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こんなものは僕の救いでもなんでもない。
血肉でもなんでもない。
僕の先走った死体から湧いてくる腐敗臭を、
三十一文字にまとめあげて、
まるで僕を構築しているかけがえのない言葉のように、
操り、
インターネットに接続する。

自分の短歌が美しかったら、僕が美しいというわけではない。
歌に明るいあなたなら、
もうお分かりだと思うが
僕はもっぱら虚構専門の歌人である。

こんなものは一生付き合ってゆく呪詛でしかない。
短歌も詩も、まるで寝言のように溢れてきて、
ぼくはその記録係として生きている。
そんなつまらない作業以外に生きていく価値がいまだ僕の人生にはない。
明日目が覚めなかったらもう寝言は言わなくて済む。

すきなもの電子煙草と電子辞書嫌いなものは秋茄子と茄子

(木田昨年)

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