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「また、やってみたい。」を実現する事ができた”手作りクリスマス会”

今回は、昨年のクリスマスのことになりますが、倉吉市に住む50代の女性、美和さんについてお伝えさせていただきます。
美和さんは、「若年性認知症」と診断されています。趣味はウォーキングで、毎日ウォーキン グをしながら、神社に行くと手を合わせ、昔懐かしい小学校の跡地に行き、5,000歩を歩きな がら季節の移り変わりを楽しんでいます。 また、2 人の孫(3 歳男子、1 歳男子)がいます。男の子なので大変ですが、美和さんは孫 の訪問を楽しみにしています。

昨年 6 月の本人ミーティングでのこと、美和さんは、「子どもが小さい頃は色々な行事を計 画し、一緒に楽しんでいたけれど、認知症になって今はもうできない。」と皆の前で言われまし た。このときに、参加していた仲間から「そんなことないよ、計画しましょう。」と、後押しの声が あり、皆で協力して開催することになりました。

そこからの出発で8月には、どんなクリスマス会にしたいか話し合いました。 美和さんは、「プレゼントを用意していた。」「ゲームをしたら楽しいと思う」 「昔は歌も歌っていた」など、どんな会にするのか、たくさんの意見を出されました。

そして、10 月には当日のプログラムを考えるヨウコさん・フクさんチーム、有本さんが取っ てきてくださった、大きな大きな(30㎝)松ぼっくりを飾り付けした、ヒトシさんとフミさんチー ム。美和さんはヤスコさんと一緒に折り紙でツリーを作りました。

松ぼっくりの飾り付け風景


プログラムチーム


さあ、いよいよ 12 月
美和さんを中心にみんなで考えたクリスマス会を打吹回廊のホールで行いました。 男性 3 名、女性4名の認知症の本人が参加され、楽しい会の中ではこんな話が聞けました。

ヒトシさん:「久しぶりに人前に出て嬉しいです。」
京都のマキさん:「いつもと違う雰囲気で楽しい」
チカさん:「認知症になったけど、最近は妻と一緒に外出している。」
フミさん:「滋賀にいたときには宝塚が好きで観劇に行ってました。」
・・ワォ~凄い 美和さんは、趣味のウォーキングについてお話されました。

本人作の蒸しケーキのお土産

最後に、家族・パートナーも参加し、全員でハンドベル・トーンチャイムの演奏を行いました。
練習無しでの本番。なかなか上手くいかなかったですが、全員で協力し、2 回目には大成功しました。
美和さんは「ソ」の音を担当され、難しそうにされておられましたが、大成功するとみんな と一緒に喜ばれ、「音楽っていいね。」を実感されました。

その後は、三朝のフミコさんが「みかんの花咲く丘」を、独唱。全員が一緒にハミングして歌 も楽しみました。 最後は、この会のきっかけを作った美和さんの「楽しかったですね。またやりましょう!」の言 葉でクリスマス会を終了しました。

今回の記事は、倉吉市「打吹天女」が担当しました。

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