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今、フィリピンでキチママと暮らしてます。(2)

フィリピンは女性の社会的地位が高い国で、女性を守る法律が多い完全な「女性社会」だ。

そのため、女性を守る法律が多い。

例えば、男性が女性に暴力を振るうと逮捕されるが、女性が男性に暴力を振るうことは法に問われない。

だからか、女性はプライドが高く、滅多なことでは折れない。

これはうちのキチママに限ってではなく、今まで付き合ったフィリピンの女性がみんなそうだった。

ちなみに、今までのフィリピンで働いた会社で役職者は全て女性だった。男性で役職者はほとんどいなかった。

フィリピンにはシングルマザーが比較的多い気がするが、別れても家族や親せきが子供のめんどうをみてくれるのが当たり前だからなのかもしれない。

実はうちには自分の子供以外の親せきの子を預かっている。

ある日、彼女が連れてきて、いつまでいるの?って聞いたら「これからずっと。親権は私が持ってるから、私が育てるの」と意味のわかないことを言っていた。

私が育てる、と言っても食事や光熱費だってかかるし、全部彼女の小遣いから出すにしても、その小遣いも全て自分の給料から出ているので、「わたしたちが育てる」ということに違いがない。

キチママが学費や病気をしたときの費用など出してくれるはずもない。

一度、こうと決めたら絶対に自分の意見を聞かない。それがキチママなのだ。

引き取った上の子は高校生くらいでいつも勉強しているが、キチママは自分に何の相談もせずに彼女のために僕の趣味のギターやレコーディング機材を入れていた小部屋を与えてやり、中のものを玄関に勝手に置いている。

下の子はまだ5歳くらいでわんぱくなのだが、私が家に帰るとたいていいつもキチママに怒鳴られて、竹の定規で叩かれて、最後は蹲って泣いている。

キチママはその竹製の定規で、ちょっと前まで子犬を叩いていた。

私がアレルギーとアトピー持ちなので、ペットがダメだと知っていながらある日突然子犬を飼いだして、犬を寝室に入れて私は別の部屋を当てがわれた。

初めのうちはかわいがっていたが、犬が寝室で便をしたり、犬が言うことをきかないといって例のごとく何度も竹の定規で叩いたり、何日も食事を貫いたりして罰を与えたりして、最後は結局親せきのうちに置いてきていた。

キチママは娘にも手を挙げる。

感情のコントロールができないから、子供がママって話しかけると「うっとうしいな、あっちいいてろ」と怒鳴るが、娘がいうことをきかないと手を出すこともある。

私が家から帰ると泣きながら娘が「ママがー」と自分に寄り添ってくる。

私が家にいるときは、いつも庇って「自分が産んだ子を叩いて何が悪い!全部、あんたが悪い!あんたがそうやって甘やかすから、こういう子供になる」そう怒鳴られる。

私が彼女に反論すると怒鳴ったり、頬を平手打ちをされるが、それでも私が意見を曲げないと、たいてい台所から包丁を取り出してくる。

「刺せよ!気がすむまで!」と、怒鳴り返すと、いつもそこで終わるが、いつか本当に刺されるんじゃないかって思う。

彼女は一切、私の意見を取り入れない。一度も。

自分の思い通りにいかないと気が済まない性格で、相手が弱いとことん暴力的になる。

でも、どうにもならないとただうつぶせになって悔しくて、ただただ泣いている。

昔、パラワン諸島へ旅行に行った時も、飛行機が遅れ、航空会社にクレームを言ったがどうにもならなかったので、最後は空港の待合室で「早く帰りたいのに!」と怒鳴り散らし、うつ伏せになってずっと泣いていた。

娘が産まれる時に、本当は医者に1週間は入院が必要だと言われていたが、毎日の病院での食事や点滴の針の痛さに投げ出して、「点滴が痛い!早く帰りたい!」と病院で怒鳴り散らし、結局病院から追い出されてしまった。

最近も、子供の超音波の検査に行った町病院で医者が予約した時間に遅れたので、「こんな病院2度とくるか!」と泣きながら喚き散らして、予約表を破り捨てた。そのとき周りにいる人たちも、唖然としていた。なお、キチママは3週間後にその病院で検査を受けた。

キチママはなぜ、こんな性格をしているんだろう?

精神的に未熟なまま大人になってしまった人。そんな言葉がふさわしい。

だから、ではないが、家のことは全て彼女が勝手に決めてしまう。

もちろん、納得いかないことは私も話し合いをもとうとするが、今の今まで聞き入れてくれたことがない。

一度こうと決めたら、絶対意見を負けず、最終的にはいつも決まって「じゃぁ、子供を連れて出ていく。養育費を請求するからすぐに用意して」と言い出す。

月に1回は言われるので、さすがに「うん、わかった」と返事をして、数日放置すると何事もなかったかのように生活して、いきなり甘えてきて「ハニー、私のこと愛してる?」と言ってくる。

この質問に答えるのが一番きついし、鬱陶しい。

あと、これを言うといろんな人に驚かれるんだが、家の中に隠しカメラをいくつか仕込んでいる。

家にいるときはいつでも録音できるようにレコーダーをポケットに入れている。理由は自分の立場が悪くなるようなことをSNSで配信されたり、万が一法の下で裁かれるようなことになった場合に備えて証拠を取るためだ。

残念ながら、法律に詳しい知人に言われたが、それでも女性の立場が守られているこの国では、男性でしかも外国人である自分の立場の弱さは変わらないのだそうだ。

だとしても、自分の立場は自分でしか守れない。自分や自分の愛している娘を守るために。誰から守るのか?うちにいるキチママからである。

彼女のキチガイは生まれ持ったものなのかもしれないし、生まれ育った環境によるものなのかもしれない。でも、フィリピンの女性の立場を守る法律が、彼女の行動を助長しているのはいうまでもない。

機会があれば、彼女生まれ育った環境についても触れておきたい。

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