【☎】『ベンチのためのPLAYlist2023』今回の企画について(萩原雄太)
第2回目となる「ベンチのためのPLAYlist」では「性善説」をテーマにした6作品を用意し、吉祥寺シアター前のベンチに設置された黒電話に吹き込みます。
「性善説」という言葉のニュアンスには、たとえば「他者を信頼すること」であったり「他の人とともに生きること」などが込められています。受話器から囁かされる声を聞きながら、他者の存在に思いを馳せる。そうして、他の人を信じてみたり、電話を置いた後に、他の人とのつながりを感じられる作品になればいいなと思っています。
なぜ、そんなテーマにしようと思ったのか? それは、この世界が、とてもひどいと思っているからです。
もしもこの世界に満足しているならば、わざわざ見ず知らずの他者と手を取り合わなくてもいいでしょう。きっといろいろ面倒なことも起きるし、ストレスも溜まります。けど、この世界が劣悪であるなら、そこで生き延びなければならないわたしたちは、他者を信頼し、手を取り合わざるを得ない。そうして、他者とともに、どうにか生きていかなければならない。
だから、黒電話から流れる物語とそれを語りかける声を通じて、誰かの善さに触れ、他の人とともに生きる希望が生まれたらいいなと思っています。
構成・演出 萩原雄太
【公演情報はこちらから】
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?