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宿命と運命

 

 20代の頃から自分をどう生かしたらいいのかわからなくて

 四柱推命や算命学、ホロスコープや手相、

 端から試して分析するようなことをしていた。

 だから例えば恋愛の悩みを占うということは

 今の一度もない。

 

 大学卒業後の進路に迷ったとき、

 卒論での担当教授Aに相談したことがある。

 

 そもそも企業への就職は眼中になく

 日本語や外国への興味から

 日本語教師になろうかなどと漠然と考えていた。


 A教授は「日本語教師になるのなら、

○○外国語大学の大学院に行きなさい」と勧めてくださったが

そこまでの志はなく、迷っている旨を伝えると

「私もあなたぐらいの年齢には

何になっていいかなどわからなかった」とおっしゃって

戦時だったのか飛行機のパイロットをしていたといい

「あなたの眼はパイロットになれる眼だ」と

勇気づけてくださった。


そして、就職活動もしていないのを察して

都内の私立高校の教師の推薦状を書いてくださった。


それでも当時の自分自身はピンとこなくて

推薦状は

まっしぐらに教師を目指して奮闘している同級生に譲ってしまった。

そして私はしばらくして日本語教師の専門学校に通い始めた。

ところが実際勉強してみると、これもどうも違うと。


最終的にまずは海外に出てみようという結論に行き着いた。


若さというものは頼りないけれど

真っ直ぐで情熱的なものだなあと

今は振り返ることができる。


宿命は持って生まれた先天的なもので、

運命とは環境と想い、行動によって創られていくもの。

その中でも未来に力を持つのは想いの力だ。

だから例え同じ生年月日であっても同じ運命を辿ることはない。


時代という外の流れの変化もあるし

自分の人生の時節もある。


非常時には他人の姿も自分の姿も

色々映し出す。

思いがけない人に助けられて

その器というものに感謝したり

自分の不甲斐なさを感じたり。



今もなお、悩んだり煮詰まってしまったり

ままならないこともあるけれど

受け取ったものは返せる時が来る。

誰もが自分で在ることで

世の中で役に立っている

こんな時だからこそ「想い」を整えて

時代の波を乗り切っていこうと思う。















 


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