歳を重ねるのは美しい
年輪って不思議だ。1年に1つずつ層が積み重なっていく。層の線を数えれば、何年生きたかがわかるようになっている。1年がきれいに線となって表れるなんて不思議。
年輪と言えば、樹木の切り株を思い浮かべる人が多いかもしれない。樹木だけではなく、魚や貝にも年輪はある。魚は、うろこや耳石と呼ばれる部分から輪状に広がる層が見える。貝はもっとわかりやすい。貝殻に入った横の縞模様が年輪である。
年輪をよく見ると、きれいな線もあれば、汚れの多い線もある。線の幅も一定ではない。きれいな線は、栄養豊富なところでのびのびと生きた年なのだろうし、汚れの多い線は、何かしらのストレスがかかって試行錯誤した年なのかもしれない。たくさん成長できた年も、成長が伸び悩んだ年も線の幅から見てとれる。
その年ごとの生き方が積み重なり、全体として模様を織りなしているのだ。私は、この模様がとても美しいと思う。
人も生きてきた積み重ねが、表に出る。顔のシワはわかりやすい例だろう。よく考えこむ人は眉間にシワができるし、よく笑う人は目じりや口元にシワができる。どう生きてきたかはシワに出る。目じりにシワがたくさんある人が、私は素敵だと思う。
生き方が出るのは、目に見えるものだけではない。どこを見据えて、何を悩みとするのか。どんな言葉を使って、何を話すのかでも、その人の軌跡が見てとれる。ここへ来るまでの成長や試行錯誤のストーリーが層になり、上品さや色気、可愛げ、余裕、勇敢さなど、その人だけが織りなす模様になる。
私は、この層を美しく重ねていきたい。誰かから見て、美しくなかったとしても、自分だけは美しいと思える層の重ね方をしたい。そのためには、歳を重ねることを決して自虐せず、また1つきれいな層を重ねられると堂々とできる毎日を送りたいと思っている。
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私が毎日更新しているnoteもいつか層となって、生きてきた軌跡を表す私の模様になってくれると信じて、今日もコツコツ積み重ね。
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