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夢を見るんだって

夢ってなんなんだろう。

「あたしは、”夢”を知らない」

そんなようなことを言ってたのが、<特命戦隊ゴーバスターズ>のイエローバスター、宇佐美ヨーコちゃんだ。

ヨーコちゃんは、特異体質の女の子。
3歳の時に親をなくして、その時にヨーコちゃんは、地球外生命隊と戦う使命を受けた。

ヨーコちゃんには、ウサダという相棒のロボットがいる。
ウサダ曰く、「ヨーコは普通の女の子」とのこと。

ヨーコちゃんは、特異体質で、3歳の時から訓練を受けていて、学校にも行ったことがなくて、同年代の友達もいない。
だけど、「ヨーコは普通の女の子」。「研究所の人たちも、ウサダ自身も、いっぱいヨーコちゃんのことを愛しているから」だって。

これは、<ゴーバスターズ>の12話で出てくるセリフだ。
先日、久々に主題歌を聴く機会があった。懐かしいな〜本編見たいかも〜!なんて言って見ていったら、この12話が、思いの外、私の心に深く深く刺さってしまっている。

「夢ってなんだろう」そう言ったヨーコちゃんに、リュウジさん(ヨーコちゃんの兄みたいな存在。特異体質で、ブルーバスター)が「いつか敵を倒し切ったら、見つけられるといいね」と優しく笑うのだ。
会話の内容は普通じゃないけど、会話の意味自体はとっても普通だ。
”やるべきこと”が終わったら、夢を探す。その”やるべきこと”が、ヨーコちゃんにとっては敵を倒すことだっただけ。

知らないことを知らないと言えて、敵を倒すことが”夢”ではないことに気づいていて、それでいて、これからどうすべきか?という導きをくれる人間がいる。そんなステキな環境で育てば、確かに、宇佐美ヨーコは普通の女の子だ。

ヨーコちゃんは何になりたいんだろう。
本編で触れたかどうかも覚えていないくらい前に見た作品だけど、私はこの作品が好き。
特異体質という他人とは違った点と、使命を持って集まった3人の物語。

私には夢と呼べるものはない。
あるのは目標、というよりも野望。それから、希望。
今後の人生を想像してみても、夢と呼べるものは現れないかもしれない。

でも、それでいい気もしている。
ヨーコちゃんだって、夢を探せる状況になったって、夢を探していないかもしれない。

夢って、見るものでも探すものでもなくて、勝手に夢になるものだと思ってる。そうなったら素敵だ。

この12話だけでしばらく感傷に浸れそう。やっぱり定期的に見返すと面白いし、年齢を経るにつれて、感じる部分が変わっていくなぁと思ったりした。


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