見出し画像

入社したら仕事がなかった!?SmartHRにおけるデザインエンジニアの役割と働き方

こんにちは、はじめまして。先日SmartHRにジョインした@kgsiです。

この記事はいわゆる入社エントリーになります。

プロダクトデザイングループの6人目のメンバー、初のデザインエンジニアとして2020年6月にリモート入社しました。

ジョインしてそろそろ1ヶ月半経ちましたが、今回私からはSmartHRのデザインエンジニアの働き方と役割を探したお話をします。

自己紹介

自分のキャリアを鑑みると「開発もできるUIデザイナー」に分類されるのではないかと思っています。

元々出自はグラフィックデザイナーですが、大学時代にWebの世界に魅入られ転身、Webデザイナーから始めてマークアップ業務にも関わり、さらにはエンジニア(主にフロントエンド)を兼任し...

そんなこんなで、かれこれ10年以上この界隈をさまよっています。

SmartHR入社前のキャリアとしては、大手サーバー事業会社でサーバーコントロールパネルのUI、共通コンポーネントの設計、ロゴ開発などを行っていました。
パラレルキャリアも標榜しており、副業としてWebライターや、フロントエンドエンジニア、アドバイザーとしても現在進行系で働いています。

入社のキッカケ

そもそもは1年前に、カジュアル面談オファーをもらったのがSmartHRとのファーストコンタクトでした。
面談を受けた時点ではSmartHRやHR領域の知識をほとんど持っておらず、こういう会社もあるんだなぁ、ぐらいの認識でした。

SmartHRを意識し始めたのは、以下の記事を見てからです。

元々エンジニアリング思考をベースに、UIの設計を効果的に行えないか、と考えていたため、これらの取り組みを行っているSmartHRに関心と興味が生まれました。

また、ちょうどこのタイミングにSmartHRの年末調整機能を使う機会が発生。「なんだこれ使いやすいぞ...」と直に感じられたことも、大きなきっかけとなりました。

年が明け、色々あって転職に前向きな気持ちにシフトしていたこともあり、採用選考に進んでみることに。
面接を重ねて長考した結果、実際に一緒に働くことになるチームの雰囲気の良さと、この会社でもエンジニアリングとデザインの両立、成長ができそう!と感じ、転職を決めました。

そもそもデザインエンジニアって何?

実は以前の職場でも肩書きはデザインエンジニアでした。
その役割を言語化し、イベントで発表したことがあります。

その時発表したデザインエンジニアの役割は、

デザインとエンジニアリングのギャップを埋める

としていました。今ふりかえるとなかなか抽象的な言葉だったと思います(恥)

具体的には、
“組織が大きくなって所謂セクショナリズムが生まれていたり、相互の干渉が困難で、それぞれの業務が高度化して手を出しにくい状態において、複数領域をある程度理解したT型人材が、橋渡し役を行う役割”
だと定義していました。

実際に発表当時はエンジニアとデザイナーが使いやすい、簡易なデザインシステムの構築や、プロジェクトをまたいで、横断したインターフェースの改善の試みに携わったりしていました。

入社してみたら、想像した仕事がなかった

そんな発表やキャリアを伝えて、SmartHR初のデザインエンジニアとしてオファーをもらったので、デザインシステムなどを作りつつ、グループや組織の連携とか、理解の溝を埋めるのがメインのお仕事かな...
などと漠然と考えて入社してみたら、その予想は良い意味で裏切られました。

エンジニアもPMも経営層も、お互いの仕事をリスペクトして受け容れる土壌がありました。中でも驚いたのは、組織の誰もがデザインへの関心が強いことでした。
PRD(製品要求仕様書)を作る段階でも、実際の開発時においても、それぞれの領域を特に気にせずデザイナーに任せすぎずに、デザイン領域に対して良い意味で凸してくれていました。

「こんな状況で自分が解決できることなんてあるのか...」

入社1週目にして社内ニート爆誕の兆しを見ました。

デザインエンジニアとしての課題を探そう

安くない給料をもらいつつ、社内ニートとして生きるのはなんかすごく辛いので、直接的な作業以外で、自分が会社に貢献できる課題ってなんだろう?そもそもデザインエンジニアって何ができるの?を探すことにしました。

社内のデザイナーやエンジニアにゆるく話を聞きつつ、リモート越しに観察し、社内の課題を洗い出してみると...徐々に大きな課題が見えてきました。

率直に感じた課題は、SmartHRの急速なスケールにデザインとエンジニアリングの歩調が揃っていないという点でした。

爆速スケールに耐えうるプロダクトを作るためにできることは?

【デザイン面の課題】
SmartHRはデザインの重要性を、グループを超えて認識している稀有な組織です。

一方で、インターフェースやルック&フィールに明確なガイドラインや共通言語、統一された品質設定がないため、どのように付き合っていけばよいのかがあやふやです。急速にプロダクトがスケールしているために、定義が追いついていない状態でした。

前回の記事で弊社初のUXデザイナーが紹介していましたが、つい最近SmartHR Designという、包括的なデザインガイド策定プロジェクトが発足し、その中でプロダクト向けのデザインガイドライン、所謂デザインシステムの策定が始まりました。

しかしまだまだ発足したばかりで、決まっていないことが圧倒的に多く、大きい課題となっています。

【エンジニアリングの課題】
SmartHRではSmartHR UIという、プロダクトの生産効率を向上させるためのコンポーネントライブラリが開発されています。

このコンポーネントライブラリは、各プロジェクトにおいて非常に有用に使われていますが、核となるデザインルールが充足しておらず、改修や新規コンポーネント作成のスピードに影響が出つつあります。

また、開発スピードを維持するために、エンジニア側にどういったケースで、どんなコンポーネントやレイアウトを使うべきかを明示する必要が出てきたり、対応すべき課題が雪だるま式に増えてきています。

メインのプロダクト開発においても、機能開発を優先したために生まれたUI設計上の負債が表れ始めています。

SmartHRにおけるデザインエンジニアの役割

これらの課題からSmartHRでのデザインエンジニア(私)の役割は、

デザインとエンジニアリングの連携・改善

と定義してみました。以前発表した定義よりも、解像度を高められて満足しています。

具体的に想定する行動指標としては以下を設定しています。

・デザイナーが開発設計にコミットできる環境づくり
・共通言語となるプロダクトデザインシステムの整備
・プロジェクトを横断したUIの負債改善

UI設計はもちろん、Reactによるフロントエンド開発、ユーザーのニーズを汲み取った改善施策の提案やユーザーテスト...などなど、すべきことが大盛りで、今もワクワクしながら業務に取り組んでいます。

最後に

弊社代表の宮田さんが投稿された記事の中でSmartHRの完成度は40点と評しています。

まさにその通りでSmartHRは完全無欠とは程遠く、プロダクトとしての品質向上と、スケールに伴った速く継続的な改善が求められています。そのためのリソースが圧倒的に足りていない状況です。

SmartHRはデザイナーやエンジニアといった職種にとらわれず、ユーザーファーストなソフトウェア開発を、一緒に進めてくれる仲間を絶賛募集しています。

特に私のように、デザイナーでもありエンジニアでもあるグレーで狭間(はざま)なキャリアを持つ方にとって、相性の良い組織だと思います。

カジュアルにでも構いません、是非興味が湧いたら以下のリンクをクリックしてください、お話しましょう!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?