長島聡(きづきアーキテクト株式会社代表)

由紀ホールディングス社外取締役、FS協会理事、慶應大学SDM特任教授、NDMA代表理事…

長島聡(きづきアーキテクト株式会社代表)

由紀ホールディングス社外取締役、FS協会理事、慶應大学SDM特任教授、NDMA代表理事、工学博士。 早稲田大学理工学部助手、ローランド・ベルガー日本代表、同グローバル共同代表を経て、2020年7月きづきアーキテクトを創業。 https://kidukiarchitect.jp/

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画家も起業家も同じ。新たな価値を紡ぐ

以前、油絵を描いている友人に質問をしたことがある。白地のキャンパスをどうやって人を感動させる絵画に変貌させるのか。美術的なセンスがない自分にとって、魔法としか思えないことを生み出すコツに興味津々だったのだ。答えはとてもシンプルで「まずは、頭の中に浮かんだストーリーや世界観をそのまま構図に落とし込む」だった。描き損ねなど全く気にしないとても大胆なスタートだ。そこから絵の具を重ねながら、色や形を少しずつ整えながら、描き続ける。 最初は、何を描いているかが全く分からなかったが、次

    • 朝のブログというルーティンを楽しむ。

      少し昔になるが、2015年のラグビーワールドカップでみた五郎丸選手のルーティンはある意味衝撃的だった。プレースキックと呼ばれる地面にボールをセットしてゴールポストを狙うキックは、蹴る前に忍者のようなポーズがあった。最初見た時は、ファンを魅了するためのものだと思ったが、最大の目的は精神統一だったのだ。このルーティンをやることで、明らかにゴールの成功率が変わる。毎回、イメージ通りのキックができるという訳だ。今大会でも、松田選手は恐竜ルーティンを引っ提げ、ゴール成功率94%を叩き出

      • 車好きの独り言。

        50年以上も昔から、エンジンを搭載する高性能車は、車好きにとっては憧れの存在だ。エンジンの奏でる音、回転数を合わせながらのシフトチェンジ、コーナーを駆け抜ける際の重心移動。F1を頂点としたモータースポーツ、走りをテーマにした漫画やアニメも、少し前までは絶大な人気を博していた。私自身も、学生の頃には、週末になると峠に行って、運転の腕前を上げるべく、一日中走り回ったものだ。最近では、サーキットに場所を変えて、本格的に運転技術を磨こうと頑張っていた。残念ながらコロナ禍によりその挑戦

        • ニュース発想法で妄想を広げる。

          経営コンサルタントだった頃から、ニュースに因んだ少し変わった習慣を持っていた。当時、ニュースサイトのメルマガを幾つも登録していたのだが、日課は、送られてきたメルマガに書かれているニュースのタイトルだけをしっかりと読むことだ。でも本文は基本、クリックしない。タイトルだけ読んでそのニュースの内容を想像するだけだ。メルマガ毎にタイトルは10程度ある。それら全ての本文を読むことなど、到底できなかった。そこで、タイトルだけ読んで、内容を想像するという暴挙にでたのだ。 最初のうちは、タ

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        行動を創造する「ことば」の力。

        想いを伝える道具、地域通貨

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        社会が主語のSDGsとそれを支える人・企業

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          縮まない。縮みたくない。もう誰にも縮んでほしくない。これをみんなのポリシーにしたい。

          少し前まで、25年間、コンサルティングという職業に向き合っていたが、いつの頃からだろうか、効率化というものがとても嫌いになった。コスト削減のプロジェクトも、特に相見積や競争入札、そして発注数量の増大とセットにした値引き要請がとにかく嫌だった。誰かの利益を減らして、その分で生きながらえる。確かに倒産寸前なら生き残りのためにコストを抑えるのは必然だろう。でも、コストをいじったところで、その会社の「生きる力」は本質的には何も変わらない。顧客に届ける価値を大きくする事や、その会社らし

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          大量の猫好きと広がる猫ビジネス。

          昨年は、2(にゃん)が6つになるスパー猫の日があった。その日のコンビニのレシートにはなんと2222円の文字が! 改めて、猫好きで猫とは切っても切れない関係なんだと勝手に思ったものだ。猫レーダーが付いているのか、街に溢れる猫グッツにもどうしても足が止まってしまう。街中でこちらを見ている猫の視線にもなぜか気づいてしまう。肉球のぷにぷに、もふもふの毛並み。少し病気なくらいな状態だと思う。 そんな猫好きだというのに、不覚にも「夜は猫と一緒」という漫画を知らなかったのだ。恥ずかしなが

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          演劇祭に行ってみよう。夏の終わりの小旅行が楽しみだ。

          この数年、美術館や博物館に通うようになった。幾つかの劇場にも出向いて古典芸能を堪能した。次は演劇だと思い、日経新聞で「演劇祭」をキーワードに検索してみた。まず驚いたのは、日本初の国際演劇祭は、1982年、富山県の山奥、利賀村で行われていたのだ。その後も国内外の一流の舞台芸術を発信し続けて、昨年には40周年の節目を迎えていた。 利賀村の現在の人口はわずか450人。そんな過疎の村で40年もの間、どうやって国際演劇祭が成り立ってきたのか。謎でしかなかったが、それ故に興味をもった。

          演劇祭に行ってみよう。夏の終わりの小旅行が楽しみだ。

          ロボットと共にお洒落な空間を創ろう!

