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私が選ぶアイマス楽曲2023

アイドルマスターの楽曲についてより理解を深めるため、毎年恒例となっている、その年にリリースされた楽曲について振り返りを行い、特に気に入った楽曲についてピックアップの上、語り合おうという企画を行いました。
2022年版はこちら

2023年も例年通り身内のオタクで催行され、私のランキングとコメントにつきましては、語りきれなかった部分も含め、この記事で振り返りを行いたいと思いますので、よければ一人のオタクのこの楽曲スキ!話を見ていってください。

今年はMoIWや異次元フェス(アイラブ歌合戦)の開催もあり、非常に各IPの交差、結びつきが印象に残った回だと思います。そういった視点からもランクインした曲がありますので、どのオタクの方もフラットに楽しんで読んでいただけると幸いです。

ランキングは5位~1位のカウントダウンと特別賞を含めた6曲となりました。以下の通り、よろしくお願いします。



5位ー『Make up↑ Magic』

歌:水嶋咲(小林大紀)
作詞:松井洋平 作曲:本澤尚之(note native) 、田尻知之(note native) 編曲:本多友紀(Arte Refact)

寸評

皆さん49-ELEMENTS-聴いておりますでしょうか?
私は中々音源を揃えることが出来ず、慌てて年末前に聞き始めたところなのですが、全部良い曲ばかりでびっくりしています。特にソロがエラすぎる。

この楽曲は厳密には2022年のSideM7thライブが初出として披露された楽曲ではありますが、ELEMENTSの発売が1月ということで、ギリギリレギュレーション範囲内として紹介させていただきます。

まず1:38くらいから始まる1番終わりの間奏のギターソロ。

どうも、こんなギターソロをやってのけるのは編曲の、やり過ぎギターでお馴染み、我らが本多友紀しかいませんね。
これが2023年最も「本多友紀」らしいギターが入っている楽曲ということで何度も聴いてしまっています。

作曲の本澤、田尻コンビは、『Sweet Diamant』や『リトルマイシューズ』も手がけていて、特に後者は志狼の将来像も見据えた攻め攻めの楽曲になっているということで話題になっていましたが、こちらも大のお気に入りです。

MOR本放送で49のコンセプトは「成長した姿」を見せること、とありましたが特技の手品の如く、手を替え、品を替え、魅せたい私を自在に更新し続ける咲ちゃんは、確かに『フェイバリット』の頃よりも強かで可愛いアイドルになっていると思います。

水嶋咲の座右の銘は「大好きって言葉、大好き!」なのですが、これを恐れなく、自分の咲きたいように好きを押し通す水嶋咲も、その気持ちを汲んでしっかり詞に織り込んでみせる松井洋平も流石だなあと感心しています。

後、咲ちゃんというところで、絶対ガールズバンドの流れを受けていると思うのですが、どことなく音づくりがロキノン系のバンドの感じ、(英語詞だけで言ってるかもしれないけどワンオクとか)のパワーを感じてしまうのは、カフェパレいちの力自慢の咲ちゃんっぽくて、ちょっと好きかもしれません。

4位ー『海風とカスタネット』

歌:MILLIONSTARS Team2nd 高坂海美(上田麗奈), 篠宮可憐(近藤唯), 福田のり子(浜崎奈々), 真壁瑞希(阿部里果), 百瀬莉緒(山口立花子)
作詞:真崎エリカ 作曲:EFFY 編曲:EFFY

寸評


ミリオンライブのアニメ第2幕を友人と一緒に鑑賞したのですが、見終わって一番最初に出た言葉が「『海風とカスタネット』良すぎないか???」でした。
ミリアニ第7話は、ミリオンらしいトンチキ回として評価を受けていると思いますが、自分にとっては最後に流れたこの曲にすべての心を持っていかれてしまったのが当時鮮烈に覚えている印象です。

皆さんご存知かどうかわからないのですが、私、EFFYって人の作る曲がめっっっっっっっちゃ好きなんですよね。
劇場で初聴きのときからブラスの鳴り具合があの大好きな『サンリズム・オーケストラ』みたいでうわ~~~好きだ~~~~と思って、エンドロールで目を剥いて作編曲を注視していたのですが、案の定でした。

どこまでも晴れ渡った空の開放感と、体が動いて何でも出来てしまうような跳ねる気持ちがカスタネットの音に変換されて止まらないという真崎エリカの歌詞も、夏特有の熱量溢れる体に爽やかな海風が吹き付けるイメージがハッキリと浮かんできて、自分のような夏大好き人間にはそれだけでグッと来るものがあります。

