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米ぬかの良さ

うちの製品である「こんか漬け」は塩蔵した魚を米ぬかに漬け込み1年以上熟成させる保存食的側面が強い発酵食品です。その熟成期間中に不可欠なのがいわしの魚醤である「いしる」で、前回はその「いしる」についての話をしました。

「いしる」には旨味成分である総遊離アミノ酸等が豊富であり、これを漬物の差し汁に使うことで、味の決め手(旨味をふんだんに取り込む)となり、且つ漬け込まれた魚のたんぱく質を分解する酵素の供給源としての役割も果たします。

また、魚由来の醤油「いしる」には様々な健康効果(血圧上昇抑制、抗酸化作用等)があり、当然「こんか漬け」にも同様の効用が見受けられますが、この漬物のクッションとなる素材の「米ぬか」にも健康的が効能が数多くあります。今回は「米ぬか」のもつ効用についての話をしたいと思います。

米ぬかとは

玄米の表面を削って精米すると出来るのが「米ぬか」です。この中には玄米に含まれる栄養素の実に9割以上が含まれています。

「米ぬか」はお米の命といわれる胚芽とそれを守る種皮と果皮が原料となります。胚芽部分には抗酸化作用のあるビタミン類やミネラル、体の毒素の排出をすすめるフィチン酸などの成分が豊富で、表皮部分には腸内を掃除してくれる食物繊維などの成分が多く含まれています。

米ぬかはビタミンの宝庫

「米ぬか」は豊富な栄養素と効果効能で、天然のサプリメントとも呼ばれています。その「米ぬか」の代表的な栄養素はビタミンになります。

成分比較

①ビタミンB1…
 ・神経機能を円滑に保つ(不安解消、冷え予防)
 ・炭水化物の代謝(糖質をエネルギーに変える)
 ・疲労回復、肩こり解消


②ビタミンB6…
 ・免疫機能の正常化(免疫力アップ、アレルギー症状緩和)
 ・たんぱく質の分解と合成(健やかな肌・髪・爪作り)
 ・脂質の代謝を助ける(脂肪肝の予防)


③ビタミンE…
 ・血行を良くする働き、疲労回復効果
 ・強い抗酸化作用
 ・女性ホルモンの調整(月経痛、更年期障害緩和)

食物繊維も豊富

「米ぬか」には便通改善や整腸効果など胃腸系の生理機能アップや、血液サラサラ効果や血糖値低下など血液系の生理機能アップに繋がる食物繊維も豊富に含まれています。

具体的には、大腸がん予防に効果がある便通効果、糖尿病予防に血糖値の上昇を緩やかにする効果、そしてコレストロールや血圧を下げる効果があります。

マグネシウムも豊富

「米ぬか」にはダイエット補助に役立つ新陳代謝の活性化に効果があり、また血圧や血糖値の調整する働きがあり動脈硬化・高血圧・狭心症・心筋梗塞等の予防に効果があります。

米ぬかに含まれるその他の栄養成分

「米ぬか」にはその他にも数多くの栄養成分が含まれています。その中には現在、医療の現場で活用・また効果が期待できる物質があります。

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①フィチン酸…ビタミンB群の仲間。このフィチン酸からできる1、4、5-イノシトール三リン酸は様々ながんを予防する効果があることが明らかにされつつあ様々ります。


②イノシトール…ビタミン洋物質でフィチン酸から作られ、脂肪肝や動脈硬化の予防、カルシウムの吸収促進、コレステロール血症の改善などに効果があります。


③フェルラ酸…ポリフェノール類の一種で、抗酸化作用があり紫外線吸収機能と大腸がん予防効果が期待されています。


④γ-オリザノール…米油から発見された、植物ステロールに分類されるポリフェノールの一種。優れた抗酸化力で肉体をサビつかせることなく、老化を防ぐ働きがあるとされています。またコレステロールを低下させるとともに、自律神経失調症、更年期障害、潰瘍等に効果があるとされ、治療薬としても使われています。


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