読書備忘録#11


積ん読が貯まる一方な師走。
とあるの新刊も置き配されている中、取りあえず読了しました。

怪物的既刊数を誇る鎌池作品の中で、
この本をひとことで表すならば、
鎌池ワールド入門の一冊。
理由を3つ述べさせていただくと、

1巻完結。
(流石にここから続刊は出ないんじゃないかなぁ)
他作品との関係性が薄い。
(明確なリンク要素はなし)
暗号解読要素があり、再読性が高い。

となります。

さて、
ダークエルフ。
褐色長耳森娘。

このワードをどう深堀するのか?

小説家になろうや、商業作品でもキーワードになっていますが、それの模範解答の一つとなる作品だと思います。

むしろそれでお金をいただく為には、
ここまで練る必要がある。

読み捨てられない為の工夫が、
簡単ながら仕込まれている点、
さらにそのトリックがまあまあな一発ネタであり、繰り返し使えない為、
鎌池作品の入門編として最適かと思います。

一方で、
上条さんに通じるような燃える主人公像の描写。
クライマックスへの盛り上げ方と、伏線回収のカタルシス。
まさに鎌池ワールドの教科書といったところでしょうか。

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