見出し画像

「台所スポンジはこれ1択」

声を大にして言いたいです。
食器洗いスポンジは、ぶっちぎりでヘチマが1番。

洗剤を使わなくとも油汚れがよく落ちる。それもお湯ではなく水でじゅうぶん。
辣油の小皿だって、ベーコンの油だって、しつこい汚れもヘチマにかかれば瞬く間に分解。

しかし潤ちゃんは、未だに「ヘチマ」に対して拭いきれない偏見があるようで、それはきっと「ヘチマあたま」に形容されるように、ヘチマのイメージがいささかへっぽこであるのが原因だと思う。
そういう人、きっと多いのではないか。
もしくは、「自然素材が過ぎるから、そこまで期待できなさそう」とか。

見くびってはいけない。

数年前、好きが高じて、自分でヘチマスポンジを(沖縄では『ナーベラー』といって、食用がたくさん出回っている)作ってみた。ネットで調べた作り方を参考に、固くなったヘチマを水にしばらく浸けて腐らせ皮をむく。
がしかし、途中の腐敗臭がとてつもなく(作り方にも「臭いからご注意」と書いてあった)、おまけに真っ黒にカビてしまい失敗。

「けっこう難しいんだなーだから出回らないんだなー」と、ひとり納得した。
値段もそこそこするしな。だったら、3個セット100円のものを買ってしまうだろう、って。

でも、普通のスポンジは油が落ちないどころか油を吸い込んでしまって、洗剤をプシュプシュやらないとならない。そしてとにかく寿命がすこぶる短いから、すぐにシンク洗い用に格下げか、速やかにゴミ箱行きだ。
その点へちまはどうだろう。繊維がくたびれてきても、なんなら形無くなるまで使えるし、それですっかり小さくなったら畑に捨てて土に還す。

えー、わたし、台所用スポンジに対しては、自然素材からケミカル素材まで、それなりにいろいろ試してきました。これまでスポンジ代だけで余裕で10万円くらい使っていると思います。

での、ヘチマ推し。

去年の夏、付き合いのある農家さんが、「苗がたくさん余ったらから」と、うちの畑にヘチマを植えてくれた。それがぐんぐん大きくなって、つるを伸ばし、黄色い花を咲かせ、ふと見たら、ちいさなヘチマが2、3ケ、実をつけていた。
それがちょっと見ないあいだに巨大に成り下がり、食べ頃過ぎたまま、しばらく放置。
ヘチマは日照りでカラカラに乾き、皮も茶色、パッと見「カカオ?」って風貌になった。

ある日、なんとなーくそれを採って、おもむろに皮を剥がしてみると、なななんとっ!ペリペリときれいにむけるではないか。温州みかんの皮くらい簡単にむけて、「今までなんだったの?」と、へなへな拍子抜けした。
なもんで、何人もの人に「ナーベラー成っているよ、食べないの?」と言われても頑なに「食べないです」と跳ね退け、茶色のカラカラを育て続けた。
ヘチマスポンジの自給である。それも種がとれるので、半永久的にどんどん出来る算段だ。
完全無敵、全能感。

嬉しさのあまり、茶色のカラカラの、振ったら乾いた音が鳴るそれを、マラカスのように陽気に振ってみた。
シャラシャラ。
実に耳障りのいい音である。

「自給はちょっと」という方は、こちらをおすすめします。(個体差あるようで、レビューはまちまちですが)

正直、広めたい野望に満ちている。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?