アイドルマスターでいくつもある楽曲の中でも、歌詞とメロディを聞き込みながらじんわりと響いていく曲や、ライブの鳴りで化ける曲も多くあると思いますが、いつも初聴きのタイミングから一気に引き込まれて好きになってしまった楽曲は、コンポーザーを見るとやっぱりいつもEFFYだったということがよくあります。

私は音楽的知識に圧倒的に乏しいのですが、EFFY曲の印象として、サビで大きく転調してにぎやかな音でカマしてくるというよりも、 Bメロまでのアップダウンから整えてくる、中毒性の塊みたいなリズム感(あれはなんなんですかね?)が悪さをしていると思うのですがどうなんでしょう?

そんな悪いリズムに乗せてブラスや、ストリングスがメロディに沿って跳ね上がっていくので、エネルギーが湧き上がるように身体が自然と上方向に飛び上がっていくのも然りというくらい、いつもEFFY曲が作り上げていくテンポとリズムが体にピッタリ合うので、これからも事あるごとに挟んで聴いていきたくなる脳をダメにする依存性のある楽曲です。
この毒の秘密はもっと知識があって上手い人に言語化してもらいたいですね。

今年はなぜか、新たな分野として、ラブライブさんの楽曲を聞くことが多くありました。そしてその中でも一発で引き寄せられてしまった楽曲の多くにこの男の名前がクレジットされているのを確認した時、思わず身震いしたものです。
(『MIRAI TICKET』、『MY舞☆TONIGHT』、『未来予報ハレルヤ!』、『常夏☆サンシャイン』、『On your mark』、記事作成後に発表された『Link to the Future』等)

気づいたんですけど、EFFYさんって、ラ!のときは『サンリズム』や『STARLIGHT CELEBRATE!』のような特徴的なブラスを多用しないんですね。
ラブライブの時のEFFYはアップテンポなピアノとバンドサウンドがゴリゴリな面を打ち出しており、そういう点で楽しくなってしまいますし、実際ライブでも盛り上がるなあと実感として残ったわけですが、逆にそういった別ベクトルの曲を聴いてきたからこそ、また一つ発見してしまった「EFFYの音」があります。

私、EFFYの「かったいスラップベース」「捻るようなベース音」が大好きかもしれないです。
具体的には『未来予報ハレルヤ』のイントロや『MIRACLE NEW STORY』の2番Aメロのウォーキングベース、『On your mark』のサビ直前でうなってるヤツ。これが次に来る音の期待感を高めていると思います。

特に『On your mark』は2番Aメロやラスサビでも、もうこれでもかというくらい変態的に鳴いているので、自己主張が激しすぎるEFFY特有のベースが、この1年で大好きになってしまいました。


異次元フェス後に『海風とカスタネット』をなんとなく垂れ流していたのですが、Aメロの軽やかベースも夏を思わせて最高な上で、2番サビ直前(2:17頃)にある「ブゥゥゥン」という捻りきった音、1番のときにはなかった音が突然何気なく挿入されているんですけど、上記のラブライブの楽曲を一通り聴いてからだと一層際立っていて、うわっっ!!!って驚いちゃいました。是非聴き直して見てください。
これを発見してから『海風とカスタネット』の2番を聞く時はやたらテンションが上がっています。

また曲の楽しみ方の幅を広げてくれたEFFY、この楽曲、そしてラブライブという存在が、今年の象徴にピッタリだったのでランクインです。

3位-『とくとく…… とく……』

歌:佐城雪美(中澤ミナ)
作詞:森本練 作曲:森本練 編曲:森本練

寸評


世間の評判について調べるまでもなく、雪美のASMRとかなんとか言われていそうな楽曲ですが、アコギにピアノにストリングスにウィンドチャイム、そしてカメラのシャッター音や物音などの環境音、雪美の囁き、とにかく鳴っている沢山の音が心地よすぎていくらでも聞けてしまいます!
特に、グラビア撮影が好きだと語っている雪美が様々な場面でシャッターを切られている音が入っている部分は、長くその姿を追ってきたPの視点から見ても嬉しさが溢れ出すところです。

普段は言葉を形にして喋ることが苦手で、物静かな雪美ですが、心のなかではこれだけの鮮やかな音を捉えていて、それだけでこうした一つの音楽になってしまうというのは、雪美の持つキャラクター性、アイドル性だからこそ成し得る楽曲だと感じます。

