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いつか描きたい「理想のドット絵」を考えてみる

こんにちは、キダルです。
このnoteは、Muscatさんの「ドット絵 Advent Calendar 2023」の3日目の記事です。
沢山の方がドット絵について語ってくれる、とても大好きな企画です。
今年も書き手側で参加できて嬉しい!
私は『自分にとって理想のドット絵を描くには?』をテーマに書きたいと思います。


正直、自分の作品にあまり満足できない一年だった

昨年の記事では、自分が描いた作品を例に、「創作技法としてドット絵を選んだら世界が広がった」という話を書きました。
しかし、今年を振り返ってみると、「理想のドット絵が描けていないな…」という焦りやモヤモヤとした気持ちがあり、ドット絵を描く手が止まってしまう時期もありました。

何よりも、3月の『バニケット2』というオンライン同人誌即売会で、新刊の直治さん本を発行できなかったのが心残りです。

『あのさ、話したいことがある』 2023年3月制作
VRChatアバターの直治さんを描いた、同人誌用のドット絵。

表紙絵であり、最も描きたかった上記のシーンを描いた後、ドット絵を見返しては、「技術的には向上したかもしれないけれど、自分の理想の表現にはまだまだ程遠い」と悩んでいました。
そして、この悩みは今も続いており、今回、自分の中の「理想のドット絵」と向き合ってみることにしました。

「理想のドット絵」の条件

『抹茶』 2023年6月制作

私にとって、「理想のドット絵」とは以下のようなものです。

  • ドット絵そのものの良さ(≒可愛らしさ、ポップさ、温かみ等)が伝わること

  • 見た人を明るい気持ちにさせること

  • 作品の背景となる物語が伝わること

この3つに共通するのは、受け手の感情や思考に注目している点です。

以前、ある人から「もし、世界で自分ひとりが生き残って、誰も作品を見てくれなくてもドット絵を描き続けるか?」と聞かれ、私は「やめる」と即答しました。「創作物とは、受け手の心を動かし、様々な感想を持ってもらうことで価値が生まれるものだ」という考えを持っているからです。

つまり、私にとって「理想のドット絵」とは、受け手にポジティブな印象を与えつつ、解釈の余地がある作品だといえます。

「理想のドット絵」の具体例

では、理想像を明確にするために、例として、「理想のドット絵」といえる自分の作品と他の方の作品を挙げてみます。
※友人のVRChatアバターを描いた作品については、"中の人"がいるセンシティブなものなので意図的に除外しています。

自分の作品

まずは自分の過去作品から、「理想の表現ができた!」と感じたものを紹介します。

『アートなクリスマス』 2020年12月制作
同人誌『Your Dream』の1~2ページ目
2021年10~12月制作
色縛りドット絵企画 『♡が染まるとき』
2022年10月制作

どれも、その時の持てる技術を最大限活かして、前項の「理想のドット絵」の条件を満たそうと試行錯誤した作品です。受け手の反応も比較的良く、手応えがありました。
プチプチしたドット感、温かみ、幸せな気持ち、物語を想像できるようなシチュエーション……。
今、この記事を読んでいただいているあなたにも伝わっているでしょうか?

他の方の作品

続いて、他の方の作品で「こんなドット絵を描きたい」と思ったものを紹介します。
私がよく描くのは、主線なし、色数制限なし、キャンバスサイズ小さめ(24×24〜64×64px程度)のデフォルメ系なので、そのようなドッターさんをピックアップしました。

カイエさんの作品は、2018年のPixel Art Park 5で購入した、カレンダーのドット絵が印象に残っています。
それまで、ドット絵という技法は「クール・未来的・カッコいい」イメージだったのですが、温かくて穏やかな世界観にとても惹かれました。また、デフォルメと写実表現のバランス感覚の良さも見習いたい点です。


作業着さんの作品は、初めて拝見した時に、「まさに私が描けるようになりたい作風だ」と思いました。少ないドット数で、明るく元気づけられるようなドット絵を沢山描かれています。また、デイリーチャンネルでのインタビューも良くて、彼女がこういった作風になったきっかけを知ることができました。
(X(旧Twitter)の更新が長期間止まっていますが、どこかで元気にされていたらいいなあと願っています)


造形ストリームさんは、カラフルで楽しいピクセルパターンをよく拝見していました。様々な形や色をしたアイテムの取り合わせが素敵です。
また、「今日の32ピクセル」のドット絵gifは、唸るほど線画が巧みでいつまでも見ていられます。毎日継続された賜物なのだろうなと思いますね。

今後のドット絵制作で試してみたいこと

『レモンパイ』 2023年7月制作

さて、現状と理想像を踏まえて、ギャップを埋めるための改善策を考えてみます。

ドット絵を描く手が途中で止まってしまう原因は、忙しさからドット絵を描く回数や時間が減り、アイデアの枯渇、スタミナ切れを起こしてしまっているためだと考えられます。

今後は、インプットとアウトプットのサイクルを少しずつ回して、ドット絵の基礎体力を身につけていきたいです。

  • ドット絵や創作についてのアンテナを高く張る

  • 自分にできることを淡々とやる

  • 他の方のドット絵を見て「良い」と思った点をメモし、実践し、振り返りを行う

  • 3日で完成するような、小規模なドット絵制作をやり切る など……

来年12月に、皆さんへこの記事の実践編をお届けできたらいいなと思っています。

まとめ

気がつけば、今年1年を振り返るような内容になっていました笑
「理想のドット絵」を描くために、現状と理想像を比較し、自分なりに改善策を考えてみたという記事でした。
それでは、また。

★☆ドット絵 Advent Calendar 2023☆★
4日目の記事は正座ちゃんさんです。よろしくお願いします!

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