梨 月

散らばった思考の置き場のようなところです

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    旅先での出来事や写真☘

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    ふと感じたこと、湧いたもの

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    思いついたショートストーリーを並べています📖

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マルタで過ごした1年 【景色編】

今から5年前、マルタ共和国に留学していた時の記憶を辿ってみる。 海外で過ごした時間が本当にあった? と不思議に思えるくらい歳を重ねたけれど、海外にまた行きたいという気持ちは今でも出てくるし、なんとなく今だから振り返ってみるのも面白いかもと思って書き出してみることにした。 まずは、マルタで印象に残っている風景の話をすることにする。 マルタで撮った写真はカメラに少し残っていて、データを引き継いだスマホの中にも残っていたりする。 出発前にミラーレスカメラを中古で手に入れたけ

    • 命の記憶

      命が始まる時も尽きる時も、私たちは記憶に残せない。 どうやって生まれたのか思い出せず、どのように息絶えたのか分からないまま人生を終えていく。 そもそも、 考える機能がなくなるのだから、生きた記憶すら失ってしまうのだと思う。 それでも生きている限り、新しい記憶を刻み続けていく。 私の中に残る記憶には限りがあるけれど、代わりに誰かの記憶に残ることはできるらしい。 私が私を忘れた頃に、誰かが私を思い出す。 命の記憶は、そういうものなのかもしれない。 【後書き】 魂は覚えて

      • 暗闇から生きるヒントを見つけた話

        人生27年と7ヶ月目のこと、私はたったの3日で仕事を辞めてしまった。 この職場は自分には合わないという直感的なところもあるし、シフトすら組まれていない組織への不信感もあった。 ただ、今までの自分にはあり得ないことで、自分が1番驚いていた。 8年近く住んでいた関東を離れてから、次の生活拠点を探してみたいという理由で続けてきたお試し移住生活。 勤務先の寮に入っていたから仕事なしでは住む場所もない。仕方ないと、次の仕事が決まるまで実家に戻ることにした。 そこからがどん底の始まり

        • Xをやめた。Threadsをやめた。 "思考を言葉にして可視化する" 私の中でnoteが残った。

        マルタで過ごした1年 【景色編】

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        記事

          眠る前の天井 

          ぐるぐる渦巻く思考を可視化すること、これは私が私を知る為に必要不可欠なことでもある。 眠る前に見上げる天井は、時々何かを考えるきっかけになるらしい。 人にはそれぞれに違った '' 好きなこと’’ がある。 それらを日常のどこかに取り入れて、ひとつのルーティンの中にいるように感じる。モーニングルーティンみたいに短い幅ではなくて、もう少し長いイメージ。(ここで言うルーティンは、生活をイメージしてもらいたい) 転職、引っ越し、結婚、出産、こういう出来事はそのルーティンが変化す

          眠る前の天井 

          植物

          日光を信じて、まっすぐに伸びていく 葉を枯らさず、虫に喰われず、 そんな植物みたいに生きてみたかった

          5月の壁紙(令和5年)

          『とりあえずそれも、5月のせい』 🌱壁紙はこちらからダウンロードできます🌱

          5月の壁紙(令和5年)

          落とし物【短編】

          3年ぶりに訪れた懐かしい街は、ついこないだのことのように、ここを歩く私を思い出させる。 相変わらず何もなくて変わらないなと思ったのはつかのまのこと、違わないようで何かが違う気がした。 薬指に真新しい指輪が光る同級生、腕のタトゥーが増えた美容室の店員さん、マンションに建て替えられた元バイト先、住んでいたマンションの隣にできた新しい一軒家。 人が変わるように街も変わっていく。そこにあるものは、いつしか私の知らないものになっていた。 行きつけだったバーに救いを求めるも定休日で

          落とし物【短編】

          椿

          白雪に椿の花が隠れてしまうように 私の色もいつしか消えてゆくのだろう 重たい雪が溶けきるあとに わずかに残る花弁でありたい

          +9

          旅の写真

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          +8

          嘘つきな先輩【短編】

          「来年、結婚します」 ビール片手に先輩は言い放った。 隣でほろ酔いの後輩に目をやりながら、ほんの今まで何の話をしていたか思い出せないまま、とりあえず軽く笑ってみせる。 先輩と同じビールを飲み干し、こんな会話を前にもしたような気がして一瞬考える。 「今年中に相手を見つけて〜、2年付き合ったら24歳だから〜。はあ、結婚したい〜」 酒に弱いらしい後輩の体重は半分私のものになりつつあって、箸を持つ手はすっかり止まっていた。 先輩が話し始めたのは、そんな3人が暇をもて余し始め

          嘘つきな先輩【短編】