そしてストーリーが進むに連れ、目の前に視点が集中していき、少なくなっていく音数、最後に聞こえるのはこれからの展開に心臓がとくとくと鳴り、扉が開かれる音。

みなさんはU149の佐城雪美編を読みましたか?
佐城雪美は人前に出たり、自分の気持ちを言葉にしたり、運動したり、沢山の苦手がある小学生です。 しかし苦手なことが沢山あるからこそ、これから出来ることがいっぱいある。それを乗り越える努力の中でまた新たな自分を発見出来る。それをみんなに見つけてもらいたい。もっと色んな私と出会いたい、というのが佐城雪美がアイドルを目指す根幹のストーリーとなっています。

この曲は、最初に雪美を見つけてくれたPとの約束の曲であり、また新しい扉を開けることは少しの勇気を伴った出会いの始まりです。

こんなに希望で満ち溢れることがあっていいんでしょうか。
私は達成感ともつかない、なんとも表現しづらいけど幸せが心から溢れてくる曲だなと感じました。

こういう時の楽曲制作は担当Pに任せるに限る。
(作詞曲の森本練先生は熱心な雪美Pであることが明かされています)

2位-『平行線の美学』

歌:CoMETIK
作詞:園田健太郎(KEYTONE) 作曲:ねりきり(KEYTONE) 編曲:ねりきり(KEYTONE)

寸評

CANVAS08、優勝です。おめでとうございます。

もちろん3曲全部好きなのですが、5.5周年で披露された時、一番このスピード感あふれるピアノイントロに乗っかった白黒激しいライティングの登場が、コメティックの名前に相応しい「彗星が乗り込んできた!」感があったので特に推したいと思います。

CoMETIK、曲によってセンターが変わるというシステムの中で、かの世間を大騒がせしている「鈴木羽那」がセンターになっている曲ですね。
どうなんでしょう、鈴木。

最近はenzaのトップにてSSR鈴木がこっちをまじまじと見つめてくるのが、もはやホラーのように感じてしまって怖くて怖くて正視できません。
人間、わからないものには本能で恐怖を覚えるものです。

この楽曲ではその鈴木が「真っすぐは斜めに負けて曲がらない」と歌唱するパートがあります。
それはどういうことを指すのでしょう。

鈴木はどこまでもストレートで裏表の無いピュアな娘だと総合プロデューサーの高山Pは言及していますが、このコメントと歌詞を見比べてみると、真っ直ぐすぎるこの娘のそれ故に、他者と交われない平行線が過去何かあったのかもしれないと邪推してしまいます。

私などはよくアイドルに神性を帯びて人智の及ばぬ魅力で圧倒して欲しいと常々思っているわけですが、「天性のアイドル」鈴木羽那はそれ故に人からどう見られるかという、人の気持ちに沿うような干渉による「曲げ」を捨ててしまったのでしょうか。だとしたら尚更好きになってしまいますね。
今の私は鈴木についてまだわからないことが多く語る口を持ちませんが。

まあ、単純にこういう一息で走り切ってしまう眩しい曲は大好きです。

特別賞(今年最も思い出に残った曲)ー『Snow halation』

歌:μ's
作詞:畑亜貴 作曲:山田高弘 編曲:中西亮輔

寸評

今年、アイドルマスターのアイドルが歌唱した中で最も印象に残った曲です。

この楽曲については、自分を取り巻く環境においても、社会的なマクロな視点においても、とんでもなく重大な出来事だったので、異次元フェスの振り返りも兼ねて、別記事の作成を検討中です。

とりあえず、MVでも見てあの奇跡に浸りましょう。

1位-『Rat A Tat!!!』 

歌:MILLIONSTARS
作詞:モモキエイジ 作曲:佐藤貴文(バンダイナムコスタジオ) 編曲:半田翼

寸評

2023年、どう考えても「らたた」に尽きるでしょう。
こういった全体曲、もちろんどれも大好きな曲ばかりなのですが、どこか作品の顔となる以上最大公約数的な面があるものなのかなぁ、といつも感じて個人としては一番のお気に入り!までは達しないことが多いです。
この曲はその最大公約数をとんでもなく高めて、ミリオンの「ウンババ」に代表されるとっつきやすいノリの良い楽しさの中に、グッツグツに10年煮込まれた信念のような何かを内包する凄まじい曲が出来上がったものだ思います。

