スカウティングビデオを見てもらうための取り組み〜課題分析編〜

今回は、スカウティングビデオの共有に関する取り組みについて書いていこうと思います。

昨今の情勢においてはなかなかメンバーが一堂に会して映像ミーティングを行う機会は取りづらい状況です。

そのような状態でもビデオクリップを通じたプレーの学習というのは非常に重要な要素となります。しかし、ビデオを配信するだけだとなかなか見てもらえません(You tubeの視聴回数が2回…みたいなことを経験したコーチは数多くいるでしょう笑)

このような状況でどうやってクリップからの学習を進めていくべきかというのはコーチとしての腕の見せどころのような気がしています。

大前提、僕も完璧な施策を打てているわけではありません。ただそれなりの工夫をして、それなりの成果が出ているような気がするので、ここで1度共有することで皆様のアイデアを賜ろうじゃないか!という魂胆です。

ということで全くもって完全な施策ではないということを念頭に置いた上でぜひご覧下さい。

動画学習において解決しなければならない2つの課題

さて、何かしらの共有手段を用いて分散して学習を進める場合には大きく分けて2つの課題が存在します。

①動画を見てもらえない
②動画で伝えたいことが伝わらない

このふたつです。従来のようなMTG形式であれば、このふたつはあまり起こりえない課題となります。(もちろんMTGでも見てないやつは見てないし、聞いてないやつは聞いてませんが笑)

ですので我々コーチがやるべきことはこのふたつの課題を解決するためにはどうすれば良いかを考えることになるわけです。

選手の思考と行動を追ってみよう

先程あげた二つの課題の解決にあたっては、実際に動画を見る選手たちの行動を考えてみると見えてくるものがあります。

何かしらの手段で動画を共有して見てもらう形式をとる場合、ざっくりいうと以下の図のようなプロセスを辿ります。

ジャーニーマップ

当然ですが、このプロセスのステップを進めば進むほど人数が少なくなると考えられますのでここの転換率をなるべく高くするためにはどうすればいいかを常に考えます。と、同時にどこの転換率が落ちているのかを探り、ボトルネックをなくすことが重要といえます。

ちなみに

①動画を見てもらえない
②動画で伝えたいことが伝わらない

がプロセスのどこに当たるかというと

ジャーニーマップ (1)

こうなります。

ですのでまずは①と②のどちらの課題を抱えているのかを考え、それがわかったらさらにどのステップに課題があるのかを細かく分析していき、その要因を突き止めていくのです。

例えばLINEにYouTubeのリンクを載せたとして既読は全員分ついているが、視聴回数は2回です!となれば明らかに①動画を見てもらえないという課題があり中でも投稿と視聴の間に課題があります。
となればやるべきことは「動画のクオリティをあげること」ではなく、「どうやってリンクを踏ませるか?」を考えることになります。

まとめ

さて、まとめです。こんな時期だからこそ動画による学習をぜひ進めたいでしょう。とはいえ見てもらえなければ意味がないし、見ても伝わらなければ意味がありません。コーチの皆様はせっかく作ったビデオですので、効果は最大化できたほうがいいと思います。そういう意味でもまずは課題の分析から進めてみてくださいね

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?