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ヴァンフォーレ甲府 2021シーズン総括個人別短評【監督/GK/DF】

 残念ながらあと一歩で昇格を逃してしまった2021シーズン。J2降格して来年は5年目なので落ちてくるチームをお迎えするのも慣れてきましたね。J2だとそれなりに勝てるし、なんだか居心地も良く感じてきてしまっていますがそれやばいやつですね。ただ今年のチームはここ何年かで1番ワクワクするチームで、毎試合毎試合選手が成長していって、観ていてすごく楽しかったと思います。そんなチームを振り返っていきます。

【監督】伊藤彰

勝ち点80/23勝11分8敗/65得点38失点
 伊藤体制3年目、毎年選手がほとんど入れ替わる中で積み上げてきたものが形になり、来年はというタイミングで退任となりました。就任当初から攻守で配置を変えて選手のキャラクターを活かすのが上手く、昨年から特に際立っていました。昨年は決まった形に選手を動かして構成していましたが、今年は試合の状況、相手、組んでいるメンバーによってシステムをいくつか変えられるようになりました。また、出ている選手たちで試合の状況を読んで、判断できるようになったのも彰さんの功績ではないでしょうか。(この辺の詳しいことはまたnoteにまとめる予定)3年間ありがとうございました。今後のご活躍も期待しています。

【ゴールキーパー】

1.河田晃兵

24試合出場
 開幕からベンチで過ごすことが多かったですが、今シーズン初の敗戦後の第6節の長崎戦で初スタメン。連敗を避けるべくゴールを守りましたが、負け。その後また2番手に下がってしまいましたが、5月末からの4戦勝ちなしの状況でまたスタメンに起用されそこからシーズン最後までゴールを守りました。相変わらず重要な試合でセーブを連発し、彼の活躍で勝ち点を取った試合も多かったです。ここ数年はコンディションが良い年とコンディションが整わずベンチにも入れない年が交互にきているので来年が心配です。

31.岡西宏佑

18試合出場
 昨年多くの試合に出場したことで自信と実力が付き、今季も開幕からスタメンの座を掴みました。しかし5月末からの上位との大事な3連戦+山口戦でチームは1勝もできず悪い流れを変える意味もあり、河田にスタメン変更になり、そこからスタメンに返り咲くことができませんでした。その後9月のトレーニングマッチで半月板損傷の大怪我を負ってしまい、シーズンを終えてしまいました。まずは焦らずしっかり治して欲しいです。

21.小泉勇人

出場なし
 岡西離脱後は第2ゴールキーパーとしてベンチ入りするも、今季は出場なし。1つしかない枠を争うポジションであり、河田、岡西という両守護神の壁を超えるのは簡単なことではないのでしょうがないが、本人は不完全燃焼でしょう。来季は新たに山内が加入内定しており、来季も残ることになればさらに競争が激化するのは間違いなく、本人もいろんな意味で勝負の年になると思っているのではないでしょうか。自分の体のことを考えて1年間自炊を続けてきたというのは本当に凄いなと思いました。いつかご馳走してください。

【ディフェンダー】

2.須貝英大

18試合出場/1ゴール1アシスト
 前半戦は昨年からの怪我で時間が掛かってしまいましたが、怪我が癒えた後半戦になってからは即戦力として稼働できました。左右のウイングバックを遜色なくこなすことができるので荒木、関口、須貝でローテーション起用ができるようになり、彼らの負担を減らすのにも成功。積極的な仕掛けからクロスまで上げきれるのは彼の特徴でしょう。機を見てペナルティエリアへ斜めにランニングして侵入できるのは他の2人にはない武器です。

3.小柳達司

18試合出場/0ゴール1アシスト
 序盤はスタメンを掴むもフリーでボールを運べないなど攻撃面での課題が露呈して徐々に出番を失ってしまいました。それでも対角線のロングフィードで局面を変えるなど新たな一面をみせることはできたと思います。シーズン終盤は戦線に戻ってきて、クローズ役でゲームを締めました。後輩へのアドバイスができるベテランで貴重な存在です。

4.山本英臣

23試合出場/0ゴール0アシスト
 今季も健在。しかし出場時間は減り、得点が欲しい場面での前線への配球役や勝っている状況でのクローズ役など重要な場面での出場に限られました。来年も同じような役割になると思いますが、怪我無く過ごして欲しいです。

13.北谷史孝

9試合出場/0ゴール0アシスト
 ターンオーバーや怪我での欠場の選手の穴を埋める出場が多かった印象です。他のチームにいるときは怪我でほとんど出ていないイメージでしたが大きな怪我もなくシーズンを過ごせたのは良かったです。しかし同じような起用のされ方をしていた浦上はスタメンに定着し、北谷はできませんでした。あまり表に出てくるタイプではないので、想いというか感情を知ることはできなかったですが、その辺が見えてくると個人的に印象が変わる気がします。

22.野澤陸

1試合出場/0ゴール0アシスト
 今季は大卒5人衆の中で唯一試合にあまり絡めませんでした。森スカウトもおっしゃっていましたが、1年目で出てくるなんて思ってもいないし、他の4人が良い意味で異常なだけ。高さがあって、キックも蹴れるモダンなセンターバックだと思うので焦らず成長して、来季戦力になれると嬉しい。

23.関口正大

34試合出場/2得点2アシスト
 開幕からスタメンを飾り、怪我をするまで毎試合ほぼフルタイムで出ていました。右サイドの縦105mを一人で制圧し、試合終了まで落ちないスタミナで走り抜き、新人とは思えないプレーぶりでした。来年はクロスの質を上げ、アシスト数を増やしたいところ。場合によっては内側でプレーすることも体得する必要があるかもしれないですね。

30.浦上仁騎

33試合出場/2ゴール0アシスト
 最初はベンチメンバーでしたが、5月からスタメンを確保。声でチームを鼓舞でき、技術もあり、安定したプレーで後方からチームを支えました。身長が高くないためエアバトルに持ち込まれると不利な状況となりますが、しっかりと体を当てて自由にやらせないなど体格差のある相手との戦いも頭を使って出来ていたと思います。33試合に出場して警告ゼロ、退場ゼロなのは評価できるでしょう。来季は全試合出場を目指して、さらに警告ゼロ、退場ゼロを続けて欲しいです。

40.メンデス

37試合出場/6ゴール0アシスト
 昨年途中に加入したもののチーム戦術の理解(起用の仕方も良く無く)に苦戦していた印象でしたが、今季はキャンプから参加できたのでその辺の頭の整理はできていた模様。足元の技術も日々のトレーニングのおかげで向上していて、それなりに成長してきていると思います。相変わらずヘディングが強すぎるので、得点が6も取れたのは納得の数字。甲府では数少ない跳ね返せる選手なので来季もいてくれると助かりますが、果たして…。


次回はMF・FW総括です。また。

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