UZRの絶対評価化~その1・ショート編~
DELTA社の「複数の守備位置を守った野手によるUZRの関係」に対する提案記事です。
今回はショートのUZRの絶対評価化をやってみようと思います。
1.基準となる選手の選出
UZRは基準がないので、相対評価となってしまいます。
なので、絶体評価化のために基準となる選手を選ぶ必要があります。
2012~2019年の守備イニングを調べました(表1)。
表1 2012~2019年の守備イニング
6年間で合計の守備イニングが多く、かつ毎年出場している坂本、今宮、田中、安達、中島を基準となる選手とします。
※坂本選手はさすがのイニング数ですね。
2.補正値の算出
基準となる選手のUZR1200をまとめます(表2)。
守備イニングの差によるブレをなくすため、守備イニングをそろえたUZR1200を使用します。
「平均」は表中の5選手の平均値となります。
表2 基準選手のUZR1200
今回提案する補正は、以下のような計算になります。
2019年:補正UZR=UZR1200-3.1
2018年:補正UZR=UZR1200-4.1
2017年:補正UZR=UZR1200-7.7
2016年:補正UZR=UZR1200-10.9
2015年:補正UZR=UZR1200-15.4
2014年:補正UZR=UZR1200-8.1
UZR1200から基準選手のUZR1200の平均を引くといった補正です。
たとえば、2019年のUZR1200が+10.0の選手であれば、基準選手の平均が+3.1なので、補正後のUZRは10.0-3.1=6.9となります。
当然この補正をすると、基準選手のUZRの平均値は0.0となります。
基準選手の平均が基準値(±0.0)となる補正なので、これにより、UZRを絶対評価化できるのでは?と思います。
3.まとめ
補正の方法
補正UZR=UZR1200-(基準選手のUZRの平均値)
メリット
UZRを絶対評価化できる。
極端に上手い/下手な選手の出場/欠場によるブレをなくすことができる。
デメリット
基準となる選手を毎年見直す必要がある。
基準選手が変わると基準が変わるため、基準変更時の補正が必要となる。
次回は外野(たぶんセンター)でやってみます。
うまく行くかどうか…
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