旅行の収斂

同年代の男女数名で、グループ旅行の計画を立てている夢を見ていた。

現在地から(日帰りで?)行ける範囲で、予算の範囲内で最善の日程を決める。最も優れた景観があり、最も洗練されたサービスを提供しており、最も低価格で全員が満足できる土産を購入できる観光地を選ぶ。

最善のプランニングを徹底的に追求した結果、行き先の選択肢が事実上なくなる。
そして観光地のほうでも、客の要求に適応するため、景観を改変し、サービスを徹底し、土産品を最も売り上げの良いものに統一していった結果、競争が極まり、すべての場所がまったく同じものになる罠に嵌まっていた。

実際には旅行する人たちの好みも様々あるし、観光地の立地やパフォーマンス、情報の発信も様々だ。
だから、デ○○○ー○○ドにしか行けず、あらゆる場所がデ○○○ー○○ドになってしまうなんてことは有り得ない。

夢のなかの私はそう思い、熱い議論を交わしている仲間を冷ややかに眺めていた。
そして、生物の種としての固定化や画一化も、こうやって環境への適応や競争が極まった末に起きるのか、なんて考えていた夢だった。

‥‥だからあの人は何に対しても他人事のような態度だ、なんて言われるんだろうなぁ。
(2023.11.29)

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