつつ、ティーチングアシスタントが不足しているという現実の課題を解消しようという思惑があったと思う。週10時間にも満たない担当授業をつつがなくやりさえすれば、あとはとにかく自由な立場だった。そんな中で、博士論文を書くべく、欧米の一流紙への掲載に挑戦していた。 既に大学では、改革を進めなければという社会環境

      • 世代交代は組織力の増強。未来を紡ぐ

        先月、フランスの首相に34歳のガブリエル・アタル氏が就任した。任命したのは46歳のマクロン大統領だ。コンサルティング会社にいたので、30代で活躍することに全くの違和感はないが、一国の首相という役職を30代前半で、という事実には少々驚いた。 日本ではこのニュースを聞いて、日本の高齢政治を憂う声が出ているが、私自身は高齢だからいけないと考えているわけでもない。しかし、政治が未来を切り拓く責務を持つことから、その未来を担う世代自身がありたいと思う世界を作り上げるべきだとも感じてい

        • 節目節目の時計。想いを新たに

          ものづくり好きとしては、ぜひとも訪ねてみたいと思っている場所がある。グランドセイコースタジオ雫石だ。どうやらコロナが始まった2020年のタイミングに竣工したらしい。グランドセイコーが誕生して60周年にあたる年だ。建物は隈研吾さんの設計で木材に溢れている。機械式の時計の部品はなんとも精密でワクワクしかない。1日中楽しめそうな予感がする。 私と機械式時計との出会いは、今から二十数年くらい前だ。前職の経営コンサルティング時代の師匠の一言だ。当時、時間などガラケーで確認すればいい、

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          自分の直感を信じた仕事選び。

          大学の時、初めての就職活動をした。しかし、何かしっくりこない感覚があって就職はせずに大学院に行った。恐らくは、社会に出て何をやりたいかが分からなかったのと、大学4年間で全く手を付けなかった研究に興味を持っていたからだと思う。その後、「目指すは世界」が口癖の教授からの誘いにのって、軽い気持ちで博士課程まで行くことになるのだが、20代の後半入るまで就職とは縁遠い生活をしていた。 一番最初の仕事は、博士課程の学生をやりながら、学生の授業を受け持つ大学の助手だった。26歳の時だ。博

          反転、改革、創造。みんなの得意を解き放つ。

          企業を健康で活力のある状態にする。こんな仕事に約25年に亘り携ってきた。短期間で結果を求められることも多かったので、いわゆる効率化という即効性のある薬を投じることもあった。そんな時、常に違和感を感じていた。人や設備を減らして、効率化して収益を生み出して何をするのだろうか。株価を上げる、増収増益を達成する。そんな理由を聞くたびに、そうした目標も重要だと感じていたものの、いま提供している価値を高めるとか、新たな価値を提供するとか、こうした目標の方が圧倒的に大事なのではないかと、強

          反転、改革、創造。みんなの得意を解き放つ。

          年末の独り言・・・整理整頓を考えてみた。

          いよいよ年末も大詰め、新年を新たな気持ちで迎えるために、片付けが目下の課題だ。頭の中には、もう時間がないぞ、早く始めなきゃと、小声で話しかける別人格がいる。とはいえ、仕事も終わらない。まだまだネジを巻き直して気合いを入れる必要がある。でも一番気になるのは、モノが乱雑に散らかっていること。仕事であれ、趣味であれ、夢中になると、自分の周りにモノがどんどん増えてしまう。どこからともなくモノがやって来て居座っている。 疲れ果てて寝ると、次の朝、あちゃー、と後悔する。ただ忙しいと片す

          年末の独り言・・・整理整頓を考えてみた。

          お金との長い付き合い。広がる目的。

          今年も師走、そろそろ1年が終わり、新年を迎える時期が迫ってきた。例年通り、慌ただしく過ごしているが、街中でお年玉袋を売っているのをみて、ふと幼い頃の思い出が蘇ってきた。両親や親戚からお年玉を集めるシーンだ。こっちのお年玉袋は大きい、こっちはぶ厚い。もらってもすぐに開けずに、見た目と手触りだけで中身を妄想したものだ。一通り集めると、誰もいない部屋の隅に行って、中身を一つずつ取り出していく。今年はまた一歳大きくなったから、昨年より必ず増えているはずだ。どきどきしながら次々に開封し

          お金との長い付き合い。広がる目的。

          画家も起業家も同じ。新たな価値を紡ぐ

          以前、油絵を描いている友人に質問をしたことがある。白地のキャンパスをどうやって人を感動させる絵画に変貌させるのか。美術的なセンスがない自分にとって、魔法としか思えないことを生み出すコツに興味津々だったのだ。答えはとてもシンプルで「まずは、頭の中に浮かんだストーリーや世界観をそのまま構図に落とし込む」だった。描き損ねなど全く気にしないとても大胆なスタートだ。そこから絵の具を重ねながら、色や形を少しずつ整えながら、描き続ける。 最初は、何を描いているかが全く分からなかったが、次

