見出し画像

もうすぐ小学生なのに「おもらし」、過活動膀胱かも?

年長さんの子供を持つ保護者にとっては、園生活は残すところあと3か月程度。保育園では小学校に向けて、年長クラスのお昼寝をやめているところも多いでしょう。
家や園でも小学校の話題がよく上がるようになり、楽しみでもあり、不安でもありますね。
ただ、子供の中には「まだおねしょをしてしまう」「日中におもらしをしてしまうことがある」という子もいるでしょう。
なかなか改善しない場合は、「過活動膀胱」という病気を疑ってみましょう。

子供の「おねしょ」や「おもらし」は何歳ころまで続く?

子供の「おねしょ」や「おもらし」については、多くの子供は4~5歳くらいでなくなる、と言われています。
ただ、非常に個人差が激しい部分。それぞれの発達ペースや身体的な特徴、家庭環境や飲食の状況によって異なり、5歳以降でも長く続いたりすることもあります。

「過活動膀胱」とはどんな病気?

過活動膀胱とは、自分の思いとは別に膀胱収縮が伴う状態です。
通常、膀胱は自分で排尿しようと思わないと収縮しません。
しかし過活動膀胱の場合、それらを調節する神経がうまく働かないことがあります。
そのため、子供自身がコントロールしないところでも、膀胱の筋肉が収縮し、おもらしをしてしまうことがあります。
過活動膀胱は、一般的に小児の泌尿器系の病気としてよく知られています。
生活の質や子供の自尊心に影響を与えることがあるため、親も注意して見守ってあげなければなりません。

子供が「過活動膀胱」と診断されたら、親としてできるサポート

まずは、「おねしょ」や「おもらし」は子供が故意にやっていることではなく、病気としてそうなってしまうことを理解し認識しましょう。決して叱らないことです。
「病院に行って直そうね」と親も一緒にサポートすることが重要です。
また、子供が治療を受ける際には、専門医のアドバイスをよく聞くこと。過活動膀胱の治療には専門的なアプローチが必要です。
小児泌尿器科医や小児科医に相談し、その子に合った適切な治療法を見つけましょう。
薬物療法や生活習慣の変更、行動療法などが選択肢となるかもしれません。

最近の治療方法とは

①まずは行動療法から

夕方以降に水分のを少し控えましょう。そして、トイレに行きたい、と思わなくても時間を決めてトイレに行く習慣をつけていきましょう。
もし2,3か月経っても効果がなければ、薬を使う治療に切り替えます。

②次に薬を服用する治療へ

行動療法で効果が無かった場合、膀胱の異常な収縮を抑える薬を服用します。夜のおねしょには抗利尿作用のある薬を服用します。
これは半年くらいで効果が表れる子もいれば、数年かかる子もいるそうなので、根気よく治療することが求められます。

③なかなか改善しないおねしょには「夜尿アラーム」

夜に、おむつにセンサーを付けて寝ます。尿が出始めたらアラームが鳴るので、起きてトイレに行く、ということを繰り返します。
本人はアラームが鳴っても起きないことが多いため、親が起こしてトイレに連れていくことが求められるので、家族のサポートが欠かせません。
この療法では3ヵ月ほどで6割の子供に効果があったという報告もあるそうです。

子供の心のサポートも必要

まずは、子供自身が一番つらい思いをしていて、ストレスを感じている、ということを認識する必要があります。
周りの子に見られて冷やかされたり、恥ずかしい思いをしたりすることもあるでしょう。
親として、子供の気持ちをよく受け止め、医師の指示に従ってサポートすることが重要です。
子供が自分の体をコントロールできないことを受け入れるためにも、肯定的な声掛けやサポートが必要です。
小学校に上がる時にまだ治療中であるのなら、担任の先生とよく相談しておくことが大切です。

過活動膀胱は子供や家族にとって少しストレスな病気ですが、適切な治療法と家族のサポートがあれば、必ず克服できます。
専門医のアドバイスを受けながら、子供の心をケアし、根気よく治療を続けることが求められます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?