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「お塩をください」「小盛りにしてください」(タイ語)

タイ語の依頼文は、基本3通り、と覚えています。

  1. khɔ̌ɔ+名詞+nɔ̀y k
      例:写真をください

  2. chûay+動詞+(hây) nɔ̀y ☆ k
      例:写真を撮ってください

  3. khɔ̌ɔ+動詞+☆ k
      例:写真を撮らせてください

3は1の変形ですが、日本語話者(わたし)は2と3を混同しがちなのであえて分けて覚えています。

それで、これまで旅行でなんとなく使っていたわけですが、丁寧表現の「dâay máy」って2の☆のところには入れられるものの、3の☆には入れられるのか? また、「dâay máy」を入れると入れないとでは文末の丁寧語は異なってくるのだろうか?(khâなのかkháなのか?)
という疑問にぶちあたり、先生に聞いてみました。

Q. 丁寧な依頼表現「dâay máy」は、「khɔ̌ɔ+名詞+nɔ̀y」文の後にもつけられるの?

A. 通常はつけない。しかし、「依頼して当然の内容を超えるもの」のシーンには使う。使うと、問われた側(相手本位)の気持ちがでてくるので、丁寧さが伝わってよい。

シーンの例) 通常、タイの食堂のテーブルには食卓塩が置いていない。レストランで、チャーハンを頼み、その後塩もほしくなったとする。この時、メニューにあるチャーハンは注文して当然の品物で、dâay máy をつけると奇妙に聞こえるので使用するべきではない。でも塩は、通常の依頼の範疇外となるので使い分ける。

「チャーハンをください」
  - khɔ̌ɔ khâaw phàt nɔ̀y khâ.
「塩(klʉa)をくださいませんか」
  - khɔ̌ɔ klʉa nɔ̀y dâay máy khá?

前者が平叙文(khaが下声)、後者は疑問文(khaが高声)となる。

なるほど〜
ついでに次のことも聞いてみました。

Q. 「小盛りにしてください」の表現はタイ語にあるの?

A. 「小盛り」は通常ない。タイ料理は一皿の量が少なめなので、普通か大盛りの二択。ただし次のようにいえば通じる。なお、「ごはん」「おかず」「麺」と、「具体的な料理を指す類別詞 皿」とでは表現が異なる。

「小盛りのごはん[or おかず or 麺]にしてください」
  - khɔ̌ɔ khâaw [or kàp khâaw or sên] nɔ́y khâ.

「小盛りの一品にしてください」
  - khɔ̌ɔ caan lék nɔ́y khâ.

えーっと(笑)
「小/少」が自分の中で混乱してきたのでそれもまとめます。

nɔ̀y---少し(〜する) 副詞的表現。依頼文の最後に添えて和らげる。
nɔ́y---少しの(量) 形容詞的表現。
lék---小さな(サイズ) 形容詞的表現。

日々、新しい発見の連続です。

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