見出し画像

安易な「人生のリセット」

自分たちは、一か月もの間、毎日きちんと生きている。

どうしてもやりたいことがあった。が、髪質ゆえに叶わないと思っていた。
一人暮らしの開始を機に、美容院を変えた。するとどうだろう、担当になった美容師は、なんてことのないように「いいですよ!」と言った。

多分、自分はその日から、<自分>なんだと思う。

どうしてもやりたかったこと……ベリーショートにしたかったのには、3つのわけがある。

まず、髪を洗う時間が少ない。手入れも多くなくていい。
長さや、それこそ髪質によるだろうが、手をかけることが本当に少ない。
こういった手入れの面は、ズボラな自分にはありがたかった。

次の理由は、髪が耳より下にあることに、違和感しかなかったことだ。
自分が髪が長いことに、違和感があった。不思議だ。
嫌とか、そういうわけではない、ただの違和感。だから、ベリーショートになった時に鏡を見て、「やってやった!ようやく自分だ!」と思ったのは記憶に新しい。

最後の理由が、髪色の変化が楽ちんなことだ。
ロングだと、お金も時間もかかってしまう。(貶める意図は一切ない。美しいし、可愛いし、素敵でもある。自分にないものだ)
しかし比較すると、ベリーショートならばどちらも安価に済む。自分は、結構飽きっぽい。

飽きっぽい上に、多感で、溜め込む。
だから、髪を切って、色を変えて、安易に人生をリセットしている。

職場の規定に引っかからないように遊ぶのが楽しくもあった。
どこまでがセーフか、ギリギリの駆け引き。良い子は絶対に真似しないように。
勤めて5年経つが、履歴を見返すと、多分虹に近いものができるのではないだろうか、というくらい色々と遊んでいた。
最近は比較的明るめの髪色にハマっている。毛根が強く生まれたらしい。ありがとう、遺伝子。

髪色の変化は、自分が自分であるための選択肢。
それから、新しい自分と出会うための経過点。
それを、作り出すための手段。

気持ちをリセットするために旅行へ行ったり、日常とは別のことをしてみたり、なんていう行為の一貫なのだと、自分は思っている。
さて、来月はどんな色で生きていこうかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?