25年目の会社がB Dash Campに出た話
こんにちは。
レイヤードの毛塚です。
だいぶ久しぶりにブログ書きますが、今後ブログを書く場所をnoteにお引越ししました。過去のブログはこちらから。
今年(2022年)の7月に当社は25年目を迎え、メディアコンテンツファクトリーからレイヤードに社名変更をしました。
今回、ひょんなきっかけから25年目の会社がスタートアップイベントであるB Dash Campのピッチアリーナに出場することになって、振り返りも兼ねてその話を書きたいと思います。
25年目で初めてスタートアップイベントにチャレンジ
15年前に私がこの会社を引き継いだ時点で、すでに会社としては10年目。当時はまだスタートアップなんて言葉もありませんでした。
この10年ぐらいで急激にスタートアップ界隈が賑わってきて、VC投資もかなり金額が大きくなってきました。特に採用環境が大きく変わってきて、業界で長くやっている会社よりスタートアップのほうが知名度も採用力も上、みたいなことが往々にしておきています。
レイヤード(旧メディアコンテンツファクトリー)は精神性としてはスタートアップなのですが、創業年数が古いがゆえにどうしても創業年数の足切りにあうことが多く、知名度を上げていくことにずっと苦しんでいました。
今回 B Dash Campのピッチアリーナが創業年数の縛りがなくなったことを経営企画室長が見つけてきて、ちょうど新しいプロダクトをリリースしたタイミングだったこともあり、応募してみたら書類選考を通ってしまい、福岡で開催されるB Dash Campのピッチアリーナに出場することになりました。
結論から言うと、予選は勝ち抜きファイナリスト6社には選ばれたものの、残念ながら賞には届きませんでした。
自分でもスタートアップの会社に囲まれて25年目の会社がピッチイベントに出ることに場違い感があるんじゃないかと凄くドキドキしていましたが、結果としては出てみて、自分にとっても会社にとっても良かったので、そのあたりを少し書いてみたいと思います。
5分ピッチの準備が勉強になった
スタートアップのピッチコンテストっていくつかあると思うのですが、だいたい5分〜7分ぐらいのピッチで、時間管理が厳密です。
普段仕事でプレゼンをすることは多くても、5分にすべてをまとめて話すことなんてしたことがほぼ無いので、本当に必要な部分を見極めて、余計な話を極限まで削ぎ落としていかないといけません。
ちなみに5分だとだいたい文字数としては1800文字ぐらいです。最終的に私のプレゼンは2000文字ぐらいでした。
この2000文字に
自社の紹介 / チーム
自分たちのプロダクトは何か
何のために必要なのか(背景 / 社会的意義)
なぜ自分がこのプロダクトをやるに至ったか
プロダクトデモ
実績
成長可能性 / TAM
みたいなことを詰め込む必要があります。しかも、審査員やオーディエンスに伝わるようわかりやすく。
長く事業をやってると、単一プロダクトではないし、歴史や背景は長くなるし、そもそも医療業界って複雑怪奇で説明するの難しいし、と5分におさめるのにすごく苦労しました。最初に作ったものからおそらく5回以上は大幅にストーリーが変わりました。PPTのver.は0.1刻みで4.9までいきました。
その過程でB Dash Campの担当者レビューや、社内の取締役、社外の友人など色んな人にプレゼンのレビューをしてもらって、毎回忌憚ない(本当に厳しい笑)意見をもらいながら尖らせていく作業をしていきました。
ほぼ2週間ぐらい社長業をほっぽりだしてこのプレゼンピッチの準備にかかりっきりだったので、メンバーにはだいぶ迷惑をかけました。
でも、普段2週間もかけて自社のコアメッセージを考える時間を取れることなんて無く、極限まで無駄を削ぎ落としていって結晶化させるみたいな作業はひょっとすると社長として一番大事な仕事なのかも知れないな、と感じました。
スライドだけだと話はわからないかもですが、ピッチ資料をあげておきます。今後出場をする人の参考になれば。
自分の会社がどう見られるか聞ける
B Dash Campのピッチアリーナは、ICCカタパルト、IVS LAUNCH PADと並んで3大スタートアップピッチイベンドだと思うのですが、予選段階で100人以上、決勝戦になると300人以上はオーディエンスがいたかなと思います。審査員も錚々たる人たちで、5分のピッチで評価をしてもらえるのももちろんあるのですが、その後のネットワーキングタイムなどで、審査員やオーディエンスの方と話してリアルの評価を聞けるのは非常に勉強になりました。自分たちの会社のことを全く知らない人が、5分のピッチを聞いて自分たちの事業を面白いと思ってもらえたか、ちゃんと伝わらなかった部分がどこだったか忖度なく教えて貰える機会はそうそう無いので、良いインプットになるなーと思った次第。
実際、事業をやってるとどうしてもその業界のことに詳しくなるし、業界の外の人と話す機会ってそんな多くないので、外の世界から客観的に見た自社の位置づけって意識しづらくなりますが、そういう視点も抑えつつ自社の事業をどう位置づけるか、というのもマーケティングの観点でも重要だなと感じました。
負ける経験もまた良し
当初、決勝戦(上位6社)に残れれば御の字ぐらいで望んだピッチアリーナでしたが、いざ決勝に残ってみると欲が出ますし、やはり負けると悔しいです。
でも会社を率いているリーダーたるもの、勝ちにこだわる姿勢って大事だし、はっきり勝ち負けが出る世界ってそんなに多くないので、たまにはそういうヒリヒリする世界で勝負しておかないと、勝負師としての腕が鈍るなと改めて感じました。
ピッチアリーナの決勝戦はリアルタイム中継があって、社内でもリアルタイムで見ていてくれるメンバーもたくさんいました。学芸会に出る子供を見守る気持ちで応援してくれたり、普段自分たちのやってる事業が世の中でどう評価されるか、ドキドキしながら見てくれたのはメンバーにとっても良い刺激になったのかなと思ってます。
ちなみに、勝った会社のピッチを裏で見ていて、勝つのは必然だなと感じました。優勝のQUANDOさん、準優勝のサグリさん、おめでとうございます。
結果、一つも賞はもらえず、悔しい結果となりましたが、至らなかった点も納得できるし、これから頑張っていこうと思ってます。
とはいえ、おそらく大きなピッチイベントに出るのはこれが最後(他では創業年数足切りがあるので)だと思います。これからは事業をちゃんと伸ばして、5年後10年後に「レイヤードってB Dash Campでは賞取れなかったんだって」と逆に驚かれるぐらい事業を伸ばしていきたいと思ってます。
社名変更も絡んで今年はかなりブログをサボってしまっていましたが、ようやく少し落ち着いて、これからちゃんとレイヤードの知名度を上げていくためにもこれからはぼちぼちブログも書いていきたいと思っています。
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