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ルーマニアに留学した理由

実は、最近またこのことについて、聞かれることが多くなっている。

こちらに来た当初に散々話したものの、なかなか信じてもらえなかったこともあった一方で、日々色々な人々と会う中、自分の気持ちが整理されるようなこともあったので、また同じような内容になるのは承知の上で、書きながら再考してみたい。

まず、そもそも大学院(経営)に留学したかった理由としては、日本にいるときに税理士法人で働いていて、会計や税務のことは比較的わかっていたけど、仕事をして経営者の方々と会っていく中で、人事やマーケティングなど含めた経営全般のことを学びたいという気持ちが強くなったからだ。

経営だけを学ぶなら、日本の大学院でも良いと思われるかもしれないが、経営の中でも多国籍企業の経営に興味があり、出来れば様々な人種や価値観を持つ人たちに混じりながら、そうしたことについて勉強したかったので、日本の大学院ではなく、海外の大学院に絞って考えていた。

また、中学の時から、なんとなくではあったが、海外留学に憧れがあって、その夢というか、目標を達成したいということがあったこともある。

このように考えてみると、海外留学を選択した理由としては次の2点になる。

1、多様な人種や価値観の中で経営学を勉強したい
2、かねてからの夢のため

では、なぜ、ルーマニアを選んだのか?

他にももっともらしい理由を言えるけれども、正直に言うなら、こちらも次の2点に集約されると思う。

1、アメリカ以外ならどこでも同じだったこと
2、勉強+αの可能性を最大限に見出せたこと

1について、
小さい頃から、留学するならアメリカというのが自分の中にあって、それはアメリカに対する理由なき憧れであり、論理的に説明できるものでない。

なぜか自分の中でかっこいいと思った人は、皆アメリカに留学していて、イギリスやフランス、中国なんかではなかったことから、留学するならアメリカというのがずっと心にあった。

そうした中でアメリカになんとか行こうと大学の時から思っていたけど、まず金銭的な理由が立ちはだかり、次に仕事を始めてからは、もともと行くならトップ5くらいの学校に入りたかったので、そのための準備の時間が取れにくくなってたことから、現実的に厳しくなっていた。

それでアメリカがダメそうだとわかってからは、アメリカでなくてもどこかに留学はしたいという気持ちが残ったというわけである。

2について、
これは以前から思っていたことで、最近になって自分の中で確信に変わってきているものになる。

確かに最先端の経営学について知識を詰め込むなら、アメリカやイギリスなどの中で評判の高いビジネススクールに行った方が良いだろう。

しかしながら、勉強+αの部分で考えるなら、次のようになり、自分にとってルーマニアは限りなく有用な選択肢に思えたのである。

勉強:イギリスorアメリカ>ルーマニア
勉強+α:イギリスorアメリカ<ルーマニア

このαの部分を正確にいうのは難しいけど、今思っている限りの部分でいうなら、東ヨーロッパの可能性、私の学部に日本人の卒業生が今までいなかったことがあげられる。

よく言われることだが、MBAは基本的に知識を学びに行くところではない。クラスメイトと切磋琢磨して日々課題に取り組み、問題解決のための知恵を出し合い、考え方の幅や視野を広げていくことにこそ意味があり、知識の習得は副次的なものに過ぎない。

そもそも基本的な知識は自らで十分学べるし、コンサルタントなんかでバリバリやっている人は、すでに持っていることが大半である。

私が先日のロンドンのキャリアフォーラムであった30代前半の社費でロンドン留学しているコンサルタントの方も、仕事をしていると子供との時間を取れないことと英語を鍛えたいことがメインで、特に経営学の知識を学びたいということではなかった。

以上のことから、ルーマニアを留学先として選んだわけだが、最近は勉強よりも+αの部分が重要な気もするので、勉強はしっかりしつつもルーマニアでしかできないことを見つけて、少しでも今後の糧になるようなことをしていきたいと思う。

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