          画家も起業家も同じ。新たな価値を紡ぐ

          朝のブログというルーティンを楽しむ。

          少し昔になるが、2015年のラグビーワールドカップでみた五郎丸選手のルーティンはある意味衝撃的だった。プレースキックと呼ばれる地面にボールをセットしてゴールポストを狙うキックは、蹴る前に忍者のようなポーズがあった。最初見た時は、ファンを魅了するためのものだと思ったが、最大の目的は精神統一だったのだ。このルーティンをやることで、明らかにゴールの成功率が変わる。毎回、イメージ通りのキックができるという訳だ。今大会でも、松田選手は恐竜ルーティンを引っ提げ、ゴール成功率94%を叩き出

          朝のブログというルーティンを楽しむ。

          車好きの独り言。

          50年以上も昔から、エンジンを搭載する高性能車は、車好きにとっては憧れの存在だ。エンジンの奏でる音、回転数を合わせながらのシフトチェンジ、コーナーを駆け抜ける際の重心移動。F1を頂点としたモータースポーツ、走りをテーマにした漫画やアニメも、少し前までは絶大な人気を博していた。私自身も、学生の頃には、週末になると峠に行って、運転の腕前を上げるべく、一日中走り回ったものだ。最近では、サーキットに場所を変えて、本格的に運転技術を磨こうと頑張っていた。残念ながらコロナ禍によりその挑戦

          ニュース発想法で妄想を広げる。

          経営コンサルタントだった頃から、ニュースに因んだ少し変わった習慣を持っていた。当時、ニュースサイトのメルマガを幾つも登録していたのだが、日課は、送られてきたメルマガに書かれているニュースのタイトルだけをしっかりと読むことだ。でも本文は基本、クリックしない。タイトルだけ読んでそのニュースの内容を想像するだけだ。メルマガ毎にタイトルは10程度ある。それら全ての本文を読むことなど、到底できなかった。そこで、タイトルだけ読んで、内容を想像するという暴挙にでたのだ。 最初のうちは、タ

          ニュース発想法で妄想を広げる。

          縮まない。縮みたくない。もう誰にも縮んでほしくない。これをみんなのポリシーにしたい。

          少し前まで、25年間、コンサルティングという職業に向き合っていたが、いつの頃からだろうか、効率化というものがとても嫌いになった。コスト削減のプロジェクトも、特に相見積や競争入札、そして発注数量の増大とセットにした値引き要請がとにかく嫌だった。誰かの利益を減らして、その分で生きながらえる。確かに倒産寸前なら生き残りのためにコストを抑えるのは必然だろう。でも、コストをいじったところで、その会社の「生きる力」は本質的には何も変わらない。顧客に届ける価値を大きくする事や、その会社らし

          縮まない。縮みたくない。もう誰にも縮んでほしくない。これをみんなのポリシーにしたい。

          大量の猫好きと広がる猫ビジネス。

          昨年は、2(にゃん)が6つになるスパー猫の日があった。その日のコンビニのレシートにはなんと2222円の文字が! 改めて、猫好きで猫とは切っても切れない関係なんだと勝手に思ったものだ。猫レーダーが付いているのか、街に溢れる猫グッツにもどうしても足が止まってしまう。街中でこちらを見ている猫の視線にもなぜか気づいてしまう。肉球のぷにぷに、もふもふの毛並み。少し病気なくらいな状態だと思う。 そんな猫好きだというのに、不覚にも「夜は猫と一緒」という漫画を知らなかったのだ。恥ずかしなが

          大量の猫好きと広がる猫ビジネス。

          演劇祭に行ってみよう。夏の終わりの小旅行が楽しみだ。

          この数年、美術館や博物館に通うようになった。幾つかの劇場にも出向いて古典芸能を堪能した。次は演劇だと思い、日経新聞で「演劇祭」をキーワードに検索してみた。まず驚いたのは、日本初の国際演劇祭は、1982年、富山県の山奥、利賀村で行われていたのだ。その後も国内外の一流の舞台芸術を発信し続けて、昨年には40周年の節目を迎えていた。 利賀村の現在の人口はわずか450人。そんな過疎の村で40年もの間、どうやって国際演劇祭が成り立ってきたのか。謎でしかなかったが、それ故に興味をもった。

          演劇祭に行ってみよう。夏の終わりの小旅行が楽しみだ。

          ロボットと共にお洒落な空間を創ろう!

          最近、京都の事務所を引っ越したのだが、これを機にいつも綺麗な場所にしよう!そんなことを考えていた時、ふとお掃除ロボットのことを思い出した。ルンバが登場したのは10年近く前だっただろうか。その当時、購入した友人から、お風呂場から出て来れなくなっり、コードに絡まって大惨事になったりしたルンバの話を聞いていた。でも、その姿が愛らしいと言う友人にそそのかされ、自分でも試したのを覚えている。どんなふうに掃除するのかに興味津々で、なるべく床の障害物をなくして、おもむろにルンバの電源を入れ

          ロボットと共にお洒落な空間を創ろう!