見出し画像

拙著「歌謡曲meetsシティ・ポップの時代」について

拙著「歌謡曲meetsシティ・ポップの時代」が発売されて4か月が経過しました。

その間、プロモーション稼働でいくつかラジオ番組に出演したりトークライブイベントやらせていただいたり。とはいえまだ少数在庫もあるだろうし、次のアクションどうしようかなと考え中ではあります。

ただこの本ってずーっと音楽聴き続けてるいわゆるディープな音楽ファンにどうしても読んで欲しいと狙って書いた本ではないんですよ。なんなら書いてる内容全部否定していただいてかまわなくて。むしろ踏み台にして「おれはこういうリスナー人生歩んできた」とか「わたしは中学生、高校生んときこうゆーの聴いてたな」とか思い出しながら記憶の蓋をこじ開けて欲しい。そういうきっかけ作りが最大の目的だったりします。というか、それをずーっと念頭に書いてます。はっきりズバリと明確にこういう時代だったよねと断定的にせず、むしろひとつひとつを伏線にして読み終わったあとに隠れキーワードがふっと思い浮かぶような。たとえば銀色夏生さんがそうですね、ネタばらしすると。林哲司さんを作曲編曲家の代表としてインタビューしてますけど、じゃあ90年代入ってこのポジションって誰がいたっけ、、、?ここでうっすら小室哲哉じゃないですか、とか。

作りとしてひじょうに狙いがわかりづらく、明確じゃないことが「え?シティ・ポップってこれなの。へえー」とか「シティ・ポップじゃないじゃん、これは」という意見につながってるかと思います。だけどさ、タイトル見てよ。
「歌謡曲meetsシティ・ポップの時代」じゃないですか。meetsって入ってることで選ばれたディスクをパラパラ眺めかつ愛でる作りではないんですよ。ボクはこの「meets」ってワードは読んでくれた方々がそれぞれの物語をつむぐジャンプワードだと思ってるんですよ。自分が音楽と出会えたきっかけ、最初に聴いた楽曲、そのときの光景などなど。思い返していくことで、どんな自己啓発本よりもエネルギーを充電できる一冊になって欲しかったんですよ。

Spotifyとかサブスクリプションで音楽と向き合う距離感は縮まってますけど、漫然とAIリコメンドを受けてて欲しくないって思いもあるんですよね。むしろアルゴリズムを越えて行け!なんです。特にCD全盛期世代にとってリコメンド機能は痛し痒しというか、、慣れてないひとからすればしっくりこないままサブスクリプションからさえも遠のき、カーステにつなぎっぱなしのipod旧タイプに頼りっぱなしになってしまってるひと多いと思うんです。しかもそのiPod、リッピングしたの何年前?みたいな。BOØWYの「ビート・エモーション」とブルーハーツの「ひとにやさしく」、ユーミンの「サーフ&スノウ」、ドリカム1部の有名曲以上なプレイリスト(しかも無題)ってのが現実だし、それはそれで仕方ないんです。だって触れる機会が少なければそうなりますよね。宇多田ヒカルの1stをまさにautomaticに聴き続けることを誰も否定はできないんです。だけどもったいないし、10代20代初頭の頃の熱量で音楽触れたら毎日たのしくなりますよ、可能は範囲でいかがでしょう?ってまあそんな狙いで書き上げた本なんですね。

そう考えると本屋さんでも音楽書以外のカルチャー本コーナーとか置いて欲しいし、インタビュー箇所でいえば菊池桃子、斉藤由貴、南野陽子とラインナップ揃えたのでタレント本コーナーでも展開可能じゃないですか。

つまりもうちょい売りたいって話なんですよ。もうちょいだけ売れるはずなんだけどなとあくまで書き手の感触でしかないんですけどね。

もうすこし伝えていく手段は考えていかないとだなー。
でも買ってくれたみなさん、ほんとにありがとうございます。読んでくれた方々は「この本ちょっとおもしろいよ」ぐらいなレベルで言いふらしてくれるとうれしいです。

要するに著者はまだぜんぜんあきらめてないよ!
そんなテキストでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?