          最近、京都の事務所を引っ越したのだが、これを機にいつも綺麗な場所にしよう!そんなことを考えていた時、ふとお掃除ロボットのことを思い出した。ルンバが登場したのは10年近く前だっただろうか。その当時、購入した友人から、お風呂場から出て来れなくなっり、コードに絡まって大惨事になったりしたルンバの話を聞いていた。でも、その姿が愛らしいと言う友人にそそのかされ、自分でも試したのを覚えている。どんなふうに掃除するのかに興味津々で、なるべく床の障害物をなくして、おもむろにルンバの電源を入れ

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          自動車は運転を楽しむものであり、移動の道具でもある。多様な価値を届けてくれる。

          100年に一度の変革が進む自動車産業。怒涛の加速を見せる電気自動車の進化、情報端末としての車の登場、少しずつ現実味を帯びてきた自動運転など、自動車産業には未来を感じさせてくれる話題がたくさんある。もちろん、それにワクワクしている自分もいるのだが、どうしても車を操る楽しみ、車を愛でる楽しみから離れられない自分もいる。アクセル操作にアナログ的に反応するエンジンの出力、それを盛り上げる爆発音。エンジンのトルクを感じながら、ギアチェンジを瞬時に決める感覚。思うように操れない不甲斐なさ

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          夢を語ろう。ものづくりの匠と共に未来を拓け!

          これまでの人生の中で、日本のものづくりにたくさん触れてきた。凄腕の匠のいる町工場にも数多く足を運んだ。彼ら彼女らが生み出す作品は、機能性の高さはもちろんだが、芸術、魔法と言っても良いほどに美しく魅力的だ。そこには人の創意工夫やこだわりが幾重にも連なり、結晶化している。そんな日本のものづくりはとても好きだし、人が生きているこの社会にとって、なくてはならない存在だと思う。 ところが、この10年、日本のものづくりは大丈夫か。日本の社会では、こうした声が多くあがっていた。これまで強

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          お宿再考。楽しみが増えてきた!

          振り返ると過去30年、仕事絡みの旅がほとんどだったような気がする。そのため、宿選びは当然のことながら、利便性をもっとも重視してきたように思う。とにかく、目的地の近くで、しっかりとしたデスクと椅子があること、そしてチェックイン・アウトがスムーズであること。自分にとっての魅力的なホテルの条件はこんな感じだったと思う。あ、一つ忘れていた。それはバスタブが付いていることだ。旅の疲れを取り、次の日の朝から最高の状態に持っていくには、バスタブにお湯を溜めて、ゆっくりと浸かることが不可欠だ

          賑わいづくりのPDCA

          ここ最近、幾つもの地方に出かけ、文化施設や遺跡などを起点とした賑わいづくりに関わってきた。多くの場合、見どころが点在している。歩いて行けないことはないが、少し遠い。幾つも回るとなると、流石に乗り物が欲しくなる。そんな状況からなのか、一般的な観光客は、目ぼしいところを一つだけ訪ねて、数時間の滞在で街をあとにしてしまうことが多いようだ。なんとも悲しい。土地の魅力をもっと伝えることはできないだろうか。 ものづくりの世界でもそうだったように、まちづくりでも現状把握が大事だ。このまち

          適材適所と適所適材の両立。

          良い会社とはなんだろうか。そんな問いへの答えを探していた時、ふと「適材適所」という言葉が頭に浮かんだ。「その人の能力・性質によくあてはまる地位や任務を与えること」という意味だ。「適材適所」の状態であれば、それぞれの人材は自分の能力を存分に発揮して、成果を上げ、モチベーション高く仕事ができると思う。でも、従業員全員の「適材適所」を実現することは意外と難しいのではないだろうか。 理由は色々ある。まず、それぞれの人材の持つ能力は見える化できているだろうか。どんな組織にこれまで属し

          「縮まない。価値を生む」を突き通す。

          転んでもただでは起きない。このことわざの意味は「失敗しても何がしかの利益を得ようとするほど、要領がよく欲が深くて機敏な人をいう」だ。残念ながら、あまり良い意味で使われていない。でも、この10年くらいを振り返ると、仕事をする時、どこかでこのことわざを意識していたように思う。 長いこと、コンサルティングという仕事を続けてきたが、企業がコンサルティング会社に依頼する仕事は、意外と思うかもしれないが、効率化や調査の仕事が多い。新たな価値の創出を信条に仕事を請け負ってきた身としては、

          「縮まない。価値を生む」を突き通す。

          ソーシャルキャピタルを極めたい。

          岡山の玉島信用金庫の記事に目が止まった。2022年の4月に、ソーシャルキャピタル課という名前の課が生まれたという。日本でも新たな資本主義という言葉が叫ばれているが、そのキーワードとなるのが、ソーシャルキャピタル=社会関係資本で、人々のつながりや助け合いといった目に見えない資本を示す概念だ。 課の創設の目的は、ソーシャルキャピタルの構築をうたって「地域で支え合う経済を長い目でつくる」というものだ。第一弾は街の飲食店の応援イベントで倉敷駅前の複合商業施設で実施された。第二弾は「

          ソーシャルキャピタルを極めたい。

          視野を地球規模に広げる。

          2050年のカーボンニュートラルの実現。これは地球に住む我々にとって確実に達成すべき命題だ。これからは、地球の有限性の範囲内で、「豊かさ」と「経済」と「企業競争力」を、持続的に高次元でバランスさせなければならない。自社が主語に留まらず、社会や地球も主語に物事を考えることが必要だ。「視野の広さ」がこれまでとは比べ物にならないほど広がってきている。自社の収益を上げながら、人々や社会、そして地球にとって嬉しいかを突き詰めることが重要なのだ。 これまで移動の手段として欠くことの出来