OP映像との結びつきも抜群に良くて、毎回期待感の煽りが「らったった〜」の小気味いいテンポと一緒に高まります。
3位の『とくとく…〜』やデレの10thアニメにもよく引き合いに出されるように、新しい世界に飛び込む時には何かと扉の比喩が用いられるものですが、それこそ少し前の『ミリオンライブ』というコンテンツは、アニメ化は決まっているけど発表から3年もの間、何も起こらない、どうしていいかわからない、そしてアニメ自体も10年目にいよいよ持っての放映になったことで、扉を開けて見るまで、何が飛び出すものか、ちゃんと味わって飲み込めるかわからない、どこか暗澹たる重い雰囲気が界隈に漂っていたものを自分は離れたところから見ていたような気がします。

でも、開けたら最高のアニメだった!!
10年じっくり向き合ったからこそ、作り手側にも、受け手側にも醸成された約束、信頼の交わしあいがあり、その愛と相があったからこそ成立した素晴らしい作品だったと思います!
そしてこのOPの軽やかさと楽しさは、そのアニメの何よりもの象徴!!
絶対に『ミリオンライブ』というアニメの個性と切っては切り離せない楽曲となりました。

「私は私でしかない 可能性でしかない」
それは、39人とかいっぱいいるアイドルの多様性を表しているようでもあり、一歩目を踏み出さず何もしない、アイドルにならないままでは「可能性」のまま何も変わらず留まるだけという、シンデレラの『ガールズ・イン・ザ・フロンティア』とも似ている、自力で前に進んでいかなければならない、底力を試される耳の痛くなる歌詞のようにも聞こえます。

私にとってもこの一年は、その一歩目を踏み出したことで、ラブライブというコンテンツにも再び巡り会え、より様々な世界が広がった、見えてる世界が一変した激しい一年だったと思います。
そして、だからこそほぼ全ての楽曲やアイドルを知った上で見ることが出来た、異次元フェスのステージはどれも最高に輝いて見えました。
受け身にならず、自分から飛び込んでいく勇気と姿勢は何を為すにしても通ずるものだな、と改めて感じるところです。

そうした精神性も含めて、学ぶことの多かった、今年を代表する楽曲として深く心に刻まれましたので、『Rat A Tat!!!』が文句なしの一位となりました。

『らたた』のライブ披露、Act-3に行けなかったし、異次元はワンコーラスだったので、Act-4で思いっきり2番サビの合唱を成し遂げたいですね。

総括

今年はアニメにゲームにライブイベントに盛りだくさんで、楽曲単体よりもメディアとの引き合いでより思い入れが増すような楽曲が多くありました。
正直異次元Ver.の振り返りもみんなでしたいくらいですね。

去年の相合学舎のような、もう癖になるほど聴き込んだ楽曲と比べると、今年は様々な世界の楽曲を大量に聞くことが多かったので、メロディで心が囚われた具合、初聞きのインパクト重視で曲を選んでみましたが、みなさんと通づるところはありましたでしょうか?

ランキング外の楽曲では『Shine In The Sky☆』、『無限L∞PだLOVE♡ 』、『夢みがちBride』、『Unknown Boxの開き方』、『GIVE ME × FUSION』、『SPARKLE SIGN』、『Tick Tack Voice』、『Radiance of Heart』、『わんだふる哉、人生!』、『Forward March!!!』、『ハナサカサイサイ』、『フェアリー・ガール』、『青とオレンジ』、『明日もBeautiful Day』などが心に残っています。

ラブライブの楽曲だと今年に限らないのですが『コットンキャンディえいえいおー!』、『未体験HORIZON』、『Poppin' Up!』、『オードリー』、『ツナガルコネクト』、『未来予報ハレルヤ!』、『Day1』、『ノンフィクション!!』、『ビタミンSUMMER!』、『MIRACLE NEW STORY』、『On your mark』、『Dream Believers』、『Holiday∞Holiday』、『フォーチュンムービー』、『Mix shake!!』、『ド!ド!ド!』、『ココン東西』あたりは自分の好みの傾向として大好きな曲です。
特に年末から急激に「蓮ノ空のこと好き好きクラブのみなさん」になってしまったので、蓮の曲については毎日欠かさず聞く様になってしまいました。

2024年もまた盛りだくさんな年になりますよう、精一杯駆け抜けたいと思います。

来年もアイマス最高の一年になりますように。


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