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フリーランスにノウハウは必要ない

ここんとこ、迷走してたなあって思います。

8年やったカフェを閉じて、札幌から実家エリア(実家の隣町)に引越し、
演奏の仕事もなさそうだから。。。と昨年5月からYouTubeを始め、今年元旦から音声配信も開始。合わせてTwitterも認知を狙ってつぶやくようにし、先月からInstagramを始めました。

SNSを使って認知を得、それを手元にあるスキルやノウハウを商材化したものに誘導し、マネタイズする。

やったことのない取り組みだったから、いろいろ調べたし、オンラインサロンなるものにも入ってみた。
いろいろ入ったぞ。
動画編集、kindle出版、音声配信。

有名インフルエンサーさんのメルマガも読んでみた。

が、そういうノウハウを入れれば入れるほど、自分の中の引っ掛かりが大きくなってきて、どうにも腑に落ちない。

「とにかく、フォロワーを集めること、人がいなければ、いくらいい商品を
 作って売ろうとしても、ないのと同じ」
「一定数の認知が取れるまでは、自分の言いたいことは我慢しろ、相手が望
 む情報を提供しろ」
「素直に(上級者に)言われたことをコツコツやる人が、結局、成功する。
 挫折するのは、言われたことをやらずに、途中で自分のやりたいように
(まだ初心者なのに)やってしまうから。」
「有名インフルエンサーにからめ」
「こんな僕にでもできたんだから、あなたもきっとできますよ。自分の可能  性を信じるんだ」

どれも、御説ごもっとも。
なるほど、そうなのか、そういうものなのね。

最初はそう思ってたけど、さんざんそんなノウハウばかり聞いてるうちに、ギモンがむくむくと。。。。

フォロワー集めの方法として「相互フォロー」が流行ったことがあった。
私も疑うこともせずに乗っかって、その結果「不毛なつながりしかない
フォロワーさん」が大量に集まり、本当につながって、その人の発信を聴きたいと思う人が埋もれてしまった。

自分語り、何が悪い?自分のことも語れないのに、人様のお役に立てることが語れるのか?(結局、どこかから引っ張ってきたノウハウを、自分で消化しきれずに書くから、言葉に力のないうすっぺらいお説教になってる)

何をやればいいか、懇切丁寧に指導してくれる指導者は、その弟子は楽ちんだけど、伸びない。結局、その指導者のコピーが育つだけ。そして、たくさんのコピーの中に埋もれてしまう。

有名な人の人気に乗っかって、一時的に自分も人気が出ても、しょせん張りぼて。中身がない人はすぐにばれる。それに、誰でも有名人にからめるわけじゃない。そんな運要素の強いことを夢見させるのはどうなの?

こんな僕にでも・・・・というところで「成功しているけれど僕は謙虚なんだよ」と思ってもらう計算があるし、誰でもできますよ~は、あまりにも安易な請負い方だと思う。「自分の可能性」という甘い言葉によって、今の自分の能力と、自分が求める成功のために必要な能力のギャップに、どれだけの人が悩んでいることだろう。

何より、私が「これは(自分にとって)まずいぞ」と感じたのは、ノウハウに従って成功することで、封印していたはずの「自分が本来やりたいと思っていたこと」がかすんじゃうんじゃないか、ってこと。
やっぱり、上手くいったことを続けたいと思うし、もしかして、こっちがやりたいことだったのかも。。。と思い込んでしまう、そこが人間なんだも。

これからの方向性について、クラハのお部屋でちょっと相談したことがあって、私がアコーディオン弾きだというと、即、いただいたアドバイスが
「アコーディオン関連は、数が見込めないよ。」
「自分の好きなことは一旦置いといて、まず自分を知ってもらう、それから
 自分のやりたいことをやればいいじゃない」

なんか、がっかりしたし、つまらないなあって思った。

話が大きくなるけれど、今の日本社会の閉塞感は(コロナ以前から)国家や企業に役立つ人間を育てるための教育が、時代の変化についていけず、世界に通用する人材が輩出していないことにあると思う。

企業も、社会制度も、政治も、現実に対応できてないのは、上の方で牛耳っている人たちの意識が旧態依然のままだから。目の前の現実の変化を見ようとしない。このまま今の体制を続けたら、この先どうなるのかを考える手前で思考停止している。

普通のサラリーマンが、それに気づいて、自己防衛のために副業を始めたり脱サラして起業したり、フリーランスで働いたり・・・という模索を始めてるので、それにこたえる形でノウハウが出回ってるんだけど、それは所詮
「サラリーマン思考で考えた」ものでしかない。

脱サラしようとしている人が、サラリーマン思考のノウハウを求める。
フリーランスを目指す人が、自分の頭で考えず、指南してもらおうとする。

そして、元サラリーマンが圧倒的に数の上では多いのだ。

ノウハウを提供することで稼ごうとする人はビジネスで考えるから、
「求めている人が多いものを提供しようとする」

求めている人は、長年自分に馴染んできた思考法のものを求める。
そうじゃないものは、なかなか受け入れられない。

今までやったことのない思考法で考え、何かを始めようとする時は、必ず抵抗感があるし、最初はうまくいかない。時には耳に痛いこともある。

そこで、すぐに手を差し伸べて、なぐさめてくれるものにすがるんだけど、それでフリーでやっていくための基礎力は育たない。

甘いものを欲しがる糖尿病の患者さんに、欲しいからといってお菓子をあげるお医者さんはいない。本来の治癒につながらないし、害ですらある。

そう。

私が目にしたノウハウは、
「元サラリーマンに向けた、サラリーマン思考の人が受け入れやすい」
ものだったんだ。

フリーランスには、情報は必要だけど、ノウハウは必要ない

配信を続けて、アナリティクスで数字の変化を見る。これは情報。
こうなっている時にはこうしましょう~はノウハウ。
この変化はどういう意味があり、そこからどうしたらいいのかを
  自分で考える
のがフリーランス思考。

自分の頭で考えられない人は、フリーで働けない。

お勤めしたことのない私が、参考にしようとしても、そもそも、根っこからして違うんだ。

たとえ効率がよくて、いい結果がでる方法であったとしても、

他人のいうことをそのまま実行して成功して、何が面白いの?

なんなら、人にあれこれ指示されたり、指導されるのは嫌だ。
ひとりよがりかもしれないけど、失敗するかもしれないけど、嫌だ。

お勤めもせず、ずっと自営業をやってきた私が、今さらサラリーマン思考の
「上司の顔色をうかがい、言われたとおりのことを疑いもせずに実行する」
ノウハウを受け入れられるはずもない。

それに気づくのに、一年かかりました。

自分で試行錯誤してみて、成功することなく一生を終えたとしても、
私にとって、その方が満足のいく人生なんだ。

今、入っているサロン、今月で全部辞めます。

また明日。


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