昨今のジャイアンツ阿部監督批判について

最近、ジャイアンツと言うより、ジャイアンツファンに対して、もの申す的な発言をしているので、一度自分の考えを纏めておこうかと思います。長文になるのでnoteに書きます。

まずこの原稿を書いている5月8日14時時点でのジャイアンツの成績。
34試合を戦って16勝15敗3分け、勝率.516、貯金1。
首位タイガースとのゲーム差1.5。

防御率2.36はセリーグ2位。
チーム打率.227は広島と並んで最下位。
チーム本塁打12はDeNAと並んでリーグ4位。
(ただ試合数はジャイアンツの方が上)。
チーム盗塁数19はリーグ2位。
チーム失策数9はリーグ最少。

今年の開幕前のチーム戦力評価ですが、昨年門脇の台頭により、歴史的と言っても良い坂本のコンバートがあり、内野のシャッフルがありました。
その煽りを受けた形で中田翔と中島宏之はチームを離れ、壊滅的だった投手陣の整備のため、ウォーカーもトレードになりました。
新戦力としては長打力のあるオドーアを獲得したものの、開幕前に退団。新人として佐々木、泉口が加入したものの、打力は大きく後退した形でシーズンに臨んでいます。
一方、重点強化した投手を含む内外野の守備力は昨年より質量ともに増加、安定が見込める形でシーズンを迎えています。

この開幕前の戦力ですが、果してセリーグ覇者となり得る戦力なのでしょうか。僕の見解では、展開次第では優勝まで望めるものの、独走を築く程のものではなく、現実的な戦力評価は、まずAクラス入りを目標とするのが妥当という評価です。

それを踏まえて、現在の成績。
僕はかなり良くやっていると思います。

阿部が今年標榜した阿部野球というのは、投手力を中心にした守りの野球。投手力の復興こそが優勝への最重要課題と位置付けた筈です。
なので打撃ではある程度戦力となり得るだろう秋広を二軍スタートさせ、守備的に改善が見られない大城をレギュラーから外しました。
丸のレフトコンバートも同様の理由。
この、いわゆるスモール・ベースボールを目指して始まった今シーズン、それはここまで、先に上げたような(投手や守備の)チーム成績に結びついています。
これは今のところ成功していると言えるのではないでしょうか。
方向性としても開幕前の戦力強化に合致していると思います。
しかも、中川の不振、復活しつつあった大勢の離脱などがあった中での成績です。
評価はすれど非難する材料は見当たらないと思います。
そして何より、新人監督の評価は3年を目途に下すべきだと思います。
今は1年目の、まだ5月の上旬
現時点であれこれ監督批判すべきでは無いと思います。

ジャイアンツファンの皆さん、これがもし他球団の話しで、新人監督をそのチームのファンが、この成績で、この時点で非難しているのをあなたが目にしたとしたらどうでしょう。是としますか?
僕が言いたいのは、そう言うことなんです。

そして阿部はジャイアンツ史上初の二軍監督を経験した後、一軍監督となった人です。二軍監督を経験し、熟知した彼が、二軍に落とす、一軍に上げるという判断、この判断にこれまでのジャイアンツの監督とは少し違った意味合いが加味されるのではないかと僕は思います。
今回の大城も恐らくそうではないか。秋広についての対応も、ただ単に好き嫌いでは無いと思っています。秋広はまだ、課題を乗り越えていない。同じ失敗を繰り返していてはレギュラーには成れません。大城も然り。
とにかく今は、まだ見守るのが大切な時期。批判をするにしても、まだもっと、もっと色んなものを見てからです。

僕は元々、ジャイアンツ監督については、そろそろ慣例を打ち破って欲しいと思っています。その意味でも、また指導能力的に相応しいと思う二岡を新監督に押していました。
その僕でも、阿部はここまで良くやっていると思います。