看護師1年目の私へ

1年目の私は病棟に一度に8人も新人看護師が入るという全体未聞の年でしたね。私はその中でも出来ない子のレッテルを張られ、先輩たちにも迷惑をかけてましたよ。一番きつかったのはできなかったことノート。各新人に1冊ずつ与えられて、私が書かれている量は誰よりも多かったことを覚えています。
悲しくて、つらくて、どうしようもなかった私は考えました。みんなが1年で1人前になるならば、私は石の上にも3年だ。私はそんなにハイペースに覚えれるほど要領は良くない。だからゆっくりやろうと考えてましたね。
 私はそれから時間内で出来る仕事をし、みんなが残業代も出ないなか残って働いているなか、平然と自分の中では仕事は終わったということで帰ってましたね。でも、徐々に時間内に出来る仕事が増え、他の人の業務まで手伝えるくらい徐々に要領を掴んで出来るようになったことを覚えています。大丈夫、あなたは出来る子です。出来ないことはちゃんと出来ませんと助けを求めることも出来る子です。あなたのこれから出会う後輩や上司はチームで一緒に頑張っていこうという素晴らしい人たちと出会います。大丈夫。今のチームの怖いと感じる人たちはみんな違うところに行きます。安心してください。
 また、あなたは多種の業務の人たちで気の合う友達がたくさんいました。その友達は10年たった今でも仲良しです。あなたがやってきたことは無駄ではありません。今私はあなたが思いもつかないような場所に住んでいます。大好きな札幌を出る、なんて思いもよらないでしょうが、あなたは今から6年後、日本を出ます。そして中国人の大好きな彼ができます。びっくりでしょ?彼氏が出来ても、友達と遊ぶことが大好きで、本当に人を好きになることなんてあるのかなぁと考えてると思います。でも大丈夫。何だか振り回されるくらい好きな人もできます。世の中何が起こるのかわかりません。今あなたが日々大事にしていることは間違いではありません。この10年辛いことや悲しいこと、どうしようもないくらいな喪失感に襲われることも多々あります。でもあなたはちゃんとその壁を少しずつ超えてくることが出来ます。ただ自分を信じてください。今あなたは看護師1年目として新たなチャレンジをしていると思いますが、10年たった今、私は看護師として働きながらもまた新しい挑戦をしています。

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