見出し画像

本当にやりたいことがわかるのは50歳くらいなんじゃないかと思った話

僕はこれまでに、20代や30代の就職活動中の方や働きながら将来のキャリアに悩む方向けの場づくりや一対一の支援をしてきた。その中でも、「自分のやりたいことがわからない。」という悩みが一番多かったように思う。

今回は、自分が何をやりたいのかわからないからという理由で、主に働きながら転職にも一歩踏み切れている人にとって書いてみることにした。

1.目的とか価値観は一言では表しきれないもの

昨年9月に東京工業大学で行われた『ティールジャーニーキャンパス』というカンファレンスに、海外からフレデリック・ラルーさんが招聘されてました。僕は、フレデリックが『存在目的』の話をしていたときの言葉に賛同するようになった。

「欧米でも、人生の目的を考えるワークショップは流行っている。そのワークショップの最後に、一言でその人の人生の目的や価値観を書いて終わることが多い。僕はそのやり方には賛成しない。だって、その人の人生で育んできたものや思いは、簡単に一文で書き表されないはずだし、日々変わっていくこともあるはずだからだ。」

フレデリックは、自分にとっての人生や仕事の目的を考えたり言語化するのではなく、「目的自体が自分をつかまえに来る」という表現をしている。そのためには、目的に耳を傾けることと、スペース(余白)が大事だと言っています。
抽象的な表現ですが、無理やり言葉にすることが難しいものだし、強引にしなくてもいいよ。というメッセージなのかもしれません。

2.一年前のやりたいことと今のやりたいことが変わる時代

これまでに何にもの方の就職やキャリアの支援をしてきましたが、やはり人生のタイミングや状況によって、自分が情熱をもって取り組めることややりたいことは変わるものでした。
そんな中、唯一無二のやりたいことや人生の目的のようなものをみつけることって限界がありそうですよね。(これはヒシヒシと感じていました。)

3.たぶん50歳くらいにならないと見えない景色がある

メルカリのCEOである小泉さん(今は確か、鹿島アントラーズのCEOになったはず)はこう言っていました。

「20代は自分のために働き、30代は会社のために働き、40代は経済界のために働き、50代社会のために働こうと思っていた。」

たぶん、自分が生まれてきた目的とかやりたいことって、小泉さんみたいに20〜40代くらいまでで何を積み上げていくか?の先に見える風景なんだと思う。そう考えると、50歳くらいが自分のやりたいことがわかり始めるラインなんだと思う。

4.人生100年時代の到来でチャンス拡大!

60歳が定年だった時代は、自分が積み上げたものやつながりを生かしてやりたいことが見え始めても、定年まであと10年もない。ということが、しばしばあったのではないかと思う。

しかし、おそらく80歳くらいまで働く人生を生きる私たちは(死ぬまで働くという人も多いと思う)、50歳くらいでやりたいことが見つかった先に、大きく人生や仕事をシフトすることができるようになると思う。シフトしたあとも20年、30年働けるのだから。これは考えようによっては、とてつもなく素晴らしい人生設計かもしれない。

人生100年時代で定年が後ろ倒しになることも、年金がもらえるか不安に思うニュースも、自分がやりたいことがわからない現実も、一度脇においてみよう。20代や30代で何をどう積み上げるのか?50歳くらいでどんな風景を見るのか?そんな人生後半に夢をもちながら、人生の旅を歩むことがでいるといいのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?