音楽の聴き方
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音楽の聴き方

人はなぜテレビの見方は知っているのに、音楽の聴き方は知らないのか。

テレビはみなさんご存知の通りです。

「部屋を明るくして、離れて見ましょう」

ええ、そうです。
テレビをご覧になったことのある方ならほとんどこの文言を読んだことがあるでしょう。
ところが音楽はどうでしょうか?
「音楽なんて好きに聴けばいいんじゃん」と思っていますか?
確かに音楽なんてのは、「音そのもの」に興味のない人からすれば、完全に趣味の領域であり、月額の垂れ流しを聞き、配信ではそこら辺のフリー素材で埋め尽くす、世間的には全く価値のないものと化してしまいました。
これもまた文化ですし、世の中は変わります。お好きになされば良いかと思います。

しかし、これを意識すれば普段流し聴きしている、あるいは時間や空間を埋めるために聴いているときとは違う、新しい聴こえ方と捉え方を感じることができると思います。
音の教育を少しでも受けたことのある人にとっては超基本的なことの一部を書きますが、それを知らない人が世の中の9割であろうと思いますので、ちょこっと書いてみようと思った次第です。

もくじ
音楽を聴く
一音一音を感じてみよう
表現ってなんだろか?
正解を探すより「どう解釈するか」を楽しんでみよう

音楽を聴く

皆さんは普段どのように音楽を聴いているでしょうか。
・スピーカー
・ヘッドホン
・イヤホン
の中で、圧倒的にイヤホン率は高いのではないでしょうか。

やめなさい。
耳の負担がえぐい。

今回はまず、基本となるスピーカーでの聴き方を覚えていただき、普段のイヤホンでのリスニングに活かしていただければと思います。
ぶっちゃけすごく簡単な話。基本的な形は以下です。

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・自分とスピーカーで正三角形を作るように
・なるべく静かな環境で
・少し小さいかも??くらいの音量で

というのがコツです。
・正三角形を作って「音の位置が正確にわかるように」
・静かな環境で「小さな音も表現の一端であることを感じよう」
・ちょっと小さめの音量で「耳の負担を軽くしよう」
ってことです。

つまりは

真ん中で聴け

ということです。キャッチボールで言うところの「相手の胸めがけて投げろ」みたいなことです。

ヘッドホンやイヤホンで聴きたい人は、
・必ず両耳で
・静かなところで
・音量控えめで
・音の方向を意識して
聴いてみましょう。

あと何より、普段から耳には基本的に負担をかけず、大事にしてください。視力は治りますが聴力は一度失うと基本復活しません。

一音一音を感じてみよう

僕が高校生相手の講義などでこういった話をするときには、何kHzがーとか位相がーとか言い出すと誰も話を聞いてくれないので、ちょっと凝った音作りをしている若者にも人気なものを使って音楽表現としての楽しみ方を教えています。

さて、上記の三角形で音を聴くとどういう聴こえ方になるでしょうか。

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上の図のようにそれぞれの音の位置がわかるんじゃないでしょうか。
特に生楽器系はわかりやすいと思います。
人によってはシンセサイザーの音がウインウイン左右を行ったり来たりしてるかも知れません。
音の位置がわかるということは、作者の意図や表現を掴むヒントになるということです。
流し聞きでは聴き取れない音や表現がそこにはたくさん詰まっています。

表現ってなんだろか?

むかーし僕が高校生相手に講義をやるときに、表現ってなんだ?って部分をホントわかりやすい例で提示する際に使っていたのがBump of Chickenの天体観測。コピバンといえばバンプかアジカン!みたいな時代の話です。
理由は、単純に売れたってのもありますが、ギターバンドの中では表現が説明しやすいものだったというのがあります。最近はそうでもないです。
あと、ベース担当が色々やらかしたので、もう教材としては使えないなと思っておる次第ですはい。

YOU TUBEでも公式で聴けるので聴きながら読んでいただいてもいいかも知れません。

色々端折りながらの説明になりますが、
再生すると初っ端からギターのノイズが光射してる感を伴って聴こえてきます。
Aメロではギターでイントロメロを保っていましたがBメロでちょろっと静かにウロチョロし始めます。
これは明らかにAメロとBメロの世界観を変えるためにアレンジを変えています。

実際、歌詞的にはAメロでは「天体観測を始める」という具体的だったものがBメロで「深い闇に飲まれないように」といきなり抽象的な表現となっています。
つまり、Aメロは現実として行われている行為、Bメロでは自分の心情など、を歌っているため、ギターでの表現の仕方を変えたと言う解釈が成り立ちます。

もっとわかりやすい部分は3:23の「帰り道を駆け抜けた〜♪」です。
それまで別のフレーズを弾いていた左右のギターがこの部分だけ駆け抜け感のあるフレーズを同時に鳴らしています。
直後、右のギターから流れ星感のあるフレーズが聴こえてきます。
そこからはずっと歌詞の通り走りっぱなしなギターアレンジですね。

この曲を頭から最後までしっかりと一音一音注意して聴いていると、上記のように「これは何か意図があるな?」というようなフレーズが聴こえてきます。バンプの場合は歌詞に合わせてアレンジを作っているのでは?と推察してしまうくらい歌詞にマッチした表現が多いです。あるいはアレンジがあってそこに歌詞をハメているのか、そのへんはわかりません。

正解を探すより「どう解釈するか」を楽しんでみよう

もちろん制作者の意図がどうであれ、表現物に正解も不正解もないのが事実ではありますが、やはり、せっかく人が一生懸命作ったものですから、ただただ消費するのではなく、こうではないかああではないかと思いを巡らせ、色々な画や背景を想像することを楽しんで欲しいものです。
僕だってハイスタとかホルモンを聴くときは何も考えずにグアアアア!!って感じのテンションで聴きますし、今の3連うめえええ!!!とか思います。
今回はあくまで音楽を楽しむ際に「こういう聴き方が基本にあったりするよ」くらいのものですので、「そうなんだ」くらいに思ってもらえればと思います。



ちなみに「音を楽しむと書いて音楽だ!」というのは全くの誤解ですので、あまり使わない方がよろしいかと思います。

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映像・音響・番組制作の会社をやっております。 番組制作→コンビニ店長→スタートアップ支援(大阪市主宰)→メディア制作で起業。という変なキャリアが故、わりと色々触れます。 新規事業アイデアやベンチャーに向けてのコンサルティングも行っています。 https://key-j.jp